酸っぱい蜜柑やるから済州島をよこせ
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蜜柑という果物がある。おいらの近所でも作っている。たいてい海に面した山で作るんだが、日本では愛媛とか静岡とか熊本とか、そこら辺で作られているわけだ。で、静岡では蜜柑農家というのは、儲からない商売の典型であって、もっとも、あまり働かないという話もある。一年間に14日くらいしか仕事がないとか、そんな感じ。もちろんそんなモンで食えるわけもなく、昔は漁師をやっていたというのが通例だ。で、おいらの大学時代の友人に小田原近郊の蜜柑農家がいてね。コイツが高校時代、山から夏蜜柑を取ってきて渋滞している車に売って歩くわけだ。夏蜜柑なんてモノは酸っぱくてとても売れるものではないんだが、木を切り倒すのも面倒なので、そのまま植えてあったらしい。で、夏蜜柑というと売れないので甘夏だと騙して売る。買った人が食ってみて酸っぱくて文句を言おうとしても、渋滞しているので追いかけられない。まぁ、ガキの悪さだな。で、コイツが言っていたんだが、とにかく蜜柑農家というのは暇なんだ、と。やはり昔は漁師だったんだが、西湘バイパスが出来てから車のヘッドライトのせいで魚が獲れなくなって廃業したそうだ。
また、沼津の南でも蜜柑は盛んに作っている。やはり、縄文時代から魚を獲っていた地域で、蜜柑を作り始めたのはそんなに古いことではないようだ。で、実は韓国でも1カ所だけ、蜜柑が採れる土地がある。それが済州島だ。韓国というのは基本的に日本より気候も人間性も寒いのだが、済州島の南部だけは別で、ちょっとしたリゾート地になっているわけだ。で、この島の歴史というのが面白い。
三国志に現れる3世紀の州胡を済州島人に比定する説がある。その後耽羅国が成立し、4世紀頃には、百済に朝貢していた。新羅の朝鮮半島統一後は、主に新羅に朝貢するようになったが、日本へも何度か朝貢するなど、独自の外交をみせた。耽羅国の言語は韓族とは言語系統を異なるものであったとするのが通説である。
高麗時代の1105年に耽羅州として直轄領として組み込まれ、1214年から済州と呼ばれるようになるが、在地支配層は依然健在で、高い独立性を維持し続けた。
この、耽羅国というのが謎なわけだ。なんせ古い事なので詳しくは分らないんだが、日本に朝貢していたのは記録に残っている。
- 665年8月 日本へ使者を送って来朝した。
- 666年1月 王子の始如らを日本に派遣して朝貢した。
- 667年7月 佐平の椽磨らを日本に派遣して朝貢した。
- 669年3月 王子の久麻伎らを送って日本に朝貢した。日本は耽羅王に五穀の種を賜い、その上で耽羅の王子らは帰国した。
- 673年6月 王子の久麻藝や都羅宇麻らを送って日本に朝貢した。
で、Amazonリンクの「海と列島の中世」なんだが、
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しかし、志摩国と済州島との交流を見ると、肥前、肥後と常陸・下総を結びつけることも決して不自然なことではない。しかもこの霞ヶ浦、北浦には、いまではほとんど消滅しておりますが、いわゆる家船・・水上生活者と言われた人々が最近まで活動しており、おそらくはこの人々こそ海夫の流れをくむ人々であったと推測できます。
つげ義春の自伝漫画に、家船に住む少女の話が出てくるんだが、戦後まで、そうした水上生活者は残っていた。AV女優で田口ゆかりという人がいるんだが、彼女が水上生活者の出身だそうで。彼女はおいらより若いので、昭和30年代までは確実に残っていたわけだな。で、こうした海の民というのは、黒潮に乗って、太平洋岸をあちこち移動するわけだ。で、済州島の海夫(潜水を得意とした漁民)が古くから伊豆半島あたりまで出稼ぎに来ていたとか、民族的には日本の漁民と共通しているとか、そんな話が出ている。で、
高橋さんはこの論文の中で、中国や朝鮮の史書に現われる「船を以て家となす」と表現された人々に着目しています。そして、朝鮮の『李朝実録』にしばしば多様な形で現われるこのような海民の資料を蒐集されて、この論文をまとめられたわけです。それによると、十四、五世紀の頃、対馬の漁民は、対馬の支配者である宗氏の側からも、また、朝鮮の側からも「船を以て家となす」と表現されていました。
で、中世の倭寇とか恒居倭人とか、水賊とか色々と出てくるんだが、少なくとも中世には、青い服を着て「倭語」をしゃべる倭人が対馬や済州島にかけて行き来していたわけだ。彼らは、いわゆる朝鮮系の住民とは言葉も違うし、暮らしの生業も違う。船を家として暮らし、魚を獲り、鰒(アワビ)を獲り、戦乱や税金を嫌って放浪しているわけだ。で、日本にも流れ着いて、志摩で海に潜ったり、伊豆で潜ったり、霞ヶ浦で佃煮作ったりして生きてきた。で、魚が獲れなくなると蜜柑を作ったりしているわけだな。で、こうやって考えてみると、済州島って、アンタ、そら、韓国じゃないでしょうがw むしろ、限りなく日本に近いというか、日本そのものなので、そろそろ済州島も日本に返して貰うとしよう。まぁ、オザワンも管も済州島出身者らしいからちょうどいいや。酸っぱい蜜柑くらいだったら、おいらが毎年送ってやるからさ、とっとと済州島を返してくれ。
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