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一家に厳罰!亀田大毅は1年間停止

問題となった11回開始前の反則行為耳打ちシーン。中央は大毅、左からライセンス無期停止となった父・史郎氏、厳重戒告となった兄・興毅

 日本ボクシングコミッション(JBC)は15日、都内で倫理委員会を開き、11日のWBC世界フライ級タイトルマッチで同級王者・内藤大助(33)=宮田=に対して反則行為を繰り返した亀田大毅(18)=協栄=に「ボクシングを冒とくし、ファンの信頼を損ねた」として1年間の出場停止処分を科すことを決めた。セコンドで違反行為を指示したとされる父・史郎トレーナー(42)は無期限のセコンド資格停止処分、同じ疑いで兄の亀田興毅(20)=協栄=は厳重戒告処分となった。また協栄ジムの金平桂一郎会長(41)には、クラブオーナーライセンス3カ月停止の処分が下された。

 亀田家に厳罰が下された。12回にレスリング行為などで減点3の裁定を受けた大毅は1年間の出場停止処分。事実上の“引退勧告”とも受け取れるペナルティーが科された。史郎氏には「反則を指示した」としてセコンドライセンスを無期限停止とし、父と同様に反則を指示した興毅は厳重戒告処分となった。

 最近では7月にファイトマネー未払いなどで、グリーンツダジムの戸塚貴信マネジャーがライセンス停止処分を受けているが、刑事事件以外に試合会場での行為を理由に厳罰を受けたケースは前例がない。

 今後、史郎氏はセコンドに就くことはもちろん、ジムでの指導も許されない。興毅らは自宅ジムでの練習を禁止され、所属する協栄ジムでの練習に限定され、父と切り離される格好となった。

 同委員会の斉藤慎一委員長(日本ボクシングコミッション専務理事)は今回の処分を刑事罰にたとえて「はく奪となれば死刑。(今回の)無期限は刑期が免除されることもある」とした。ライセンスはく奪こそ免れたとはいえ、亀田家の“司令塔”がボクシング活動を停止されたことで、メディアに露出してきた従来の“亀田家スタイル”で活動することは、もはや不可能になった。

 問題になった反則指示に関し、JBCの安河内剛事務局長は「100%不正があったとは確認してないが、東日本協会が分析して言ってきた」と説明。レフェリーチェックの際、史郎氏が内藤陣営を脅したことも重視し、処分に踏み切った。

 これまで亀田兄弟の試合で頻発したローブローなどの行為を見逃してきたJBCにも責任の一端はあるが、世論で亀田バッシングが噴出する中で、処分を急がざるを得なかった。大毅の1年間の出場停止は確かに重いが、年齢からいえば19歳からやり直せるという思惑も働いたようだ。興毅については出場停止はなく、厳重戒告にとどまった。兄弟はスポーツとしてのボクシングを守る観点から下された厳罰を受け止め、一からの出直しを迫られている。

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