【ワシントン15日共同】ブッシュ米大統領は15日、遊説先のアーカンソー州で地球温暖化対策について「京都議定書は悪い政策だった」と述べ、先進国に温室効果ガスの大幅な削減義務を課す国際協定に反対の姿勢をあらためて示した。
京都議定書に続く、より削減幅の大きい国際協定の早期発効を求めるゴア前米副大統領のノーベル平和賞受賞が決まって以来、温暖化防止協定に関する同大統領の公の場での発言は初めて。
予算に関する演説後の質疑応答で大統領は「根本的な問題は、経済成長と環境保護を同時に達成することだ。京都議定書は経済を失速させる」との持論を繰り返した。
また、議定書で削減義務のない中国などを交渉のテーブルに着かせた9月末の主要排出国会議に触れ「各国が独自の対策をつくるべきだ。われわれは昨年、経済成長と温室効果ガスの削減を同時に実現した。温暖化対策は機能している」と自賛した。