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Last Update: October 14, 2007
10/14 『Elizabeth: The Golden Age』が酷評に染まり、ケイト・ブランシェットの主演賞候補に黄信号?
10/14 『Lars and the Real Girl』のライアン・ゴズリング、『Control』のサム・ライリーが高評価
10/14 Movie of the Week~Reservation Road~ | New Predictions coming soon...
10/12 ドキュメンタリー映画賞(短編)エントリー8作品発表
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Reservation Road 配給:フォーカス・フューチャーズ 監督:テリー・ジョージ 10月19日公開 | オフィシャルサイト |
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子どもを轢き逃げされた家族と轢き逃げしてしまった男の 内面を描くドラマティック・スリラーに実力派が結集 題材の重さもキャストのネームヴァリューも賞を狙うのに申し分なし ただ、トロント映画祭では「a good movie, but not great」という 評価に留まっていた感。果たして… ポスターには顔が出ていないものの、ミラ・ソルヴィーノも出演 poster rating:★ |
↓ | [REVIEW]16世紀、スペインとの政治的緊張に置かれたエリザベス女王を描く「エリザベス」の続編『Elizabeth: The Golden Age』(シェカール・カプール監督)は否定的見解が圧倒的優勢となっている。ロマンス、スリラー、人間ドラマ…様々な要素が絡まり合っているが、いずれも平凡、或いは大袈裟にしか映らない失敗作。正確な歴史を描くのを放棄したかのような脚本(バカバカしいダイアログ)、エリザベス女王の内面を決して見つめない演出、深刻な題材を扱っているのに愚かにしか見えない、創造力に乏しい場面が連続する。これでは豪華絢爛な美術や衣装も空虚に映るだけ。ケイト・ブランシェットを中心に役者の演技は悪くないが、それでも作品を救うことはできていない。賞レースでは技術賞、ブランシェットの主演賞にチャンスがあるが、作品の酷評に足を引っ張られることが考えられる(ブランシェットの受賞は難しいだろう)。初日売り上げも208万ドルと苦しい。クライヴ・オーウェン、ジェフリー・ラッシュ、サマンサ・モートン、アビー・コーニッシュ共演。OPR 39.7(10/14) |
↑ | [REVIEW]ネットで購入した女性の人形を自分の恋人だと主張する孤独な青年を描くコメディ・ドラマ『Lars and the Real Girl』(クレイグ・ギレスピー監督)が好評。独創的なアイデアが詰め込まれ、かつ心に温かく訴える人情喜劇。極めて難しい題材を好感度高くまとめ上げた演出と脚本もさることながら(終盤には人形を本当の女の子のように見せることに成功)、主演のライアン・ゴズリングの繊細なパフォーマンスが大いに歓迎されている。Christian Science Monitor、Los Angeles Times、Wall Street Journalが最高レヴェルの評価。尤も、感傷的、或いは狙い過ぎで白けるとの否定派も決して少なくない。賞レースに絡むにはBUZZ不足が否めないが、演技賞、脚本賞のチャンスはゼロではないだろう。初日売り上げは7館で2.5万ドル。パトリシア・クラークソン、エミリー・モーティマー共演。OPR 76.3(10/14) |
→ | [REVIEW]ドラッグ抗争が激化する80年代、ナイトクラブで働く兄とクラブの悪事を追いかける刑事の弟を描くクライム・ドラマ『We Own the Night』(ジェームズ・グレイ監督)が悪くはない評価。時代のムードを的確に捉え、一定の緊張感を維持することにより、最後まで何とか見せ切っている。70年代作品を連想させるところも魅力的。カーチェイス場面は革新的な興奮に満ちている。ただ、登場人物は平凡で、ダイアログは深みがなく、プロットも穴が目立つ等の指摘も少なくなく、絶賛評は皆無。ホアキン・フェニックス、マーク・ウォルバーグ、ロバート・デュヴァル、エヴァ・メンデスらの演技は概ね好評だが、賞レースに絡むことはないだろう。初日売り上げは375万ドル。OPR 58.9(10/14) |
↑ | [REVIEW]ジョイ・ディヴィジョンのイアン・カーティスの晩年を描くドラマ『Control』(アントン・コービン監督)が好意的見解に包まれている。カーティスについて知らなくても十分心に訴えるパワーを持ったエネルギッシュな作品。モノクロの画面を見つめる作り手の視線には厳しさと詩的な温かさが感じられ、それがカーティスの人生や音楽と重なっていく快感がある。カーティスを美化することを避け、それにも関わらず非常に美しい印象を残すことに成功。サム・ライリー(カーティスが乗り移ったかのようなパフォーマンス)、サマンサ・モートン、クレイグ・パーキンソンの演技も的確。ただ、賞レースには絡みにくい題材だと思われる。OPR 81.0(10/14) |
↑ | [REVIEW]精神分裂症の母を息子である10歳の少年の目を通して描くドラマ『Canvas』(ジョセフ・グレコ監督)は好意的見解が優勢になっている。ありがちな題材ではあるものの、誠実な作り手の視線により、見応えのあるレヴェルに引き上げられている。登場人物への優しさも感じられるが、生温い逃避を許さず、決して甘いだけの話にはなっていない。またマルシア・ゲイ・ハーデン、ジョー・パントリアーノ、デヴォン・ギアハートによる第一級のパフォーマンスも見事の一言(特に狂っている寸前で踏み止まる、素晴らしいバランス感覚を持ったハーデンの演技)。ハーデンが賞レースに絡んでもおかしくないが、BUZZ不足が否めないのが辛いところ。OPR 76.9(10/14) |
→ | [REVIEW]老作家と彼の妻の心を奪った俳優の駆け引きを描く「探偵スルース」(72年)のリメイク『Sleuth』(ケネス・ブラナー監督)が冴えない評価に終わっている。説明過多で、その割りに粗雑な部分が目立つ平凡な心理スリラー。サスペンスや画面のメリハリに欠けた作りは、オリジナルを上回るレヴェルには全く届いていない。舞台色が強く、映画的な興奮が感じられないのも大きな問題。マイケル・ケイン、ジュード・ロウのパフォーマンスは悪くないが、それだけで最後までモタせるのは難しい。賞レース参戦もないだろう。初日売り上げも9館で1.3万ドルと厳しい。OPR 51.4(10/14) |
↓ | [REVIEW]アイオワの小さな街を舞台に高校野球チームの奮闘を描くスポーツ・ドラマ『The Final Season』(デヴィッド・M・エヴァンス監督)がイマイチの評価。これまで作られてきたスポーツ映画を焼き直しただけの、新味のまるで感じられない仕上がり。スポーツに憑かれたような町の古臭い道徳観が、何の工夫もなく提示されている。物語は予想通りに進んでいき、予想通りの結末に落ち着いていく。不快感を抱かせる作りではないのが救いか。Austin Chronicle、Chicago Tribuneは最低レヴェルの判定。賞レース参戦はない。初日売り上げはたったの19万ドル。ショーン・アスティン、ラリー・ミラー、エイミー・アッカー出演。OPR 41.8(10/14) |
→ | [REVIEW]コロラドの雪山にあるロッジに集まった4組の夫婦の問題を描くコメディ『Tyler Perry's Why Did I Get Married?』(タイラー・ペリー監督・出演)は批評家向け試写をパスして封切られたが、公開直後に上がってきた評は案外悪くない内容になっている。心からのメッセージと愚かしいギャグが楽しい絡まりを見せているところもあるが、もうひとつ弾け切らない仕上がり。ただし扱われている問題はリアルで、啓蒙的な魅力があるとのこと。役者への言及はほとんどない。賞レース参戦もないだろう。初日売り上げは770万ドル。シャロン・アレル、ジャネット・ジャクソン、ジル・スコット共演。OPR 57.5(10/14) |
↑ | 『The Assassination of Jesse James』(アンドリュー・ドミニク監督)のブラッド・ピットはヴェネチア映画祭で男優賞を受賞したが、より評価が高いのはケイシー・アフレック。ピットよりもアフレックの候補チャンスの方が大きいだろう(10/13) |
↑ | 『Gone Baby Gone』(ベン・アフレック監督)からはエイミー・ライアンの他、モーガン・フリーマン、エド・ハリスも強力演技を披露しているとの噂(10/13) |
↓ | 『Home for Christmas』(マイケル・キャンパス監督)の11月30日の公開が取り消しになった。ピーター・オトゥールの助演賞候補に黄信号?(10/13) |
→ | 邦題決定。『Beowulf』→『ベオウルフ 呪われし勇者』。ロバート・ゼメキス監督、レイ・ウィンストン、アンソニー・ホプキンス、ジョン・マルコヴィッチ、ロビン・ライト、アンジェリーナ・ジョリー出演(10/13) |
↓ | ライアン・ゴズリングの演技が大好評の『Lars and the Real Girl』(クレイグ・ギレスピー監督)だが、会員向けスクリーニング会場はガラガラで、BUZZ不足が否めないとの声(10/12) |
↓ | 外国語映画賞イスラエル出品作に選ばれ、かつ同部門の有力候補と目されているエラン・コリリン監督の『迷子の警察音楽隊』が、英語での会話部分があまりに多いため、出品資格を取り下げられるとの報道が出ている(10/12) |
↓ | ヘレン・ハント監督・出演、コリン・ファース、ベット・ミドラー、マシュー・ブロデリック出演のコメディ『Then She Found Me』が2007年から2008年4月25日へ公開延期。Goodbye, Oscar...(10/12) |
↓ | エイミー・ヘッカリング監督、ミシェル・ファイファー主演のロマコメ『I Could Never Be Your Woman』はスクリーニングの反応がイマイチという噂が流れていて、それを考慮してタイトルを変更して封切られるという話が出ている模様(10/12) |
↑ | 『Things We Lost in the Fire』(スザンネ・ビア監督)のハル・ベリーが「チョコレート」以上の実績を上げているとの噂あり(10/11) |
→ | 『ヘアスプレー』(アダム・シャンクマン監督)のジョン・トラヴォルタがBUZZをなんとかキープしている。ただし、役柄は賞好みとは言えず、レースで完全シャットアウトの可能性も指摘されている(10/11) |
→ | 邦題決定。『Next』→『NEXT ネクスト』。リー・タマホリ監督、ニコラス・ケイジ、ジュリアン・ムーア、ジェシカ・ビール出演(10/11) |
↓ | スチュアート・タウンゼント監督、シャーリズ・セロン、ウッディ・ハレルソン、レイ・リオッタ、チャニング・テイタム出演のアクション『Battle in Seattle』が2007年から2008年3月へ公開延期。Goodbye, Oscar...(10/11) |
↑ | 今年はジョシュ・ブローリン飛躍の年。『No Country for Old Men』(ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン監督)で主演賞の強力コンテンダー。『アメリカン・ギャングスター』『In the Valley of Elah』の演技も彼の候補入りを後押しするだろう(10/10) |
↑ | 『Things We Lost in the Fire』(スザンネ・ビア監督)でヘロイン中毒と戦う男を演じるベニチオ・デル・トロのBUZZが急上昇中(10/10) |
↑ | 『Gone, Baby, Gone』は上質のミステリー映画。監督ベン・アフレックが「ハリウッドランド」に続き賛辞を獲得するのは確実だろう(10/10) |
↑ | 『Atonement』(ジョー・ライト監督)は“2007年の「イングリッシュ・ペイシェント」”。オスカーレースの台風の目となるだろう(10/10) |
↑ | 『Lars and the Real Girl』(クレイグ・ギレスピー監督)は映画にしにくい題材に果敢に挑んだ作品。ライアン・ゴズリングの演技や脚本が注目されるだろう(10/9) |
↑ | ベン・アフレックの監督で話題の『Gone Baby Gone』のエイミー・ライアンのBUZZが上昇中。ドラッグ中毒の母親役で、注目を浴びやすい?(10/9) |
↑ | 評論家から熱烈な歓迎は受けられなかった『ラスト、コーション[色・戒]』(アン・リー監督)だが会員向けスクリーニングでの反応は上々。外国語映画賞だけではなく、技術部門でも注目されるだろう(10/9) |
↑ | AFIロサンゼルス国際映画祭にてローラ・リニーとカトリーヌ・ドヌーヴのトリビュートイヴェントが開催されることが決定。リニーは『The Savages』(タマラ・ジェンキンス監督)、ドヌーヴは『ペルセポリス』(マルジャン・サトラピ、ヴァンサン・パロノー監督)が上映される予定(10/9) |
↑ | パロディ要素も強いと言われる『魔法にかけられて』(ケヴィン・リマ監督)で御伽の国のプリンセスを演じるエイミー・アダムスが最高に魅力的。まさかのオスカー主演女優賞候補の声が囁かれ始めている。Really???(10/8) |
↑ | 『エディット・ピアフ 愛の賛歌』(オリヴィエ・ダアン監督)のマリオン・コティヤールはハリウッド映画祭でブレイクスルー女優賞受賞と報道されていたが、実際は主演女優賞受賞の模様(10/8) |
→ | 邦題決定。『Belle Toujours』→『夜顔』。マノエル・ド・オリヴェイラ監督、ミシェル・ピコリ、ビュル・オジエ出演。外国語映画賞ポルトガル出品作(10/8) |
↑ | [BOX OFFICE]October 5 - 7 weekend, 2007。見積(10/8) ザ・ロック主演の『The Game Plan』がダウン率を僅か29.1%に抑える素晴らしいパフォーマンスを見せ(1,626万ドル)、2週連続第1位を獲得。平日はさほど集客できていないが、週末に抜群の伸びを見せるのが特徴で、これはファミリー層を着実に取り込んでいる証と言える。現在累計は4,281万ドル。秋のスマッシュヒット作として上々の結果である。 1,403万ドルで2位発進という期待ハズレの結果に終わったのは『The Heartbreak Kid』。業界内では3,000万ドル前後のデヴューを見込んでいたが、その半分しか稼げない結果に。ベン・スティラー主演作が3,000万ドルを超えない出足になったのは「隣のリッチマン」(04年)以来であり、これ一作でスターパワーが下降するようなものではないが…。それに非常に高いレヴェルの不満でもある。 その他『光の六つのしるし』は372万ドルで5位、『Feel the Noise』は340万ドルで7位といずれも冴えないスタートになっている。特に前者は3,000館以上での公開であり、配給のフォックスは頭が痛いことだろう。 限定作ではジョージ・クルーニーの『Michael Clayton』が15館でアヴェレージ46,933ドルの申し分ないスタート。次週一気に拡大公開となるが、成功するか注目されている。これに比べると『The Good Night』は2館で6,350ドルと大分見劣りする。 賞レース参戦を狙う作品は好推移を見せているものが多く、『Into the Wild』が135館公開になってもアヴェレージ9,592ドルをキープ、『ダージリン急行』が29館でアヴェレージ29,105ドル、『ラスト、コーション[色・戒]』が17館でアヴェレージ21,705ドルとなっている。61館公開になった『The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford』はアヴェレージ6,688ドルとやや息切れ気味。一気に1,232館態勢に入った『The Jane Austen Book Club』はアヴェレージ1,246ドルと苦しい展開を強いられている。 |
The Good Night | None |
The Heartbreak Kid | None |
Michael Clayton | 作品賞 監督賞:トニー・ギルロイ 主演男優賞:ジョージ・クルーニー 助演男優賞:トム・ウィルキンソン 助演女優賞:ティルダ・スウィントン 脚本賞、編集賞、作曲賞 |
光の六つのしるし | 視覚効果賞 |
四角い恋愛関係 [DVD] | |
★★ | 同性愛を扱っているものの、その作りは極めて「フツーのロマコメ」。女優ふたりではなく、ノーブルな佇まいが最高に美しいマシュー・グードをひたすらに眺める。 |
プロポジション 血の誓約 [DVD] | |
★★★ | 文明と未開がせめぎ合いを見せる中で絡み合う人間たちの内面が、叙情的、神話的な空間を作り出している。レイ・ウィンストンの役柄が興味深く、その演技に惚れ惚れ。 |
パーフェクト・ストレンジャー | |
★ | 脱力必至の真相に行き着くまで、サスペンスと思しきものが全然見当たらないのに驚く。見ものはハル・ベリーの腰のくびれの美しさのみか。 |
パンズ・ラビリンス | |
★★★★ | 怖ろしく、かつ美しい画面と物語が、巷に横溢する「ファンタジー幻想」を華麗に打ち砕いている。終幕の流れに哀しみ色に染め上げられた安堵あり。 |
ローグ アサシン | |
★★ | せっかく二大アクションスターが共演しているのに、それを活かさない演出に落胆(共演場面の少なさ、身体を使ったアクションがない等)。真相に苦笑。 |
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