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痴漢事件の植草被告 午前10時に判決言い渡し
このニュースのトピックス:刑事訴訟
電車内で女子高生に痴漢行為をしたとして、東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた元早稲田大学大学院教授、植草一秀被告(46)の判決公判が16日午前10時、東京地裁(神坂尚裁判長)で開かれる。検察側は「悪質な犯行」として懲役6月を求刑。植草被告は無罪を主張しており、判決が注目される。
植草被告は昨年9月13日夜、京急品川−蒲田駅間を走行中の下り電車内で、女子高生の尻を触ったとして起訴された。植草被告は「真犯人は別にいて、自分は間違われた」として起訴事実を否認、真っ向から反論している。
ただ、(1)植草被告は品川駅から自宅兼事務所とは反対の下り電車に乗った(2)電車内で乗客に腕をつかまれたが、強く抗議はしなかった(3)連れて行かれた蒲田駅の駅員室で、ネクタイで自分の首を絞めて自殺を図った−などの状況については、双方に争いはない。
植草被告は公判で、これらの状況について説明を重ねた。
反対方向の電車に乗ったのは「酔っていて乗り直すのが面倒だった」。つかまれても抗議しなかったのは「痴漢に間違われたと思ったが、電車の中で騒ぎにしたくなかった」。また、自殺を図ったのは「警察が来れば犯人にされると思ったため」と供述している。
一方、検察側は論告で、「一緒に飲んでいた人が『植草被告は泥酔した様子はなかった』と証言している」と指摘。さらに、「痴漢に間違われたのに抗議しないのは理解しがたい行動」「自殺すれば、犯人と思われる結果になるのは明らか」と次々に論断した。
その上で、検察側はこれらの植草被告の行動は「犯人であることを証明するものにほかならない」と主張している。
植草被告が痴漢行為で立件されたのは、今回で3回目。前の2回とも有罪が確定しているが、植草被告は2回とも「冤罪だ」と主張している。