各 位
株式会社赤福(以下、当社)は本日、農林水産省東海農政局(以下、当局)から平成19年10月16日付で頂戴いたしました質問に対し、回答書を農林水産省東海農政局三重農政事務所に提出いたしました。
この回答内容に関する当社内での調査過程におきまして、本日までに、平成19年10月12日(金)に当社として公表・発表いたしましたJAS法違反に関する当社としての説明内容に、事実と相違があったことが判明いたしました。
具体的には、当社本社工場からの未出荷商品と売店からの出荷商品の区分について当社配送員に指示がなされておらず、区分せずに取り扱った事実があることが判明いたしました。さらに、当社が回収した当社製品・赤福餅の「むきあん」の一部を、株式会社和菓子の万寿や(三重県伊勢市小俣町、代表取締役社長浜田吉司)に一定期間販売していた事実も判明いたしました。
株式会社和菓子の万寿やのお客様におかれましては、この度のことでご心配・ご迷惑をおかけすることになり、当社として深くお詫び申し上げます。
また当社のお客様・お取引先様におかれましても、引き続き、多大なご迷惑とご不快な思いをお掛けいたすこととなり、誠に申し訳ございません。衷心よりお詫び申し上げます。
現在、当社は全社を挙げて、当社製品の回収とJAS法違反にかかる事実全体の把握およびその原因追求を行っておるところです。今後、調査状況とその結果、また当社としての取り組みの内容に関しましては、当局に対し適宜適切にご報告するのはもちろんこと、お客様に対しましても速やかに公表していく所存です。
株式会社 赤福 |
代表取締役社長 濱田典保 |
平成19年10月16日付御局からのご質問につき、下記のとおりご回答申し上げます。
1. 名阪便について
(事実認否) 全社で21の配送ルートが設けられており、そのうちの一つを「名阪便」と称しております。この配送ルートは、東名阪自動車道・名阪国道・伊勢自動車道の売店に本社工場から商品を供給することを目的としておりますが、同エリア内で余剰商品をもつ売店から品薄の売店に商品を再配送して、商品数を調整することも行っております。 |
2. 名阪便での回収品の冷凍保管について
(事実認否) 社内調査の結果、名阪便において、名古屋営業所に回収した店頭売れ残り当日商品を、店頭に出さず配送車内に残った商品とともに、冷凍保管の上、「まき直し」を行っていた事実が判明いたしました。 本来、同ルートにおいては、店頭に出さず配送車内に残った商品については、名古屋営業所の冷凍庫で保管すること。既に店頭にならべた商品の内で余剰商品に関しては名古屋方面の売店へ再配送を行うこと。最終的に店頭で売れ残った商品に関しましては本社工場で処理・処分を行うことになっておりました。(本社工場に持ち帰った残品の処理・処分方法は3項で述べます。) しかしながら、現場においては、配送員に出荷商品と未出荷商品の区分をするよう指示がなされておらず、店頭売れ残り当日商品も冷凍保管されることが行われておりました。 |
(期間) いつ頃から上記のような行為が行われていたか判明しておりませんが、品質基準の強化の一環として未出荷商品の見直しを行ない、ルート配送車内の商品はすべて出荷商品とし冷凍保管は行わないことにしたため、平成19年1月26日を最後に当該行為は行っておりません。 |
(数量) 数量については特定できませんでした。 |
なお、全社で21ルートの配送ルートがありますが(名阪便を含む)、名阪便以外の複数のルートでも同様の行為があったことが判明しました(詳細については現在確認中です)。 いずれにせよ、平成19年1月26日をもって全てのルートで配送車内の商品はすべて出荷商品として、冷凍保管は行っておりません。 |
3. 「むきもち」「むきあん」について
(事実認否) 店頭から回収した赤福餅について、「むきもち」と称する残品の処理作業を行っていました。処分しやすいよう箱から赤福餅を取り出し、餡と餅を分け、その餡を「むきあん」、餅を「むきもち」と称していました。 |
(作業の目的) この作業の目的は、折箱と残品の餡を再利用することでした。 折箱は内側のトレーを手作業で剥がした後、機械に再投入して新しいトレーに張り替えていました。 「むきあん」は約50%を5項に記載のグループ会社に販売し、残りは廃水処理施設に投入して排水汚泥として取り出し、脱水・乾燥して肥料として売却処分していました。 「むきもち」は加熱乾燥処理の後、焼却処分しておりました。しかしながら、そのうちごく僅か(約1%)については、現場の判断で、製餅工程において、製餅工程から出る工程残渣とともに半製品に混用していたケースがあったことが判明いたしました。その分量は、餅重量に対し約2〜3%程度で、生産量が比較的少ない日に実施していました。 |
(実施期間) 開始した時期は定かでありませんが、残品処理の見直しの一環として、平成19年1月13日を最後に、「むきあん」「むきもち」の分離を行うことはやめ、全て箱ごと焼却処分するようにしましたので、当該行為は現在、行っておりません。 |
(作業従事者) 同作業には第2製品課の従業員(在籍者36名)が従事していましたが、その中には聴覚障害者が2名も含まれていました。なお製造現場には身体障害者がこの2名を含めて3名就業しております。 |
4. 店頭回収品の「赤福氷」への再利用について
(事実認否) 製餡工程の従事者から聞き取り調査した結果、店頭から回収した赤福餅の餡を「赤福氷」の餡に再利用したことがあったとの事実は確認されませんでした。 |
5. 売れ残った商品の関連会社への販売について
(事実認否) 3.項の「むきあん」の一部(約50%)を「釜a菓子の万寿や」に販売していました。 |
(販売期間) 開始した時期は定かでありませんが、平成12年5月までは確認できております。残品処理の見直しの一環として平成19年1月11日を最後に当該行為は行っておりません。 |
(販売数量) 月3000kgから6000kg(平均4000kg前後)でありました。 |
引続き、事実関係等について調査中であります。新たな事実が判明次第、随時御局にご報告申し上げます。