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いじめ実態、緊急調査へ 相談員も拡充 補正予算案2006年11月26日08時00分 いじめを苦にした自殺が多発していることを受け、政府は、いじめの緊急実態調査や相談員の拡充などの対策を12月下旬に決める06年度補正予算案に盛り込む。いじめによる自殺者を7年間「ゼロ」としてきた従来の文部科学省の調査に「実態を反映していない」といった批判が出ているため、来年度予算を待たずに補正予算を組み、実態の把握をめざして早期に再調査を実施することにした。 文科省が全国の小中高校を対象に毎年実施している調査だと、05年度のいじめの件数は前年度比7.1%減の2万143件で、90年代後半から減少傾向となっている。いじめを主な理由とする自殺件数も99年度から05年度までゼロが続いた。 文科省の「調査」は実際には、各教育委員会を通じて学校の「自己申告」分を分析しているにすぎない。北海道と福岡県で起きたいじめ自殺の問題以降、教委や学校に対して「いじめの事実を隠蔽(いんぺい)しているのではないか」との批判が相次ぎ、同省の集計結果を疑問視する声が伊吹文科相からも出ていた。 補正予算に計上する緊急調査では、学校の申告のみに依存せず、より実態が把握できる方法を文科省が検討し、来年3月までに実施する。 また、いじめなどの解決に向け、「スクールカウンセラー」を配置する都道府県や政令指定都市への補助も補正予算に盛り込む。 カウンセラーは児童・生徒から相談を受け、教員や親に改善策や子どもへの接し方を助言する。今年度予算では、カウンセラーが全国の公立中学校約1万校をカバーできるように42億円の予算を計上している。この予算を使って都道府県は中学校だけでなく、小学校にもカウンセラーを配置できるが、今年3月時点の都道府県の計画では中学校が75.2%、小学校は7.5%の配置率にとどまっている。 補正予算で配置率を引き上げ、特にいじめが増え始める小学校高学年への対応を強化する。また、年度内に予算措置することによって、来年4月の新学期から相談態勢を整える効果を狙う。 安倍首相は24日、官邸で記者団に「補正予算は災害など国民の安心、安全にかかわるものに限定する」と述べ、歳出抑制を最優先させる方針を示していたが、政府・与党は、いじめ対策は緊急性が高い、と判断した。緊急調査やカウンセラー設置にかかる経費見積もりは11月中をめどに固める。 PR情報この記事の関連情報
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