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ローマ市長補佐、北京五輪ボイコット提案=イタリア

 【大紀元日本10月18日】イタリア・ローマ市長のワルター・ベルトローニ氏(52)の右腕、ベイニティ市長補佐は少し前に、ビルマ独裁政権が異議人士を迫害したことを支持する中国に対して抗議し、左翼民主党の党紙取材に対し、来年の北京オリンピックをボイコットする提案を提出したことを明らかにした。

 10月13日に同紙に掲載した談話内容によると、ベイニティ市長補佐は、中国がビルマ独裁政権の背後にいる根本的な支持者だとし、西側社会はビルマの弾圧事件に対して「慎重すぎる」とし、イタリアを含む何事もないようにビジネスを続けていると指摘した。

 ベルトローニ氏の右腕と称えられた重要幕僚ベイニティ市長補佐は、中国がビルマ独裁政権に対して何の具体的行動も行っていない状況下、西側諸国は安心して北京オリンピックに参加することが出来まいと指摘した。

 ベイティニ市長補佐は、10月14日に新しく成立した民主党秘書長に就任したベルトローニ市長の政策推進者で、ベルトローニ市長が全国左寄り勢力の新しいトップに躍り出て、ロマーノ・プローディ首相の準後継者になってから、ベイティニ市長補佐の言動もさらに注目されるようになった。

 民主党はプローディ首相が提唱し設立したもので、現在は、「政党連合」内の左翼民主党およびラ・マルゲリータが主体だ。プローディ首相は2011年に任期終了すると同時に引退し、民主党を率いることもしないと表明した。10月27日に開催される全国党代表大会で最初の党主に選ばれる可能性が大きいが、実際のリーダーシップが選挙によって選ばれた秘書長にあるのだ。

 ベルトローニ市長およびプローディ首相は古くから付き合いがあり、実際、プローディ首相が1996年に最初の執政時に、ベルトローニ市長は当時副首相兼文化長官だった。

 ベルトローニ市長は1998年に、プローディ首相が失脚してから、現在の執政の「政党連合」の最大党派「左翼民主党」秘書長に転向し、2001年にローマ市長に当選してから、党のポジションをやめた。昨年の5月、連任に出馬し、最初の投票結果で、61・4%の高得票率で当選した。

 民主党選挙事務関係機関の統計によると、全国で約340万人が民主党秘書長選挙投票に参加し、イタリア国民および合法の在留外国人を含む、ベルトローニ市長は約76%の票を獲得し、他の4人の候補者を遥かにリードした。

 ベルトローニ市長は民主党秘書長に当選してから、プローディ首相の政治資源を受ける可能性があることから、中間左寄り政治勢力としての新たな指導者になるとみられる。ベルトローニ市長の政策推進者ベイティニ市長補佐の活躍もますます活発になるのだろう。

(翻訳/編集・余靜)


(07/10/18 10:23)



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