「四字熟語×3」の法則で、複雑な近現代史が簡単に理解できる。うたい文句に誘われて本を買った。
学研新書の「四字熟語で読む日本史」(河合敦著)である。例えば「尊王攘夷(じょうい)・公武合体・武力討幕」。幕末、諸外国の来航によって尊王攘夷論が高まり、弱体化した幕府は天皇の権威に頼って立て直しを図ろうとするが、討幕運動が加速していく。四字熟語を組み合わせると、歴史は分かりやすくなる。
このところの政界の激しい動きも河合流の法則を使えば、流れをつかむことができそうだ。参院選が終わってからはあまりにもめまぐるしく、何があったのかしっかりと思い出せない。変革といわれる時代に現状を認識しておかないと方向を見失ってしまう。
参院選の投開票は七月二十九日だった。まだ二カ月半しかたっていない。結果は「自民惨敗・地方反乱・安倍続投」。安倍晋三首相は内閣改造で乗り切ろうとしたものの行き詰まり「政権放棄・政治空白・派閥復活」が批判された。
後継は福田政権となったが、参院で野党が多数を占め、福田康夫首相は「逆転国会・背水内閣・対話協調」を強いられる。昨日はインド洋での海上自衛隊の給油活動継続を目指す新法案を国会に提出した。民主党などは成立阻止の構えを崩していない。
打開策はみえない。「野党攻勢・国会混乱・解散選挙」となるか。