クルマ好きなら取りたい自動車文化検定
「自動車文化検定」(CAR検)パンフレト表紙 |
自動車好きなら腕試しに受けてみたいのが、10月14日に第1回が実施される「自動車文化検定」(CAR検)だ。生産台数ベースで世界一の自動車メーカーを要するに至った自動車大国、日本にふさわしい、自動車の文化、歴史、技術などに関する総合的な知識のレベルを問う、史上初の検定となる。自動車評論家の徳大寺有恒氏をはじめ、各分野の専門家・識者が公式テキストの編集に当たっていて、楽しみながら自動車知識を深め、カーライフをさらにエンジョイできそうだ。
、検定が実施されるのは東京、大阪、名古屋の3都市。試験方法は60分のペーパーテスト形式だ。設問はすべて4者択一のマークシート方式で、記述式や口頭試問はない。
受験資格は特にない。男女、年齢を問わず、誰でも受けられる。
試験はレベルの低い方から3級、2級、1級の3段階に分かれる。3級・2級とも出題数は100問で、得点は100点満点だ。合格判定基準は両級とも100点満点中の70点以上と、比較的ハードルは低そうに見えるが、サイトで公開されている練習問題はなかなかに手強い。公式テキストの読み込みが欠かせない。
出題レベルは3級が「クルマが大好き、運転大好き、クルマを見ると即座に車名が言える初級カーマニア」と設定されている。2級は「クルマが大好き、運転大好き、クルマを見ると即座に排気量とサスペンション形式が分かる中級カーマニア」という位置付けだ。
古今東西の自動車に関する知識が問われる | 市販車以外の教養も重要 |
同検定のスーパーバイザーは高原書店(愛知県日進市)社長の高原英世氏。高原氏はヤナセ勤務を経て、自動車関連の書籍、雑誌、カタログ、洋書を扱う高原書店を創業。同書店の自動車関連書の充実ぶりはエンスージアスト(自動車マニア)で知らない人はいないほどだ。
監修者にはそうそうたるメンバーが名を連ねている。自動車雑誌「NAVI」の初代編集長だった大川悠氏や、「カーグラフィック」初代編集長の小林彰太郎氏、モータージャーナリストの清水和夫氏、F1やル・マン24時間で走ったこともある自動車ジャーナリストのポール・フレール氏らはカーマニアには憧れの存在だろう。
自動車の手入れ・機構に関する知識も出題範囲 |
応援者という立場でも、自動車評論家の小沢コージ氏、タレントのテリー伊藤さん、自動車通としても有名な作曲家・アレンジャーの松任谷正隆さん、カーライフ・エッセイストの吉田由美氏、モータージャーナリストの渡辺敏史氏らがバックアップ。日本初の自動車検定にふさわしい顔ぶれとなっている。
出題のベースとなる公式テキストは、徳大寺氏や小林氏ら8人が監修した。検定の名前に「文化」とある通り、単に自動車のブランドや機能に関しての知識を問う検定ではない。自動車という存在が社会にどのような変化をもたらし、人間の生活を豊かにしてきたかといった文化史的な側面も重視している。
整備・部品の知識を得る機会にもなる |
出版取り次ぎ会社最大手の日本出版販売、「カーグラフィック」「NAVI」を刊行している出版社の二玄社などが作る自動車文化検定委員会が主催する。
第1回検定では初級レベルの3級と中級レベルの2級だけを実施する。2級の合格者を対象にした1級は2008年以降の第2回からとなる予定。検定料は3級が4000円、2級が4500円、両級併願は8500円。
出題数の7割に正解すれば、合格と認められるわけだが、すべての出題が公式テキストから出題されると決まっているわけではないだろう。だとすれば、1級を目指すには、公式テキスト以外の出題にどう対応するかが重要となりそうだ。第1回の申し込みは締め切られたので、第1回の結果発表と、出題傾向を参考に、じっくり対策を講じて、第2回からの申し込みを考えてみたい。
『CAR検公式テキスト 初級編』(左)と『CAR検公式問題集 2級・3級全200問』(右) |
公式テキストに当たる『CAR検公式テキスト 初級編』『CAR検公式問題集 2級・3級全200問』(ともに二玄社刊)が販売されている。受検者の予習にはもちろん、車好きが知っているようで知らない自動車全般に関する教養を深めるのにも役立つ内容だ。クルマ好きが頭をドライブさせる新しい知的プレジャーが生まれた。
[関連サイト]
・自動車文化検定(CAR検)の申し込みページ(サイト名「検定、受け付けてます」)
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