政府は16日、75歳以上の後期高齢者を対象とする新しい医療保険制度の政省令を決めた。高齢者が納める保険料の上限を年50万円とするのが柱。来年4月1日に施行する。
与党は、これまで保険料を納めていなかった一部の高齢者について保険料納付を半年間凍結する方向で検討している。ただ、国民健康保険に自ら加入しているケースなど大半の後期高齢者は当初の予定通り新制度に移行する見通しで、今回決まった保険料の上限が4月から適用される。
現行制度で高齢者の多くが加入している国民健康保険は世帯単位の加入が原則で、保険料の上限は一世帯当たり年間56万円となっていた。新制度では、個人単位での加入に切り替わる。負担の仕組みも、被保険者全員が等しく払う「均等割」と、所得に比例する「所得割」を組み合わせるかたちに変わる。(12:33)