2005年01月06日
司法修習生が盗撮?どうなるの?
人生を棒に振るようなことをしてしまいましたね。
司法試験の超難関をクリアしているのに、「何でそんな馬鹿なことをするんだ!その司法修習生の資格、私にくれ!!」と思っている方も多いことでしょう。
まずはニュースを。
地裁の女子トイレに盗撮カメラ設置、司法修習生逮捕 東京地裁の庁舎内の女子トイレに盗撮目的のビデオカメラを設置するために無断で侵入したとして、警視庁丸の内署は5日、同地裁に配属中の司法修習生、西川英樹容疑者(32)を建造物侵入容疑で逮捕した。同地裁の発表によると、西川容疑者は昨年12月13日夜、東京・霞が関の東京地・高裁合同庁舎内の女子トイレに侵入。個室の上方にあるトイレットペーパー用の棚に盗撮用のビデオカメラを隠し、盗撮したという。
同日夜にカメラを発見した女性から申し出を受けた同地・高裁が翌日、丸の内署に被害届を提出していた。
裁判所法は、司法修習生に品位を辱める行状があった場合などに、最高裁は修習生を罷免できると定めている。最高裁は今後、事実関係を調査し対処する方針。 (日経NET 1/5 21:00)
そこで、裁判所法を見てみますと、
第六十八条 (罷免) 最高裁判所は、司法修習生の行状がその品位を辱めるものと認めるときその他司法修習生について最高裁判所の定める事由があると認めるときは、その司法修習生を罷免することができる。
今回は、「誠に遺憾」とのコメントまで出されており、これに該当するものと思われます。
過去には「思想」の問題で司法修習生を罷免するという問題がありました。
●参考:日弁連のサイト
これとは比べものにならないくらい低次元の話です。某教授の「手鏡事件」も記憶に新しいところ。真偽のほどはともかく、怪しい行為であっても将来を傷つけてしまいます。
こういった機会でもないと法律を考えることもないので、これを機に「司法修習生の罷免」の基準がもう少し明確になってもいいのかなと。今のままでは思想統制や好き嫌いによる罷免が起こる素地があります。まぁそういう法律は多いんですけどね。
投稿者 hideo1 : 2005年01月06日 08:57
その後証拠不十分で釈放されたという報道ですが、逮捕したのが丸の内警察署の警察官ということで、これは誤認逮捕であり、冤罪へとつながる可能性のある事件であることが濃厚です。その後の捜査を見守る必要はありますが、丸の内警察署は事件性が高く、被疑者が特定されている場合は、強行に検挙する方向で動くことが多いようです。外回りしている交通課の署員でさえも威圧的な態度をとる警察官が多いという評判なのが丸の内警察署です。あんなに大々的に報道されてしまった司法修習生には同情を禁じえません。こういった強硬な捜査、間違った捜査をした警察官、警察組織こそ非難されるべきでもあると考えます。
投稿者 匿名 : 2005年02月02日 08:33
「匿名」さん情報ありがとうございます。
以下、ソースです。
女性トイレ侵入:司法修習生を処分保留で釈放 東京地検
東京地裁の女性用トイレに侵入してビデオカメラを設置したとして建造物侵入容疑で逮捕された西川英樹・司法修習生(32)について、東京地検は26日、「現段階では客観的な証拠に乏しい」と処分保留で釈放した。地検は捜査を続けて最終的な処分を決める。
釈放後、記者会見した西川修習生は「狭い取調室で長時間取り調べを受けるのは初めてで、捜査官から『微罪処分も可能だ』と言われ、早くこの場を逃れたいという一心で(当初)犯行を認めてしまった。慎重に捜査していればこんなことにはならなかった。一刻も早く修習に戻って遅れを取り戻したい」と硬い表情で話した。
警視庁丸の内署の植山泰夫署長は「証拠に基づき適正に捜査した。捜査は継続中だ」とコメントした。東京地裁の永井紀昭所長は「今後の捜査状況を見守りたい」との談話を出した。
東京地裁などによると、昨年12月13日夜、女性トイレのトイレットペーパーを置いた上方の棚にビデオカメラが隠されて回っているのを女性職員が見つけ、地裁が被害届を出した。裁判官実務修習中だった西川修習生は丸の内署に容疑を認める上申書を出し今月5日、逮捕された。その後、「やっていない」と否認に転じた。【佐藤敬一】
毎日新聞 2005年1月26日 22時25分
投稿者 hi : 2005年02月02日 08:42