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2007年10月13日(土) 朝刊 31面
子どもの訴え手紙で/国あて送付へ
 子どもたちの声を届けよう―。沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」から日本軍強制の記述を削除した高校歴史教科書の検定問題で、県子ども会育成連絡協議会(沖子連)は十二日、福田康夫首相や渡海紀三朗文科相、町村信孝官房長官に対し「検定意見を撤回して」「真実を知りたい」などの中高校生の訴えをつづったはがきを送る運動を展開することを決めた。

 実際に教科書を使用する子どもたちの思いを政府に届けるのが狙いで、「文科相、総理大臣、官房長官あてにはがき、手紙を送ろう運動」と銘打ち、沖子連に加盟する二十七市町村の子ども会で活動する千人余りの中高校生のジュニアリーダーに呼び掛ける。十五日付で依頼文を送付する。

 南風原町や那覇市などのジュニアリーダーは九月二十九日の県民大会で糸満市摩文仁から平和への思いをつなぐ「平和の火リレー」にも参加した。

 「教科書検定意見撤回を求める県民大会」実行委副委員長を務める玉寄哲永沖子連会長は「六十二年前に起きた事実を改ざんする政府や文科省は許せない。実際に教科書を使う子どもたちの怒りの声を届けたい」と話した。

 同様の取り組みは、一九九五年の米兵暴行事件の時にも実施したという。

「行動やめぬ」意欲増す生徒

 【名護】高校生の立場から、沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」に関する教科書問題について考えようと十二日、名護市の北部農林高校で「教科書検定意見撤回を求める県民大会」の参加報告会が開かれた。

 生徒らは一人一人が、真実を学び続け伝えていくことの大切さを確認するとともに、検定意見の撤回を求め、「真実を守り伝えていくために、真実を見つめる確かな目と真実を受け止める心を持ち、考え発言し行動します」とする宣言文を採択した。

 同校では、生徒会の呼び掛けで数十人の生徒が県民大会に参加。自主的な取り組みを次につなげようと、同校教諭と生徒たちの有志が企画。県民大会前後までの県内二紙や全国紙を展示し、参加報告会も開いた。会には、校内外から約六十人が参加した。

 家族で県民大会に参加したという桑江祥香さん(三年)は「私は祖母らから戦争体験を聞くことができるが、子や孫の時代には体験者がいなくなる。このままでは、真実が伝えられなくなってしまう」として、検定意見撤回が必要だと訴えた。

 大会当日は、高知県に滞在していたという北山高校の崎原裕子さん(三年)と山城志帆さん(同)は「本土のニュースでは、県民大会についてほとんど触れられていなかった。県内と本土の温度差を感じた。沖縄だけでなく、日本全体の問題として考えられるようにしないといけない」と、全国への広がりを期待した。

 生徒会長の島袋奈津子さん(三年)は「教科書は正しいと思って使っているが、後輩たちや子どもたちが真実をねじ曲げられた教科書を使うことに不安を感じる。一人一人が考えることをやめずに学んでいくことが必要だ。この問題で高校生も沖縄戦などに関心を持つようになったが、関心の薄い生徒にも伝えていくことが大事だと思う」と話した。

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