元交際相手に付きまとわれるなど、ストーカーに関する鳥取県内の相談件数が、今年は昨年に比べて一・四倍近くに増えていることが鳥取県警生活安全企画課のまとめで分かった。県警本部と各警察署に設けられた専門の相談窓口の普及などが要因。同課では被害者の安全確保を最優先にストーカー問題に取り組んでいるといい「不安に感じたらどんなことでも相談してほしい」と呼び掛けている。
相談件数の推移は▽二〇〇三年=九十七件▽〇四年=七十九件▽〇五年=八十七件▽〇六年=百二十六件−。今年は九月末現在で百四十七件(昨年同期百六件)と、約一・四倍に増加した。
二〇〇〇年施行のストーカー規制法では▽つきまといや待ち伏せ▽大声を出したり住居前で大きな音を出す▽無言電話▽汚物の送付▽中傷や名誉を傷つける内容を言ったり文書で届ける▽わいせつ写真を送り付けたり電話でみだらなことを言う−などを、恋愛感情やそれが満たされない恨みから本人や家族に繰り返し行うことを禁止。
同課で被害の申し出を受けると、事実確認後、被害者の意向に沿って相手にやめるよう口頭注意または文書警告もできる。同法施行後今年九月末までに十八件の警告が出された。また、被害者の告訴を受けて同法違反容疑の摘発が八件。相談から別事件で摘発したのは十四件あった。
相談は電話などで受け付けており、担当者には女性もいる。ストーカー被害から重大事件につながる恐れもあり、同課は深く悩まずに相談窓口を利用するよう呼び掛けている。被害の相談は各警察署または電話0857(27)9110、総合相談室へ。