有料リンクは是か非か? find-jobとかエンジャパンとかネタフルとかまぐまぐとかウノウラボとか

有料リンクってどうなのよ?という、SEOにまつわる最近ホットな話。 結論から先に言うと、リンクを売るのも買うのも、やめておいたほうがいい。 あくまでも個人的意見だけど。

まず、そもそも「有料リンク」の定義があいまいではあるのだが、筆者の理解する限りは次のようなものである。

  • リンクを張って欲しいサイトの中の人=主に商用の大手サイトの運営者=が、リンクを張ってくれる人=そこそこ人気のブログサイト等の持ち主=に対して「うちのサイトにリンクを張ってください」と頼む。(逆方向ももちろんある)
  • そのときに金銭的な契約がもちろんある。月額いくら、とか。
  • ブローカー(主に中小の広告代理店)が介在している場合も多い

っていうだけではこれまでにもよくある普通のネット広告である。ここで言う有料リンクとは、さらに次のような要素がある。

  • バナー画像は使わず、基本的に文字だけ。
  • 普通のネット広告システムだと、リンク先となるURLは広告主の目的のサイトへの直リンクではなく、広告代理店あるいは自社システムによる露出数/クリック数測定システムのURLを設定するのが一般的。
  • しかしここでいう有料リンクはそうではない。<a href="広告主のサイトのURL">広告主でっす!</a> というようなごくごく単純なアンカーリンクのみで構成される
  • 要するに、人間による直接クリックを期待するためのものではなく、検索エンジンがそれを「被リンク」とみなしてくれることを期待するためのものである。結果としてリンク先=広告主のサイト=の検索結果順位が上がる。
  • 例えば、<a href="http://www.example.com/">転職</a>という形のリンクがあちこちのドメインから張られていれば張られているほど、検索エンジンは「それは転職というキーワードに関連するサイトであり、かつ、人気があって良質なサイトだ」と判断し、転職というキーワードで検索されたときの検索結果の順位の上の方にhttp://www.example.com/を押し上げる効果がある。

まだイメージがつかないという方は、たとえば Yahoo!検索 - link:http://www.find-job.net/ (2007/10現在の画像こちら) こんなふうに検索してみた結果出たサイトを上から20個ばかしそれぞれアクセスしてみよう。 ある程度目の利く人であれば何が起きているのか気がつくだろう。 「有料リンク」と従来の「バナー広告」の違いもわかってくるはずだ。

さらに図入りで説明。例えばネタフル というサイトがある。そのトップページはもちろん他のほぼ全てのページ上にも、次のような広告が掲載されている。

赤でマルをした部分は、たとえば次のようなアンカーリンクになっている。

<a href="http://www.find-job.net/tenshoku/" target="_blank">転職</a>

同様にウノウラボ Unoh Labsにおいてもトップだけでなくほぼすべてのページに某求人情報サイトへのテキストリンクが張られている。
200710-findjob-unoh.png

ネタフルもウノウラボも両方ともテキストリンクだけでなく画像バナーもあり、そのリンク先は http://www.find-job.net/my/re.cgi?(あとはサイト毎に違うパラメータ)になっている。そこを踏むとリダイレクトされて最終的にhttp://www.find-job.net/にジャンプする。ごく一般的なクリック観測システムである。普通のテキストのアンカーリンクにはそのシステムを挟まないのは、何かうしろめたいこ(以下自粛)。

ちなみに、F's Garageというサイトでは全てのページの最上部にネタフル等と同様のテキストリンクがあるのみである。画像バナーなしのパターンもあるようだ。

まぐまぐもかなり手広くて、たとえば水彩画に関するとあるメールマガジンのバックナンバーのページにもこんなのがある。
200710-findjob-mag2.png
赤丸の部分がそう。ソースは次のようになっている。

<a href="http://employment.en-japan.com/" target="_blank">転職</a>
/ <a href="http://consultant.en-japan.com/" target="_blank">転職サイト</a>
/ <a href="http://haken.en-japan.com/" target="_blank">派遣</a>
/ <a href="http://honkibaito.en-japan.com/" target="_blank">アルバイト</a>
/ <a href="http://gakusei.enjapan.com/" target="_blank">就職</a>

水彩画と転職サイトとがどう関係あるのやら。 その上の部分はovertureが出している自動コンテンツマッチ型広告である。水彩画との関連性を察知して書画商品に関連する広告が自動表示されているのに比べるとそのコントラストが少し笑える。 当然ながら、まぐまぐで発行されるほぼ全てのメールマガジンのバックナンバーページについて同様に有料リンク(と強く疑われるもの)が表示されるようになっている。

ともあれ、これらはすべて「検索」がWebサイトの集客に大きく影響してしまうという時代背景に生まれた新手の広告手法である。もちろん問題もあり、検索エンジンを提供する側は頭を痛め、対策を急いでいる。

中でも筆者はこのニュースに注目したい。

グーグル、SEO"有料リンク"対策に新ポリシー - 販売サイト側へのペナルティ発動へ (渡辺隆広のサーチエンジン情報館 - CNET Japan 2007/10)

(中略) Googleもこれまでの対策が全く意味ないことは理解していたのだろう。今回、新たなポリシーを公開した。それが「リンク販売側」に対するペナルティだ。 Search Engine Landの記事Official: Selling Paid Links Can Hurt Your PageRank Or Rankings On Googleで明らかになっている点は次の通りだ。
  1. 新たなポリシーとして、サイト販売側に対するペナルティを課す
  2. 具体的には、販売サイトの削除、またはPageRankスコアの低下
  3. 無差別にリンクを販売していたThe Stanford DailyのPageRankスコアは、9から7に下がった
  4. PageRankスコアの低下は完全にアルゴリズムで行っているのではなく人間の審査を入れている
(途中省略)
ちなみに日本の場合、単純なものが多いので今回の新ポリシーが日本でも適用されると結構な数のサイトのPageRankが下がると予想される。リンク仕入れ元として使えなくなるサイトの種類によっては、いままで強固にキーワードで上位を固めていたサイトが突然急降下するかもしれないし、成果報酬型SEO サービス提供事業者の中にも困ってしまう会社が出てくるかも知れない。

遅かれ早かれ、検索エンジン側はそういう動きに出るだろうとは思っていたが、思ったより早かった。

なお、この「ネタ帳」では、従来型の画像によるバナー広告なら歓迎だし実際過去に掲載したこともある。もちろんGogleアドセンスなども。有料リンクの掲載をもちかけられたことがあるかどうかについてはノーコメント(笑)。ただ、もしももちかけられたとしても、きっと断っていただろう。

Google神!Matt Cuttsがやるなということはやるな!と妄信してそうしようというわけではない。現状のwebによくない影響を与えるかもしれない事柄に金銭目的で積極的に加担するのは、Webで飯食ってる者としてあまり気が進まないという理由である。

検索エンジン会社の中の人の手による審査といっても限界があるし、それこそ単なる「リンク集のページ」のような罪もなさそうなページとの区別をどうするかという問題もある。なによりも、「故意にリンク貼ったくらいでその意図どおりに検索結果順位が変動しちゃうくらいなら、そんな仕組みになっている今の検索エンジンのほうがショボイだけの話じゃないか」という意見には一理ある。

ただ、自分がどう考えようともどう開き直ろうとも、実際にペナルティを食らって自分のサイトが検索にひっかからなくなったとき、困るのは結局自分である。悲しいけどコレ現実。それこそ、サイバーエージェント、Googleの逆鱗に触れてインデックスより削除 (2006/3) みたいなことになってから大慌てというのも醜態というものだ。

サイバーエージェントの件のときはサイバー側でコンテンツを修正することで数日程度で対処できたらしいが、今回は広く浅いリンクネットワークの構築という手口である。コンテンツを管理する利害関係者が多すぎる。ペナルティを食らったら最後、修復には相当な時間と手間がかかってしまうかもしれない。

なお、Googleでは従来からある検索エンジンスパム報告フォームのほかに、有料リンクを報告するための専用フォームも別途設けられている。
200710-findjob-googlespamform.png

さあ、ライバルのサイトを報(以下自粛)

探し方は、たとえば こういうふうに「link:リンクを買う側かもなあと思うサイト」という特殊検索をするだけ。 特殊コマンドの使い方はyahooのヘルプにもある。

see also:

MacOS9でmixiが見れなくなったという人のための古いmozillaのありか

昨日の記事の件で、MacOS9でmixiできなくなった妹が泣いてますけどそれでも仕方がないとでも?!という涙と怒りがいりまじったお便りをいただいた。いやですからお気持ちはわかりますがメールの宛て先間違ってますよ、と言いたいところではあるが。

しょーがない。探しましたよ。Mac OS 9な古いマックでも今のmixiがなんとかまともに見れるかもしれないブラウザ。あくまで「かもしれない」なのでそこんところご理解ください。

http://ftp.mozilla-japan.org/pub/mozilla.org/mozilla/releases/mozilla1.2b/mozilla-macos9-1.2b-full.bin

FireFoxがまだFirefoxではなくMozillaと呼ばれていた頃のものである。日付は2002年10月。古っ!

古いブラウザはいろんなバグやら脆弱性がある場合が多いので積極にはお勧めはできない。 また、古いブラウザを集積しているサイトは探せばいくつかあるのだがあやしげなのも多い。 その点上のURLはmozilla-japan公式サイトなので信頼性は高い。 なお、ほかのバージョンもここにあることはあるが探すのがめんどい。

筆者の手元にはOS9なMacはさすがにもう無いので未検証。動作確認情報を待つ。

東京マラソンの「当選/入金」のページのURLがセキュリティ的に微妙な件

非常に興味深いタレコミをいただいた。 人気殺到で参加は抽選(倍率5倍前後)の東京マラソン2008に申し込んだところ、「当選しました!」というメールが届いたそうだ。もちろんフィッシングとかそういうんじゃなく本物の当選メールである。

で、入金支払い用のURLというのがメールに書いてあるのだが、それが次のようなものだったそうである。

https://my.runnet.jp/tokyo_marathon_payment/index.php?id=dG9reW9fOTk5OTk5OQ%3D%3D
※上のパラメータはもちろんダミー。値だけ変えて書いとく。

見る人が見ると一発で「あやしい」とわかるパラメータである

では、「dG9reW9fOTk5OTk5OQ==」(「%3D」はURLデコードすると「=」なので)をbase64でデコードしてみる。
tokyo_9999999
予想通り、情報を隠避する技術ではなく情報を可逆置換する技術(base64)を用いて情報を隠避しているかのように見せかけているだけ。暗号化にまるでなってない「まやかし暗号」である。つまり、上のURLは
https://my.runnet.jp/tokyo_marathon_payment/index.php?id=tokyo_9999999
※数値はもちろんダミー
というのと同意味である可能性が限りなく高い。 タレコミ者いわく、数字の部分は「申し込み番号順らしき数値だった」とのこと。もしもそうだと仮定すると、申し込み番号は容易に予測可能であることを意味する。

なお、上のようなURLにアクセスすると、画面上で姓と名をカタカナで入力することが要求され、正しく名前を入力すると自分の住所氏名が表示されたそうだ。そこで自分の情報であることを確認して、コンビニ払いorクレジットカード払いのための情報をフォームに追加入力して、支払い完了、というフロー。

つまり、申し込み番号と姓名(カタカナ)が一致しないと申込者の情報は表示されない=他人の情報を見るにはその人の姓名と申し込み番号の両方を知る必要がある。そういうことから、個人情報がダダ漏れということにはつながらないが、セキュリティ的に言って微妙である感は否めない。

高木氏あたりのお話を待ちたいところである。 (あれ?海外出張中ですか。。。)

少なくとも、すぐバレる&バレると恥ずかしいコードであることだけは確かだ。こういうコーディングをする人&それを発注しかつ受け入れを担当した人はそれをまずキモに命じていただきたい。飲み会の出欠管理くらいならともかく、東京マラソンクラスのイベントともなると期間限定のサイトだからという言い訳は通用しない。恐い都知事に怒られてもしーらない。

mixiのデザインのリニューアルに対するallaboutの「専門家」陣のツッコミがなんだかなあな件

今月はじめにmixiのデザインがリニューアルされた。 デザインの中身そのものについての話もそうだが、 allaboutというサイトでの専門家の方々のツッコミもまた別な意味で話題を呼んでいるらしい。

とりあえず先に、mixiデザインリニューアルそのものに関する筆者の個人的なコメント。

ぱっと見で

  • 表面だけのぱっと見レベルでは大して変わってないじゃんというのが個人的感想。
  • もともと淡い色使いだったのが今回さらに淡さを増したような気がしてメリハリがなくて見づらいという話はわかる気がする。特に色弱の人にはちょっとつらいのかも。
  • いずれにせよなんか見づらくなった!?とかいう話は1週間もすればみな慣れてしまうレベルの問題でしかないだろう。

ページの横幅の拡張について

  • よくよく調べてみると、2006年2月のリニューアルでの横幅拡張の件のときに既に900px前後になっていたのが、今回で950pxになっただけである。
  • つまり今回特別に大きく横幅に変化があったわけではない。しかしそもそも論として、1024ドットのディスプレイでブラウザウィンドウ最大化が前提というのが反発を招きやすいのは今も昔も変わらない。
  • 未だに800x600の古いノートPCを後生大事に使っている人もいるし、1024x768以上のディスプレイであっても視力の悪い人はあえて800x600に設定して使っていることがある。 そもそも筆者は「ユーザーのパソコンの画面はユーザーのかなりプライベートな空間である」と考えている。そこに土足で踏み込むようなブラウザサイズ調整の強要はやめたほうがいい。

CSSデザイン化とJavaScript積極活用

  • 今回のリニューアルの目玉はこれである。ぱっと見た目がそこまで大きく変わったわけではないのにシェアが小さくかつ古いOS(MacOS9等)やその搭載ブラウザでデザイン崩れや動作不良が発生したのはこれが原因。古いブラウザでCSS仕様の実装が不完全なのはよく知られた事実であるし、JavaScript実行エンジンの実装の違いやそのバグの種類についてもしかりである。
  • CSSを用いつつタグにid属性やclass属性をきっちり指定しておくのもJavaScriptとの連携の上で重要であることから、今回のリニューアルは今後の機能追加のための布石というか基礎工事のやりなおしとも言える。
  • これまでもmixi画面上でJavaScriptはかなり使っていたようだが、今回見たところ、prototype.jsが導入されたようだ。これはおそらく今回が最初だと思われる。
  • 汎用ライブラリとしてはかなりの老舗でありいろんなサイトで導入実績のあるprototype.jsといえど、完全なクロスブラウザ(ブラウザが違っても同じ動作をさせるテクニックの総称)は難しい。いや別にクロスブラウザを簡単に実現する目的だけのライブラリではないけれど。しかしながら、こうした汎用ライブラリを使わなければ今後の開発効率の向上が望めないのも確かである。 prototype.jsのどの機能がいまのmixiの画面のどこでどんな風に使われているかまでは追ってないのでこれ以上はなんともだが。
  • いずれにせよある一定水準を下回った少数派を切り捨てるのはビジネスの世界ではよくあることである。「MacOS9でmixiがおかしくなった!」といっている人は一体なんのブラウザを使っているのだろう?まさかとは思うが標準添付されていたIE5.xのままなのだろうか? もしもそうだとすれば、それもサポートしろというのは言うほうがワガママすぎるといわざるを得ない。 Mac用のIEは2003年6月に開発停止、2005年12月にサポートも完全停止している。 文句はアップルとマイクロソフトに言いましょう。
  • ちなみに、素人さんでも「スゴイことやってるんだろうな」とわかってもらえるであろう今風のWeb技術の代表格であるGoogleマップだが、そのサポート対象ブラウザはIEだと6.0以上である。したがってMacOS9でIE5.Xを使っていた人はGoogleマップを使うにはFirefoxとか他のブラウザを使う必要があるのだが、このページに書いてあるようにFirefox0.8以上とかNetscape7.1以上とかをダウンロードして入れようにも、これらのブラウザもまた今現在ではMac OS X以降で動くバージョンしか開発/公開していない。つまり、MacOS9でGoogleマップをまともに使う手段はもはや存在しない。これホント。
  • つまり、重ねて言うが、モダンなブラウザ向けの方法論と技術を用いて作られたmixiのいまの画面に関する文句を言うべき相手はmixiではなくて実はアップルまたはマイクロソフトあるいはMozillaプロジェクトの中の人ではないかというのはあながち言い過ぎではない。

Windows Vistaで動かない?という件

J-CASTニュース : ミクシィデザイン変更で大混乱 ビスタもマックも使えない!(J-CASTニュース2007/10)という記事も出ているのだが、MacはともかくVistaが使えないとしたらもっともっと大騒ぎになっているはずだろガセでしょコレ。

と思っていたら案の定、記事の中では

作家の高橋暁子さんの知人にも、今回のリニューアルで不具合が起きている人が結構いるのだという。最新のOS「WindowsVista」が推奨環境に含まれておらず、また「MacOS9」など古いOSを使っている人の中にもお金を払って「mixi」を使うプレミアム会員がいることから、初めからこうしたOSでも使えるようにすべきだった、とJ-CASTニュースの取材に答えた。
「使えない」「動かない」ではなく「推奨環境に含まれていない」である。 Vistaについて触れている部分はたったこれだけ。これをもって「マックもビスタも使えない!」という記事タイトルにするのは明らかに取材不足であり釣りである。
以下、[mixi] ヘルプ - 推奨環境についてより。

mixi をご利用いただく上で、下記の環境を推奨しています。
[OS]
Windows 2000、Windows XP、Macintosh OS X 10.3以上
[ブラウザ]
Windows : Internet Explorer 6.X (7.Xは非推奨です)
Firefox
Macintosh : Safari
Firefox
※ ブラウザは最新バージョンをご利用ください(Internet Explorer 7.X及びベータ版を除く)。
なるほど確かにVistaが含まれてない。 では、archive.org上に残っている同じページの2007年7月のコピーを見てみよう。変わってないつまりヘルプ画面をメンテしてないだけの話である可能性が高い。 ちゃんちゃん♪

次に、mixiのリニューアルそのものよりも話題を呼んでいるらしい、 今回のmixiのリニューアルについて - 専門家に聞く [All About プロファイル]というコンテンツの件。

まともな意見もあるが、これが「専門家」なのか???というのもある。以下、いくつかの人物のコメントについて抜粋しながら。

CSSでのコーディングが中心になり、今後の機能追加でのデザイン追加等が容易になるなどのメリットが運営者側にはあったと思いますが、これではユーザー側のメリットがわかりづらいものがありますよね。
クロスウェーブ社 鈴木氏のコメント
短いがある程度的を得ていると思う。ちなみにクロスウェーブという会社どっかで聞いたなーと思ったら、楽天市場に出店した店舗のデザインの外注で有名な会社である。

ところでクロスウェーブ社の公式サイトを見たらページの下部にこんなものが。
200710-mixi-crosswave.png
2006年3月ごろのサイバーエージェント、Googleの逆鱗に触れてインデックスより削除事件のときとまったく同じ手法。なんだかなあ。

次。「東京アナグラム株式会社 寺田 あつし Webデザイナー」さんのコメントが一番痛々しい。

今回のmixiリニューアルですが、デザインのみならずCSSや文書構造の設計も話にならないほど悲惨な状況です。
何がどう悲惨なのかわからない。CSSの構造やid/class命名規則もそれほどおかしな点はない気がするが。
いずれにしても上場企業のする仕事とは思えません。 そもそもせっかくリニューアルといっているのに、いまだにphpではなくperlで動いているあたり。。。

こういう人に「mod_perlってなんですか?」とか「アマゾンのフロントエンドがperlで動いてることをどう思われますか?」という質問をしてみたい。 ちなみに米国amazonのエンジニア募集ページでは相変わらずMason(perlベースのテンプレートエンジン)が要求される資質のひとつとなっているなあそういえば。

どう考えても創業以来からの身内で開発をしているとしか思えません。技術や知識が古く、独自の思考をもった温室エンジニアたちが、権限ばかり与えられて新しく入ったデザイナーやコーダーと上手に連携できていない様子が目に浮かぶようです。

創業以来からの身内で開発って、その身内というのは実はとあるインドネシア人留学生(現在は日本に帰化)1人だけであり、お試しというか研究目的っぽく作り始めたサービスが年末ジャンボ宝くじなみに大当たりしたというのが実態である。mixi自体が相当大きくなってきた頃でも開発の主担当は実質彼だけだったはず。

で、その後は、インフラ設計までも1人で見れるわけもないので例えばapache関係で著名な小山氏(あれ?http://module.jp/つながらないぞ)を呼んでみたり、「検索」というかなりディープな命題についてはHyperEstraierという検索エンジンの開発者として著名な平林氏(2004年度第2回未踏ソフトウェア創造事業 天才プログラマー/スーパークリエータ認定)が入社したり、ともかく温室エンジニアと呼ぶにはあまりにも失礼なエッジな方々もいる。

上場企業なのですから、このリニューアルによる悪評を聞いた株主たちが黙っていません。僕がmixiの株を持っていたら即座に売るでしょう。

「リニューアル後のデザインどうよ?」という質問にはまるで無関係。そういう話の脱線をやってもいいのは飲み屋で飲んでるときか自分のブログになんか書いてるときだけである。

どこまでいっても「なぜ上場したのか・・・」という問題に尽きます。

総じて、Web屋として食っていてしかもallaboutで「専門家」を名乗っている人のコメントなのだろうか本当に、という問題に尽きる。そしてallaboutのいう専門家とはなんなのかという話も。

次。株式会社チームデルタ 代表取締役社長 谷口 浩一 氏。

人の目に触れるデザインに限定して考えれば、使い勝手を劣化させる要因は、あちこちで語られるほど多くはないと思います。 文書構造(CSSをはずして、ページタイトル、見出し、本文の上下関係、強弱関係)は、以前よりもよくなっています。 この恩恵は、主に音声ブラウザ利用者にもたらされるかもしれません。 モデルチェンジ直後に賛否両論、入り乱れるのはWebデザインの世界だけではないし、この議論は間もなく収束するんじゃないでしょうか。

これには筆者も同意見である。他の方のコメントと比較すると最もまともというか、うなづける。先述の寺田あつし氏の話とまるきり逆なあたりが笑える。ちなみに「それよりも、昨年、上場時に約2000億円も市場から調達したミクシィに...」のくだりは単なる数字の記憶違いor情報の拾い違いと思われるのでスルーしましょう。(たしか100億前後だった気がする)

次。UJI PUBLICITY 代表 アートディレクター ウジ トモコ 氏

WEBアプリケーションやSNS、WEBサイトのデザインリニューアルには、いくつかパターンがあると思います。
1.機能向上のための、仕様変更によるやむないデザインリニューアル
2.ユーザービリティ向上のための、デザインリニューアル
3.企業が自社ステイタスを上げたい、またはPR効果としてのデザインリニューアル
MIXIの今回の場合は、もちろん1.2も当然あったと思いますが、「うわさになりたい」「話題になりたい」も強かったのではないでしょうか。

コードを読み書きしない人にありがちな見た目だけの判断。

次。株式会社ライブログ CEO 元木 一朗 氏 ITコンサルタント

(以下、allabout上ではなく自身のブログのほうの記事から抜粋)
もう一つは、頑張って会員数を増やすというのがある。ミクシィが取った手段は後者。なので、サイトの一番目立つところにでかい「友人を招待する」ボタンがある(笑)。邪魔だっつうの。そもそも、友人を招待しようと思っている人は探してでもボタンを見つけてきてクリックするって。
WEB2.0(っていうんですか?)ITベンチャーの社長のブログ:mixiのインターフェイスがまた改悪された件

「一番目立つところにある友人を招待するボタン」というのが意味わからなかったので探してみた。 なるほどこれのことか。右上のログアウトボタンの下あたり。
200710-mixi-shotai.png
本来広告を置くスペースに自社サービスの販促広告(っぽいもの)を置いているだけのことではないだろうか。他のサイトでもよくあることである。とくに邪魔には感じない。

なお、「3.とにかく総合ポータルになりたい」のあたりはおおむね同意。

次。株式会社環 取締役 管理部長 小坂 淳 氏

手堅いコメントではあるが、 「今回のmixiのリニューアルについて」「どこがどう良くなったんでしょうか?」という最初の質問に対する回答にはなってないのでスルー。他の人がある程度書いた後からのコメントなので仕方ないといえば仕方ない。

デューク更家のニセ博士号とコンテンツ管理について雑感

無理やりWeb関連に話を結び付けているようだがそれはそれ(笑)。

「ニセ学位問題」とは要するに、

  1. 「論文みたいなもの」にお金を添えてうさんくさい業者に送る(お金だけでOKな場合ももちろんある)
  2. 数週間後に「あんたに○○博士号を与えます」という「認定証みたいなもの」や「卒業証書っぽいもの」が送り返されてくる
  3. 「○○博士」と履歴書に書いて新設の大学の教授のポストかなんかを獲得してみたり、自分の著書の著者紹介の欄に書いたりすることで「ハク」をつける
  4. 「早稲田大学」とか「ハーバード大学」といった名前をウソで出すとバレやすいけど、「イオンド大学」とか「クレイトン大学」といった名前だと意外とバレないものだ
という仕組み。もう何十年も前からあったことなのだが、最近になってようやく報道が出始め、文部省が実態調査に乗り出し、その調査結果の公表が今週か来週あたり、というところまでが現在の展開。

文部省が調査対象としている大学関係者に限らず、有名どころいくつかをあげると、

などなどなど。

まあ、金出すだけでもらえる学位はダメだとかそんなこと言ってたら、じゃあ、金持ち(主に医者)の息子が金にモノを言わせて数千万円の学費or寄付金を払って入る私立大学の医学部なんてどーなのよ?(笑)といった現実があるのもこの手の問題のひとつの側面である。

そう。どこからが「ニセ」なのか? 現に、文部省のサイトにある国際的な大学の質保証に関する調査研究協力者会議(第3回)-配布資料3:「ディプロマ(ディグリー)・ミル」問題について というページにおいても、ニセ学位の定義自体に曖昧感が漂っていることがわかる。

ところでデューク更家なんだが、次のような状況である。

公式サイトのプロフィールページ (2007/9現在の画像こちら archive.org上に残っている2007年1月ごろの左と同じURL アメーバブログ上で書いてる自分のブログでのプロフィールページ (2007/9現在の画像こちら
その独特の理論とオリジナルなストレッチで、人々の健康と歩くことへの新しい意識付けに大きく貢献したとして、平成14年下半期の「社会文化功労賞」を日本文化振興会(元皇族伏見宮博明総裁)より授与。

2004年10月和歌山県新宮市より「名誉市民賞」授与
2004年11月和歌山県より「文化奨励賞」授与
その独特の理論とオリジナルなストレッチで、人々の健康と歩くことへの新しい意識付けに大きく貢献したとして、平成14年下半期の「社会文化功労賞」を日本文化振興会(元皇族伏見宮博明総裁)より授与。

ニューヨーク国際学士院より体育学博士号 「Doctor of physical education」を取得。

2004年10月和歌山県新宮市より「名誉市民賞」授与
2004年11月和歌山県より「文化奨励賞」授与
その独特の理論とオリジナルなストレッチで、人々の健康と歩くことへの新しい意識付けに大きく貢献したとして、平成14年下半期の「社会文化功労賞」を日本文化振興会(元皇族伏見宮博明総裁)より授与。

ニューヨーク国際学士院より体育学博士号 「Doctor of physical education」を取得。

2004年10月和歌山県新宮市より「名誉市民賞」授与
2004年11月和歌山県より「文化奨励賞」授与

もちろんニューヨーク国際学士院とは代表的なディプロマミルズ=ニセ学位屋さん=のひとつ。

権威付けに「博士号持ってるぜ」と書いてみたもののその正体がバレそうになってあわてて消して、でもコピペコピペで作ってたほかのコンテンツにまで手が回りませんでした、というケースである。しかもブログ側のプロフィールページ上にはそれを指摘するコメントが1ヶ月以上も前に入っているのだが、スタッフさんはそれにすら気づいていないのだろう。

ニセ学位どうこうはともかくとして、Webサイトのマネジメント的に言って、得られる教訓はいくつかある。

自前のWebサイトと外部のサービスの混在はコンテンツ管理を難しくする

http://www.dukeswalk.net/という独自ドメインのWebサイトが既にあり、結構きちんと作りこまれていた。だったら全ての情報はそこに集中管理しておくべきである。それでこそdukeswalk.netの存在感も(SEO的な意味も含め)向上していくし、こうした不測の事態(?)に対する対処もしやすい。

ほんとに外部サービス/外部ドメイン上でブログを書く必要があったのか?

食い詰めた新分野を開拓しようとする広告代理店あるいはIT関連企業が芸能人を口説いて自社サービス上にブログを書かせることで、そのブログサービス自体の呼び水にしようという試みは最近の常套手段である。

まったくの推測ではあるが、ブログサービス業者の営業さんの口説き文句は次のようなものだったのではないだろうか。

口説き文句 ココロの声
最近は芸能人のブログが流行ってるんですよ! 文章力がなかったりして大した人気出ないのが大半ですけどね
デュークさんも、ご自身のPR活動兼ファンサービスの一環としていかがですか? 下手な文章力だと返ってファンが冷めちゃうかもしれませんが
知名度アップの効果もありますよ。 デューク更家クラスの知名度であればブログ書いたところでさらに知名度があがるわけでは無いんですけどね
うちで書いてくださるなら、システム利用料なんていただきません。タダです! 一般ピープル向けでもタダ同然で提供しているし、独自システム作ってもMT4とかのカスタムであれば150万もいただかないんですけどね
Webデザインなんかも、ちゃんとデザイナーつけて、もちょっと斬新な感じにしますから! デューク更家クラスなら小遣いで出せる程度の金額のデザイン料しかかからないんですけどね
できました。どうです?こんな感じのインパクト! コピーライターにコピーも立案させました。「平常心のハイテンション」です! 本当は、下手にインパクトばかり求めて黒をバックにしたバブリーな感じにするよりは、公式サイトのように白を基調としてすっきり感を出しつつもトップページ上部の画像をインパクトのある写真でワンポイントで強調する(しかもそこだけ定期的に差し替える)形のWebサイトのほうが飽きが来にくくて万人ウケして長続きするから良いんだけど、ほら、こっちも仕事だから、既にあるものの逆を出してインパクトを演出しないと「今ある公式サイトと変わらないやん」って言われてボツにされちゃうんで
あとはもう!デュークさんの個性でお好きなように書いてください! 実際は三日坊主に終わるのが大半だったり大した文章力なかったりなので、ライターの手を借りるほうがいいんですけど、当社もそこまで予算無いんであとはご自分でがんばってください

※別にアメーバブログを狙い撃ちで卑下するわけではない。ブログサービス業者全般においてそんなものなんじゃないかということである。引いては広告業界全体がそんなもの。

でとにかく、上の心の声に気づくわけもなく、「(よくわからないが最近流行りらしい)ブログ」「システム料タダ」「初期デザインもタダでプロがやってくれる」といった単語にだまされて魅了されて「いいね!その話乗った!」ということになる。

結果は次の通り。

  • 平均更新頻度:月に一本未満。
  • 公式サイトへの誘導性ほとんど無し。月に一度程度しか書かない貴重な肉声を、http://ameblo.jp/saraie/ なんていうURLのSEO的/webブランディング的な存在を高めるために使ってしまっている。もったいない。
  • コンテンツ管理に手が回らなくなる欠点が今回のニセ学位の件でもろに露呈。

今からでもおそくないので、こうしたらどうだろう?

  1. ニセ学位を取得するのにかかった額の倍額を用意する。それぞれA、Bとする
  2. Aの金で、公式サイトのdukeswalk.netドメインでブログが書けるようにシステムとWebデザインを発注する。
  3. Bの金で、ライターを雇い、文章をまかせる。
  4. 全体的なコンテンツ管理は既存の公式サイトの管理担当者の指示下に置く
ライターに書かせるのって、ニセ学位と同じでニセモノっぽくね?とか言っちゃいけません。 小泉内閣メールマガジンも、安部内閣メールマガジンも、本当に総理が全部書いてたわけがない。(笑) スピーチライティングを外注するのは普通のことである。

最後にニセ学位に話を戻そう。 まあ、”duke”(爵位)じゃないけど「デューク更家」だったりもするし、あのオッサンのキャラからしてニセ学位もそれはそれでシャレだし笑い話だし憎めないよね、といえばそれもそうである。

しかし、バイトしながらコツコツ勉強してまともな通信制大学で正当な学位を取りました!みたいなガンバリ屋さんだって世の中には沢山いるのに、そういう人の履歴書にまで変な先入観が働いてしまいかねない。それこそ迷惑というか失礼である。学問に王道は無い。

see also:

追記:
アシックス社のウォーキングシューズ関西テレビの自身の番組のページ、はては 大阪経済大学の客員教授として迎えられた際の紹介ページにすら、 ニューヨーク国際学士院云々、、、と出てしまっているのもほったらかしというか、伝播してしまった情報がもはや回収不能なのだろう。

プロフィール

Powered by
Movable Type 3.35