厚労省・松嶋賢前局長が大阪・枚方市の社会福祉法人「枚方療育園」の前理事長から高級車や現金を受け取っていた問題で、松嶋前局長が都内のホテルに泊まった際の宿泊費65回分を、一緒に泊まった枚方療育園の現在の理事長が肩代わりした疑いがあることが日本テレビの取材で明らかになった。 松嶋前局長と枚方療育園の山西悦郎前理事長は今年8月、高級車や現金の授受は認めたものの、便宜については否定していた。厚労省では、先月、利害関係のある時期に受け取った現金と車については国家公務員倫理法に触れるとして処分したが、「便宜は認められない」と結論付けていた。
しかし、今回、日本テレビの取材で、山西前理事長の二男で枚方療育園の現理事長・博道氏と松嶋前局長が、2000年から65回にわたり、同じ時期に都内の高級ホテルに宿泊し、松嶋前局長の宿泊費は博道氏が支払っていた疑いがあることが新たにわかった。宿泊費の総額は65回分で260万円に上り、このうち18回分の78万円については、松嶋前局長が社会福祉法人への補助金交付などの権限を持つ課長時代のものだった。
さらに、2004年2月27日に、枚方療育園が運営する2つの施設に対し5億円を超える補助金交付の内示が出ているが、この内示前日までの3日間も2人は一緒に宿泊し、同じような宿泊費の処理が行われていた。
博道氏は、日本テレビの取材に対し「松嶋前局長と一緒に都内の高級ホテルに泊まったことはない」と答えている。