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裁判長「本当はやっていたら支援者を裏切ることになるが?」
一貫して痴漢行為を否定していた植草一秀被告に対して、東京地裁が下した判決は、懲役4月の実刑判決だった。インターネット上では植草被告の無罪主張を支持する意見もみられ、公判で裁判官も「支援者がいるのか」と質問していた。しかし、有罪判決が出たことで、植草被告はこれらの支援者の信頼を裏切る結果となった。
5月18日に開かれた公判の被告人質問。否認を続ける植草被告に、裁判官は「あなたには支援者がいるのか」と質問。
植草被告が迷いなく肯定すると、裁判官は続けざまに「本当は犯人だったら支援者を裏切ることになるが、絶対にしていないか」とたたみかけた。植草被告ははっきりした口調で「はい」と述べていた。
植草被告が痴漢行為で立件されたのは今回で3回目。前2回は、平成10年に電車内で女性のひざをストッキングの上から触った事件と、16年に女子高生のスカートの中を手鏡でのぞこうとした事件だった。
ともに有罪が確定しているが、植草被告は公判でこの2件についても冤罪(えんざい)を主張。「警察に『認めなければ逮捕する』といわれて認めてしまった」と強弁。一方、再審請求はしておらず、「新しい証拠があれば考える」と供述するにとどめている。
植草被告は、裁判官から「3回も痴漢に間違われるのはかなり低い確率だと思うが」と質問され、「酒を飲み過ぎたことは反省している」と、かみ合わない供述をしていた。