現在位置:asahi.com>国際>ヨーロッパ> 記事

ノーベル経済学賞に米国の3教授

2007年10月15日21時28分

 スウェーデン王立科学アカデミーは15日、07年のノーベル経済学賞をいずれも米国のレオニド・ハーヴィッツ・ミネソタ大名誉教授(90)、エリック・マスキン・プリンストン高等研究所教授(56)、ロジャー・マイヤーソン・シカゴ大教授(56)の3氏に贈ると発表した。90歳での受賞はノーベル賞史上、最高齢だ。授賞理由は「メカニズム・デザイン(制度設計)理論」への貢献。

 この理論は、どのような制度やルールがあれば、効率的な取引ができるかを検討。アダム・スミス以来の経済学では、市場で個人や企業が自分の利益を最大化するよう競争すれば社会の利益も最大化するとの考え方が基本だったが、3氏は、お互いの情報をよく知らないような現実社会で、よりよい取引にはどんな条件が必要かをゲーム理論を基礎に分析した。

 公共財の供給や投票制度など様々な分野に発展。政府による入札設計などにも影響を与えた。

 授賞式は12月10日にストックホルムで。賞金1000万クローナ(約1億8000万円)は3氏で等分する。

    ◆

 レオニド・ハーヴィッツ氏 1917年、モスクワ生まれ。戦前のワルシャワ大で法学修士を取得した後、米国に渡って研究を続けた。

 エリック・マスキン氏 1950年、ニューヨーク生まれ。米ハーバード大で博士号取得、同大教授、マサチューセッツ工科大教授などを歴任した。

 ロジャー・マイヤーソン氏 1951年、ボストン生まれ。ハーバード大で博士号取得。ノースウエスタン大(米シカゴ)教授などを務めた。

この記事の関連情報をアサヒ・コム内から検索する

PR情報

このページのトップに戻る