ニュース:事件 RSS feed
痴漢の“代償”大きく…植草被告の目は充血し
「主文、被告人を懲役4月に処す」−。東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた元早稲田大学大学院教授、植草一秀被告(46)は、判決主文の読み上げ後に戻った被告人席で、目を充血させたまま瞬きを繰り返した。植草被告は痴漢で逮捕されたことで大学院客員教授の職を失ったばかりか、検察側に法廷で個人的な性癖まで明らかにされており、痴漢の代償は大きかった。
植草被告は、グレーのスーツに白のワイシャツ、ストライプのネクタイ姿に、大きな黒いかばんを右手に提げて入廷。落ち着かない様子で被告人席から裁判官席を見つめていた。
証言台に促された植草被告に言い渡された判決は、痴漢事件では重い懲役4月の実刑。植草被告の目は充血していた。
植草被告は東大卒。京大助教授などを経て、野村総合研究所の主席エコノミストなどを務め、テレビなどでも評論家として活躍。エリートコースを順調に歩んでいた。
しかし、平成16年の痴漢事件で早大大学院教授を解任。18年に着任した名古屋商科大大学院の客員教授に復職したが、今回の事件で同年中に免職となった。
また、弁護側が冒頭陳述で「植草被告は痴漢をするような人物でないことを立証する」としたことから、検察側は逆に「痴漢をしてもおかしくない人物」であることを立証するため、植草被告の性癖を明らかにした。
検察側は被告人質問で「アダルトショップでセーラー服を買ったことはあるか」なとど、性癖について矢継ぎ早に質問。植草被告はうなずくしかなかった。