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<コンゴ民主共和国>東部で内戦激化 37万人が避難民に

10月16日19時0分配信 毎日新聞


 【ヨハネスブルク白戸圭一】アフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)東部の北キブ州で政府軍と反政府勢力の戦闘が激化し、住民約37万人が国内避難民となっている。今月9日から11日にかけての戦闘で計101人が死亡。治安の崩壊で多数の女性がレイプに遭うなど人道危機が深刻になっている。

 政府軍と戦闘を続けているのは、04年に政府軍から離脱したヌクンダ将軍の武装勢力で、隣国ルワンダからコンゴ東部にかけて住むツチ人数千人で構成されている。

 戦闘は昨年末から始まり、今年8月ごろ本格化した。コンゴのカビラ大統領はヌクンダ将軍に今月15日までに投降するよう通告していたが、将軍は拒否。国連平和維持活動(PKO)の「国連コンゴ監視団」が和平の仲介を続けているが、政府軍側が近く総攻撃を仕掛ける可能性があり、緊張が高まっている。

 国連難民高等弁務官事務所によると、北キブ州の州都ゴマの西方のムグンガの避難民キャンプには、今月初旬だけで新たに5000人の住民が流入し、キャンプの総人口は8万人に達した。州全体の治安の崩壊でレイプや略奪が頻発し、現地で活動する国際非政府組織(NGO)「国境なき医師団」は、州全体で毎月平均250人のレイプ被害者の女性を治療している。武装勢力が避難民キャンプから子どもを戦闘員として徴用する事例も報告されている。

 紛争の背景には、コンゴ東部地域から隣国ルワンダを舞台とするツチ人勢力とフツ人勢力の政治的対立がある。

 ルワンダで94年、フツ政権によるツチ人大虐殺が起き、報復を恐れたフツ人は国境を越えてコンゴに逃げ込んだ。その中の一部の強硬派フツ人は武装勢力「ルワンダ民主解放勢力(FDLR)」を結成し、コンゴ政府がこれを支援した。このためヌクンダ将軍ら政府軍内のツチ人兵士はこれに反発し、軍を離脱して政府とFDLRを相手に武装闘争を始めた。

 コンゴ東部地方には武装勢力が乱立し、ツチ、フツの両勢力ともこの地方で取れる各種鉱物資源を資金源にしているとみられている。各勢力とも住民虐殺などの残虐行為を働くことで知られ、ヌクンダ将軍には戦争犯罪を主導した疑いで国際刑事裁判所から逮捕状が出ている。

最終更新:10月17日0時5分

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