ムネオ日記
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2007年10月14日(日)

鈴 木 宗 男

 讀賣新聞一面シリーズもの・地球を読む欄に、『がん検診「受診率と質」の危機』という見出しで国立がんセンターの名誉総長の垣添忠生先生ががん検診の重要性をいている。「がん検診が国からの補助金が廃止され、地方交付税に基づき市町村が実施する事業になり、国はがん検診から手を引いたと受け止められ、我が国のがん検診は危機的状況にある」(讀賣一面)と書かれている。
 私も平成15年10月・4年前になるが胃がんが見つかり、悪性、転移の可能性ありと言われ、衆議院選挙を断念し即手術をした。手術の結果、転移もなく今、こうして元気に生活している。がんは早期発見、早期治療である。その為にも垣添先生のおっしゃられる検診が一番である。今や男性は二人に一人、女性は三人に一人ががんになり、病気で亡くなる3分の1ががんで亡くなるとのデーターもある。4年前国立がんセンターで手術をし入院したが、国立がんセンターのお医者さん、看護士さん全てのスタッフ関係者が垣添イズムともいうべき「心」配りが行き届いていた。いつもニコニコしてくれる全ての看護士さんの姿を見ながら、いやされ、生きる勇気がいてきたものである。そしてがん手術を終えた後、私は少しでもがん患者に元気を与えたいと思い、マラソンをした。私の走る姿を見て「元気をもらいました」とがん患者からの沢山のメッセージを頂いた。私は垣添先生の百分の一、千分の一、万分の一でもがん患者に私なりのメッセージを発していきたいと思う。
 私ががんを公表した時「先生、がんは怖くありません、早期に手術すれば治ります」、「先生、がんは早期発見、早期治療です、心配要りません」というお手紙・メッセージを多くのがん患者から頂いた。中でも心を痛めたのは「先生、私の与えられた時間は限られています。しかし与えられた尊い命、最後まで全うします」、「先生、私は余命いくばくもありません。生かされていることに感謝して人生を終えたいと思います」といった胸詰まるメッセージもあった。
 今回の垣添先生の提言を我々政治家がしっかり受け止めて国民を守る上から予算措置等、政治の責任を果たしていこうと思う。
 午後の便で羽田から帯広に向かい、帯広市でお見舞い・市内廻りをする。10月の半ばになると帯広の夜は秋の気配が濃厚である。

2007年10月13日(土)

鈴 木 宗 男

 10月11日に行われたボクシングのWBC世界フライ級タイトルマッチ内藤大助−亀田大毅戦は、チャンピオンの内藤選手の圧勝だったが、亀田選手の反則行為、マナーについて昨日も今日もスポーツ紙は大きく取り上げている。
 亀田選手に対するバッシングだが、亀田親子を取り上げ、増長させたのもマスコミではないか。試合前の記者会見で亀田選手はチャンピオンの内藤選手を「ゴキブリ」扱いし、その発言をそのままテレビも新聞も使っていた。公共性の高いマスメディアは「こうした発言はいけません、人をモノ扱いし、人格を否定するのは亀田さん、あなた自身の人間性が問われます」と指摘するのが、本来とるべき道ではなかったのか。
 昨日、今日の報道を見る時、報道機関も公正、公平の視点から亀田親子の扱いは適切であったかどうか、視聴率優先の行き過ぎがあったのではないかどうか等、検証すべきである。同時に亀田親子も、今回の件を教訓にして、今後に生かして欲しいものである。
 自民公明両党は、政治資金規正法の再改正案に関し、政治資金の1円以上の支出について領収書を公開することに合意したそうだが、遅きに失したと言っても良いだろう。領収書の全額添付は私が以前から述べてきたものだが、与党議員の自己本意な感覚で、国民の思いから離れた身勝手な考えで、ただ時間を費やしてきた。これだけでも無駄なことである。一日も早く政治資金規正法の再改正案が国会で通ることを期待したい。

2007年10月12日(金)

鈴 木 宗 男

 総理大臣始め各閣僚出席のもとで、10時から衆議院決算行政監視委員会が開かれる。田中眞紀子委員が質問するというので、私も委員なのでどのような質疑のやり取りがあるのか興味深かった。
 田中眞紀子委員は「拉致問題解決にどう取り組むのか。この5年間前進していない」とまくし立てていた。拉致問題を田中眞紀子委員が言うなら、ご自身が外務大臣の時、なぜ金正男をみすみす北朝鮮に帰したのか。その事を国民にきちんと説明してから質問すべきである。「せっかくの外交カードを逃しておいて、拉致問題云々(うんぬん)を話すのは感覚的におかしい」と、多くの人から指摘の声があった。
 私も同感と思いながら、こうした声が来るだけでも5年前、6年前とは田中さんを取り巻く評価は変わってきたと実感する。5年前、6年前のあの田中フィーバーは何だったのかとしみじみ考えるものである。
 外交は積み重ねである。過去の様々な出来事をしっかり頭に入れないで、思いつきで外交をしていた田中外相ではなかったのか。日ロ関係を見ても、田中外相誕生により、橋本・小渕・森政権で築いてきた信頼関係が壊れ、いや、壊され、今日に至ってしまった。然るべきポストには然るべき人が()かないと国益を損ねる。任命権者は、その点を第一に考えるべきだ。
 平成13年の自民党総裁選挙の時、田中さんは小泉さんに「応援するから、あなたが間違って総理総裁になったら私を外務大臣にしなさい」と言い、それを小泉さんは実現させたと有力者から聞かされたことがあるが、国益を損ねる約束はご免(こうむ)りたい。
 世論も当時、公平、公正な判断ではなく、何か大きな仕掛けの中でムードに流される状況だった。私自身、メディアスクラムと言っても良いバッシングに遭い、言われなき非難、中傷がまかり通って、権力の怖さをイヤと言うほど味わった。今、世の中も少しは落ち着いて、私に対する見方も変わってきたことにはホッとするものである。
 12時から千葉市で、社団法人内外情勢調査会例会で講演。日ロ関係、福田新政権について話をさせて戴く。出席者の皆さんもとても熱心に耳を傾けて下さり、有難かった。
 「自民党の党改革実行本部は、全ての領収書の添付を義務付けた場合、公開対象となる領収書は100万枚を超えるとの試算をまとめた。このすべてを情報公開請求に基づき公開した場合、公開作業に200人以上の事務員が必要との見解も示した。自民党幹部は『すべての領収書を公開することは可能だが、非現実的だ』と強調した」(日本経済新聞朝刊2面)と出ている。領収書添付をしたくないためのこじつけで、説得力がない。領収書を添付してなぜ情報公開請求があるのか。余計な心配である。見ればわかることだ。
 政治資金規正法がザル法と言われて久しい。法律がきちんとしていないから、事務所費の問題でも「法律に基づいて処理しています」という答弁になっている。
 1円以上の領収書添付を言うから紛らわしいのであって、全額領収書添付と言うことだ。全ての政治団体の、政治資金の透明性確保、情報公開をすることが国民の信頼を得ることになる。領収書添付に反対する国会議員を逆に公開してほしいものである。
 夕方、黒川紀章さんがなくなったとのニュースが入る。4月の都知事選挙、そして7月の参議院選挙と、お元気な黒川紀章さんだったが、突然の訃報に驚きにたえない。
 帯広空港ビルの建築など、北海道においても立派な作品を残された黒川紀章さんだった。中川一郎先生の秘書時代から黒川紀章さんを知る者として、心からのご冥福をお祈りしたい。

本日提出した質問主意書2件
bT6 金正男氏来日時の外務省及び外務大臣の対応に関する質問主意書
bT7 ロシア人漁師による密入国に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2007年10月11日(木)

鈴 木 宗 男

 富山県警に強姦などの疑いで誤認逮捕され、2年余り服役した後に無実とわかった柳原浩さんに正式に無罪判決が出た。強制自白をさせた富山県警、それを受けて起訴した富山地検の責任は重い。間違った、歪んだ捜査によって判決を出した裁判所の責任はどうなるのか。
 私も経験してわかった事だが、検察のやり方は自分達のストーリー、シナリオをつくって押し込んでいく。参考人に対して弱みをついて協力者に仕立てていく。いつの時代でも今の検察のやり方では、冤罪が作られる素地がある。柳原さんは「真実が闇に葬られたままなので嬉しくない」と記者会見で言っている。不当な逮捕から5年半余りの時間を、警察・検察はどう償うのか。償うことの出来ない5年半余りではないのか。
 富山県警本部長の話、富山地検次席検事の話にしても、お詫びはしているが組織としてどう責任をとるのかについては触れていない。一番肝心な点に言及しない権力側の姿に、柳原さんは「納得できない」と言っている。質問主意書を出し、私の立場から柳原さんの思いを代弁していきたい。
 鹿児島県での冤罪事件、今回の事件、佐賀農協背任事件と、あってはならないことが起きた。自白偏重の取り調べのあり方が問われており、速やかに容疑者らに対する聴取を録画・録音する取り調べの「可視化」を導入することが必要ではないか。
 7時過ぎの新幹線で三島に向かい、静岡県伊豆市にある曹洞宗真照院の佐藤勝道方丈さんの告別式に参列。北海道厚岸の吉祥寺・斎藤方丈さんのご縁で佐藤方丈さんを知ったのだが、とても人間味のある、何とも言えぬ人だった。全国から曹洞宗の関係者が来ており、厳粛にかつ(おごそ)かに佐藤方丈さんをお送りした。心からのご冥福を祈ってやまない。
 イランの南東部で日本人の男性が誘拐されたことが報じられている。8日に誘拐された男性本人から在イラン日本大使館に連絡があったとのことだが、外務省の発表は昨日。この空白の2日間は何だったのか。命に関わることであり、外務省がきちんと機能していたのかどうか、これから質していかなくてはならない。

本日提出した質問主意書2件
bT4 富山県における冤罪判決に関する質問主意書
bT5 イランでの法人拘束に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2007年10月10日(水)

鈴 木 宗 男

 今日発売の月刊中央公論11月号70頁に「鈴木宗男 政治とカネのすべてを話します」という見出しの記事が掲載されている。今、問題になっている政治資金について、私の考え、見解を書かせて戴いた。ご批判もあると思うが、政治家個々人が情報の開示、透明性の確保を図らなければ国民の理解は得られない。一人でも多くの人に今月の中央公論を読んで戴き、ご指摘・ご叱責(しっせき)を戴ければ幸いである。
 予算委員会で菅直人さんが質問に立ち、インド洋上で海上自衛隊が米軍に提供した燃料がイラク戦争に転用されているのではとの疑惑を追及していたが、なかなかの迫力だった。石破防衛大臣は否定したが、空母キティホークがペルシャ湾に入ったことなど様々な客観的状況からして、100%否定しきれるのかと思いながら、やりとりを興味深く聴いた。私も質問主意書を出しているので、その答えを待って次の展開を考えたい。
 今日も雑誌取材、お客さん対応で一日があっという間に過ぎた。
 43年前の今日10月10日は東京オリンピックの開会式だった。素晴らしい青空のもと、見事な開会式でのブルーインパルスの五輪の輪など、今も鮮明に想い出される。華麗な発展を遂げる日本の大きな一場面であった。
 当時私は高校二年生。過ぎし日を想い出し、感慨無量である。

本日提出した質問主意書2件
bT2 ミャンマーにおける邦人記者殺害に関する再質問主意書
bT3 米大統領の戦前の日本に対する認識に関する第3回質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2007年10月9日(火)

鈴 木 宗 男

 ミャンマーで反政府デモを取材中に射殺されたジャーナリストの長井健司さんの葬儀が東京で行われたことをテレビや新聞は報じているが、尊い命が奪われたことに対し、その後日本政府はミャンマー軍事政権に真相究明をどう求めているのか、日本国民の怒りをどう伝えているのか、全く説明がない。この事をメディア・マスコミはもっと強く指摘すべきではないのか。日本人が殺されたということを政府はもっと重く厳しく受け止めて、ミャンマー軍事政権に対して、一日も早く事実関係をはっきりさせるべく、強くモノを言うべきだ。
 今日9日はビートルズのメンバーだったジョン・レノンさんの誕生日で、生きていれば67回目の誕生日になる。この日に向けて奥さんのオノ・ヨーコさんが平和を祈る「光の塔」の建設を進め、アイスランドの首都レイキャビクに造ったと、北海道新聞1面の「卓上四季」欄に書かれている。暴力で最愛の夫を失った人が、平和を願ってやまない気持ちで造った「イマジン・ピース・タワー」の持つ意味はとても大きい。オノさんの平和への心を見習って、私も自分で出来ることは何かを考え、行動していきたい。
 読売新聞朝刊1面の編集手帳欄に、チェ・ゲバラが39歳で政府軍に捕まり処刑されて、今日で40年になると書かれている。「ゲリラ戦」という言葉が出るとチェ・ゲバラという名前が自然に出てくるが、40年経ってもありし日の存在感が伝わってくる。
 同志であったキューバのカストロ議長は、チェ・ゲバラの命日に何を思っているだろうか。キューバでの没後40年の式典には顔を出さなかったそうだが、かつての革命の闘士も、寄る年波には勝てないということか。
 時間は間違いなく進んでいるし、過去は過去である。今生きている、生かされていることに感謝して、私は私の人生を淡々と歩いていこう。
 予算委員会の質疑が始まったが、与党の質問はテロ特措法に時間が割かれており、生活感のない質問であった。テロ特措法も良いが、私が全国を廻り、様々な声を聞く時、強く言われるのは、働く機会がない、高校生・大学生の子の就職先がないという親の声である。間違いなく地域格差、生活格差は拡がっているのだ。政権政党である与党は、そうした国民の声に沿って質問することが大事ではないのか。委員会のテレビ中継を見ながら、血の通った、心の通った政治がないとしみじみ感じたものである。

本日提出した質問主意書3件
bS9 1972年の沖縄返還における日米「核密約」を示す米公文書に関する再質問主意書
bT0 国連総会における「先住民族宣言」の採択に関する第3回質問主意書
bT1 外務省における特命全権大使の役割に関する質問主意書

本日受領した政府答弁書4件
bR4 主務官庁としての文部科学省の日本相撲協会への監督責任に関する質問主意書
bR5 ミャンマーにおける邦人記者殺害に関する質問主意書
bR6 沖縄県における「集団自決強制」削除の教科書検定を巡る県民大会に関する質問主意書
bR7 ミャンマーで殺害された邦人記者の遺品の取り扱い等政府の対応に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2007年10月8日(月)

鈴 木 宗 男

 昨日(7日)朝8時25分からのNHK総合テレビ・「経済羅針盤評価トップの温泉宿」というタイトルで、阿寒グランドホテル鶴雅グループ代表の大西雅之社長さんが日本一のホテルづくりを実践し、ゲストとして出演していた。
 阿寒湖の素晴らしい自然の恵みを生かし大西社長さんの知恵、アイデア、何よりも人様に接する心の持ち方、有り様、テレビを観ながら私ども政治家にとっても大事な心構えを教えられた思いである。
 早速、大西社長さんに電話すると、とっても喜んで下さった。
 阿寒の大自然とアイヌ文化を取り入れ、世界のリゾート地阿寒にしようとする大西社長さんの意気込みに拍手し、応援していきたい。私も昭和58年最初の選挙から先代の時代より大変お世話になり、家族ぐるみのご厚誼(こうぎ)を賜り、今日に至っている。大西社長の存在は私の誇りでもあり、(かがみ)でもある。天国のご両親が「雅之、よくやっているな」と微笑んでいることだろう。久し振りに元気の出る北海道の場面に接し、感激である。
 プロ野球ヤクルトの古田監督が神宮球場での今季最終戦に先発で出場し、本拠地最後の雄姿を一面で扱っている新聞も多い。古田監督のプレイヤーとして、監督としての実績を表わすものだ。「18年間ありがとうございました。また会いましょう」感謝と次へ向けたメッセージに多くの人が胸打たれたことだろう。目に光るその涙に全てが凝縮されている。どこで会えるのか今から楽しみである。
 朝、桧山管内江差町でお世話になった方の弔問。10時から渡島管内七飯町で懇談会。12時半、渡島管内八雲町で二ヶ所、懇談会。函館に戻り市内挨拶回り。18時から懇談会二ヶ所。
 道南を廻り、つくづく感じるのは地域が疲弊している。「働く場がなくなった」「農家に行っても日当が安くなった」「子供が地元に就職できない」地方の声というより、地方の悲鳴である。政治が無いと思いながら「流れを変えましょう、弱肉強食格差の拡がる政治から、生活感のある政治をしましょう」と訴えると皆さん納得してくれる。
 一日も早く解散をして国民に政権選択をする機会をつくって欲しいものだ。

2007年10月7日(日)

鈴 木 宗 男

 昨日に続き今日も北海道は良い天気である。三連休、紅葉もはじまり秋の観光地北海道にとって天気は大きなポイントである。
 10時35分丘珠空港から函館に向かい、函館のとなり北斗市での「ばん馬競技大会」に出席。秋晴れのもと大勢のばん馬関係者ファンが来ていた。
 北海道の開拓の歴史を語る時、馬抜きにしてはない。たくましく力強いばん馬をまのあたりにして子供の頃、馬で畑をおこし馬車で物を運んだことなど想い出し感慨無量である。
 讀賣新聞一面トップに「72年沖縄返還時『核密約』示す米公文書、キッシンジャー補佐官大統領へメモ」と大きな見出し記事が目にとまる。ここまでアメリカから公文書が出ても外務省は認めようとしない。当時交渉の日本側の責任者であった外務省の吉野文六さんも認めていることを何故に頑な(かたく)に外務省は否定するのか、もう時間が経っている。歴史の事実を真実を明かす事が大事ではないか。ウソつきに良い外交は出来ないとしみじみ考える。
 朝日新聞社説に「政治とカネ非公開になぜこだわる」と出ている。多くの人が感じていることなので全文掲載したい。
 『安部政権を揺るがせた「政治とカネ」の問題に、どうけじめをつけるか。与野党の綱引きが活発になってきた。
 まず前に踏み出したのが民主党だ。
 1円以上のすべての支出について、収支報告書に領収書のコピーの添付を義務づける。そうした政治資金規正法の改正案をまとめ、近く参院に提出する。情報公開制度を使えば、だれでもすべての領収書が見られるようになる。
 共産、社民などの野党に加え、与党の公明党も賛成の立場だから、参院を通るのは間違いなさそうだ。衆院でも可決されれば、現行の5万円以上に比べ、公開度は飛躍的に高まる。
 だが、これに立ちはだかるのが自民党だ。連立パートナーの公明党にいくら同調を求められても、「事務が煩雑になる」「会食相手が明らかになれば政治活動の自由が損なわれる」などの理由をつけて、全面公開を拒んでいる。
 その代わりに、と自民党が提案するのが、守秘義務のある第三者機関にすべての領収書のコピーを検査してもらい、収支報告書に添付するのは5万円など「一定額以上」に限る、という案だ。
 確かに、第三者機関のチェックを受ければ、福田首相のケースのような領収書の書き換えなどは防げるかもしれない。だが、それは本来、政治家や政党が対応すべきところだろう。民主党はすでに公認会計士などの監査を内規で義務づけている。多額の税金を使ってまで新たな組織を設けるような話ではあるまい。
 そもそも、自民党内の反対論は矛盾だらけだ。事務が煩雑になると言うなら、第三者機関にすべての領収書のコピーを出し、その中から一定額以上を抜き出して収支報告書に添付する方がよほど面倒だ。それに、会食相手の名前が書いてある領収書など見たこともない。
 最近もまた、民主党の渡部恒三前最高顧問に事務所経費の疑惑が発覚した。政治資金をもうひとつの財布として自由に使っているのではないか。政治家は、そんな不信の目で国民に見られていることを自覚すべきだ。政治資金には毎年300億以上の税金が投入されていることも忘れてはならない。
 「政治とカネ」の問題で、いつまでも政治が混迷するのはもうご免だ。この国会できっぱり決着をつけてもらいたい。それが多くの国民の願いのはずだ。
 最も効果的で手っ取り早い対策は明らかである。すべての領収書を国民に公開し、その監視にゆだねることだ。
 その意味で民主党の提案は大きな一歩だが、改善すべき点がいくつもある。
 まず、情報公開制度の手続きをとらなくても、閲覧できるようにすることだ。報告書の提出先が総務省と都道府県選管に分かれていては、照合しにくい。総務省に一本化した方がいい。領収書はコピーではなく原本を添付させるべきだ。
 週明けから予算委員会などで議論し、きちんとした制度をつくってほしい。』
以上である。
 私がいつも言っていることだが政治資金には税金がかからない。又、国民一人当たり250円、全体で320億円もの税金が政党助成金として使われている。国会議員が情報の公開、透明性を図るのは当たり前のことである。何を隠そうとするのか。隠す必要があるのかといいたい。今国会で与野党とも国民の理解、納得する制度にすべきである。ちなみに民間会社は経費で落とす場合、全て領収書添付である。それに比べ、今の政治は特権意識が強すぎる。政治家自身の自浄能力を発揮すべき時ではないか。

2007年10月6日(土)

鈴 木 宗 男

 11時から札幌で、議員会館に勤める五十嵐秘書の結婚式・披露宴で仲人を務める。三年の付き合いを経てのゴールインだが、両家の関係者、私の関係者等で、和やかな、とても気持ちのよい祝賀会だった。
 結婚式で菅沼英二牧師さんが、「人生を生きる上で大事なことは、信仰・希望・愛です。人生を生きる証は感謝することです」と話されたが、当たり前のことを当たり前と思わない今の風潮の中、心に入るとてもわかりやすいお話だった。菅沼英二牧師さんに心から感謝したい。
 15時から大地塾10月例会。8月の多原かおり選挙事務所の解散式以降、初めての例会なので、参議院選挙の総括をする。
   「結果は負けたが、一つの団体・組織もない中で62万1497票を戴いたことは、選挙戦では勝利したといえる。目標は60万票だったので、それを上回ったことはきわめて意義深く、次の選挙に向け、大きな一石を投じることが出来たと考える。
 民主党の国会議員はよくやってくれたが、連合の考えが狭く、『自分達だけが良ければ』という判断で、特に十勝・釧根・網走管内では最後まで締め付けが厳しく、それが大きな誤算だった。次の衆議院選挙を考える時、誰の力を借りなければいけないのか、誰と組まなければならないのかハッキリしているのに、みすみす民主党衆議院議員の首を絞めるようなやり方でいいのか」と、私なりの考え、思いを述べる。出席者の皆さんが私と同じ認識のようで、各自うなずいてくれる。
 4日の自民党・町村派総会で、小泉元首相が挨拶の中で「民主党は野党だから反対している協力政党と思った方がいい」「自民党の反主流派で協力政党だ」と言ったことを今日の大地塾でも披露する。
 「今、日本の政治でイデオロギーの対立はない。自民党も民主党も公明党も、国民新党も新党日本もわが新党大地も、自由と民主、自由経済という同じ理念の上に立っている。このことをしっかり頭に入れて欲しい。北海道でよく『昔の社会党の流れをくむのが民主党だ』という人がいるが、それは間違いだ。昔の社会党の流れをくみ、受け継いでいるのは福島瑞穂率いる社会民主党で、ここと共産党とは別の次元である」と説明する。
 今日来て下さった100名以上の方は良くわかってくれたものと思う。「国会開会中はいつ解散があっても良いように、心の準備だけはよろしく」と、心からのお願いをする。
 久しぶりの会合に、皆さん熱心に耳を傾けてくれた。11月の大地塾例会は11月22日18時半、小樽市花嫁センターで開催することにする。
 17時からロシアの新聞社のインタビュー取材。日ロ関係の現状、将来にむけての展望等を聞かれ、私の考えを述べる。10年ぶりにあった人だが、昔と変わらない人情を感じ、一部の外務官僚とは違うとつくづく感じながらの取材であった。
 今日の札幌は秋晴れで、例年にない暖かな気持ちの良い日和だった。菅沼牧師さんの話に感激しながら、大地塾参加者にありがたく思いながら、そして自然に、天の恵みに心から感謝する一日となった。

2007年10月5日(金)

鈴 木 宗 男

 昨夜、釧路市新党大地・鈴木宗男後援会のビールパーティーが、1300人もの方に参加して戴き、盛大に行うことができた。
 「ムネオ感謝祭」というタイトルで、私が演説するのではなく質問に答えるトーク形式で、政治を身近に感じる雰囲気で、好評だった。
 娘からのメッセージが来ており、披露された。私に対し厳しい指摘があるが、貴子の言う通りである。恥ずかしい限りだが、娘の思いを皆さんに伝えたい。読んで戴ければ幸いである。

 9月から4年生になり、夏とは違う忙しさの中で生活しています。その中で、[北海道は、もう寒いのかなぁ。]と考えている自分は、やはりお父さんの娘だなぁ、と思いながら生活しています。
 今日は、わざわざ私にまで時間を与えて頂いて本当にうれしく思っています。釧路に帰る時はもちろん、こうしていつも[貴ちゃん]と温かい声をかけてもらえることに感謝していると同時に、みなさんとの家族のような絆を築くことができた父と母を尊敬しています。私も、留学してから特に人と人との結び付き、友情、信頼について学ぶことも多かったように思います。
 今日来てくださっている皆さんには、もうおわかりだと思いますが、父の仕事に対してのバカ正直で不器用な性格が大きいのだろうと思っています。
  ムネオ感謝祭、と聞きましたが、お父さんに質問があります。お父さんを語るには、やっぱりお母さんの存在がとても大きいです。この、感謝祭の場をかりて、お母さんに日ごろの感謝の気持ちは伝えましたか?照れて赤くなりながら笑っているだけでは、だめですよ!お父さんの言葉をかりるならば、[冗談ポリバケツ]です!
 私は今でも覚えています。小さいころ、お母さんが家を留守にする時に、お母さんは必ず[交換日記]を書いて残してくれました。そこには、「お父さんは、北海道のために、国のため頑張っているのだから、貴も頑張らないとね。寂しいかもしれないけど、今日もお父さんは一生懸命働いていますよ」と、
 漢字には振仮名をつけて書いてくれていました。そのお母さんの言葉があったからこそ、私もどんな時でも、鈴木宗男の娘でいることへのプレッシャーやバッシングにも立ち向かうことができました。でも、お父さん、私が伝えたいのは、お母さんも私にそのメッセージを書くことを通して、同じように我慢したり、歯を食いしばっていたのではないか、ということです。私は生まれた時から、政治家の娘でした。でも、お母さんは政治家鈴木宗男と結婚したのではなく、鈴木宗男という顔や見かけはよくなくても、心のあるひとりの人間として選んだのだと思います。
 地元の皆さんへの感謝の気持ちを示す、ムネオ感謝祭だとわかっています。でも、家族同様の付き合いをさせて頂いている皆さんだからこそ、私がこのような話をしてもわかっていただけると信じています。
 お父さん、よく独り言のように言っていますね。[政治家である前に、ひとりの人間でありたい]と。頑張りやで、タフにみえて、でも意外と弱くて悩みやすいお母さんにとって、最高の夫であってください。
 今日、足を運んでくださった皆さんにも、心から感謝しております。どんな時でも、手をぎゅっと握り返してくれて、温かい言葉をかけてくださる皆さん。釧路は決して温かい場所ではないけれども、人の心は温かい、そんな故郷です。新党大地は、鈴木宗男は、決して物事を途中で諦めたりするようなことはありません。どうか、これからも、新党大地をみなさんの手で育てて頂けることを心よりお願いして、私からのメッセージにさせていただきます。

カナダにて、

鈴木貴子


 娘の感性に私自身ハッとしながら、家族の絆を嬉しく想う。何事も原点を忘れてはいけないと自分自身に言い聞かせ、娘のメッセージを何回も読みながらの今日一日であった。

本日提出した質問主意書3件
bS6 「われらの北方領土」における記述内容の変更に関する再質問主意書
bS7 外務省職員に対する航空会社の便宜供与に関する質問主意書
bS8 東京宣言と日ソ共同宣言の内容に関する再質問主意書

本日受領した政府答弁書7件
bQ7 北方領土墓参団が国後島ラシコマンベツ墓地への上陸を拒否された件に関する再質問主意書
bQ8 日本国籍を有するフジモリ・元ペルー大統領の保護に関する質問主意書
bQ9 砂漠化対処条約の予算協議に対する我が国の態度に関する質問主意書
bR0 国連総会における「先住民族宣言」の採択に関する再質問主意書
bR1 地方議会における答弁調整に関する質問主意書
bR2 米大統領の戦前の日本に対する認識に関する再質問主意書
bR3 我が国において日本語研修を終えた外国人研修生に対する外務省の対応に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2007年10月4日(木)

鈴 木 宗 男

 「舛添厚労相 今度は『バカ市長』 文句いうなら地方交付税もらうなとも
 舛添要一厚労相(58)が国民年金保険庁の着服問題をめぐり、『市町村は(社会保険庁より)もっと信用ならない』と発言し、一部市長が反発している問題で、舛添氏が3日、『「バカ市長」と言われるのはいやでしょうから「小人」と言った』と発言し、火に油を注いだ。舛添氏はこの日朝、大臣就任前から日課として続けているゴミ出し時に報道陣から『(一部市長の抗議は)小人のざれ言』とした2日の会見での発言について問われ、『ちょっと江戸の言葉を使っただけ。文句言うなら、地方交付税をもらわないで言いなさい』と話した。」(日刊スポーツ23面)と大きく載っている。
 一部市町村の一部職員が着服したり不正をした事実が明らかになっているが、これは当然犯罪であり、法の下で処理されなければならない。しかし、「小人のざれ言」と言った記者会見に不正をしていない行政の長が抗議をしたら、「バカ市長」と言うのは言い過ぎである。「舛添厚労相は神様か仏様か。勘違いしている」「舛添大臣のバランス感覚を疑う」「舛添大臣がなんぼのものか」と言った厳しい声が寄せられる。歯切れの良い、マスコミの寵児(ちょうじ)宜しきパフォーマンスよりも、まずは厚労相として与えられた仕事をしっかりやって戴きたい。
 勇ましい発言をするのはわかりやすいが、今まで勇ましいことを言った人ほど、田中眞紀子元外相をはじめ、さほどの実績をあげていない例もある。とにかく舛添大臣には、人を見下したととられる様な誤解を受ける発言をするのではなく、社会保険庁が着実に国民のために仕事をする様、しっかり指導・監督して戴きたい。
 3日のプロ野球高校生ドラフトで、仙台育英高校の佐藤由規投手がヤクルトに一巡目指名され、その記者会見で「ここまで来たのは両親の支えがあったからこそ。家族孝行できる様に精一杯やりたいと思う」と、涙ながらに語っていたが、感謝の気持ちやプロ野球への決意を込めた尊い価値ある涙で、私もニュースを見ながら感激した。若者の純真さ、一途さを久し振りに見た思いである。多くの高校生、若者が佐藤投手と同じ気持ちと考えるが、是非とも目的・目標を持ってそれぞれの人生を歩んで戴きたい。
 佐藤君の涙の会見を見ながら、遙か41年前、私自身のことを振り返る。よくあの足寄町の山の中から東京に出てきて、子供の頃からの夢、希望を果たせたものだと感慨に(ふけ)る。私も両親、兄弟、家族、何よりも後援会の皆様、松山千春さんはじめ多くの支援者にただただ感謝の気持ちで一杯である。
 佐藤君の涙の会見を見て、私も人生を振り返る時、原点を忘れてはいけないことなど教えられること大であった。佐藤投手の大成を心から願ってやまない。
 ミャンマーで殺害された長井健司さんの遺体が帰ってきた。家族のお気持ちを察する時、胸が痛む。
 長井さんが殺害された件について、福田総理は国会答弁で「真相究明を求めていく」と言っているが、尊い日本人の命が奪われたのである。この厳粛な事実を受け止める時、「真相究明を求めていく」では生ぬるい。新聞各紙やテレビ報道による映像を見れば、丸腰の長井さんが至近距離から撃たれ、殺されたのだ。ミャンマー政府に対し、長井さんを殺した兵士の身元確認を求め、ミャンマー軍事政権の責任を日本政府は追求するべきではないか。
 尊い日本人の命が奪われたことに対し、福田総理の官僚的答弁では長井さんが浮かばれない。また、家族がお気の毒である。
 私は既にこの点について質問主意書を出しているが、日本政府に弱腰外交をさせないため、真に「主張する外交」を展開する様、督励したい。

本日提出した質問主意書3件
bS3 トラック環礁における日本兵の遺骨の取り扱いに関する再質問主意書
bS4 北方領土におけるロシアの実効支配強化に関する再質問主意書
bS5 個人情報保護と外務省職員の公務との関係に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ



2007年10月3日(水)

鈴 木 宗 男

 午前中、佐藤優さんと雑誌の対談。昨年8月に出版した『北方領土 特命交渉』が講談社より文庫本として来年2月に出すことになり、そのことで昨日の夜も佐藤さんと対談したが、大宅壮一賞を受賞してから佐藤さんは原稿に追われ、大変な忙しさだそうだ。
 佐藤さんは裁判中であるが、多くの国民は佐藤さんを支持している。外務省の恣意的、意図的な、国益を損ねたやり方を国民はわかっている。佐藤さんにはこれからもペンで真実を、歴史の事実を残していって戴きたい。国民の皆様にも、国策捜査がまかり通った5年前の出来事を、今一度想い出し、佐藤事件とは何だったのか検証してほしい。
 13時から所信表明演説に対する代表質問が行われる。民主党は鳩山由紀夫幹事長、長妻昭代議士。自民党は伊吹文明幹事長。それぞれ持ち味を出しての質問だったと思う。
 特に、伊吹幹事長の質問はなかなか聞き応えがあり、久し振りに骨太の演説を聞くことができた。伊吹幹事長の存在感は、徐々に段々と重みを増してくるのではと感じるものである。
 鳩山幹事長は福田総理の所信に対し総合的に質問しており、最後にアイヌ民族の先住民族としての権利の確立を求めていた。この件は私が質問主意書でも何回か質問しているが、福田総理は「先住民族の定義がない」と全く検討する姿勢を見せなかった。国連で先住民族の権利宣言が採択されているのにも関わらず、聞く耳持たずの血も涙もない官僚的答弁では、必ずこの先国民が黙っていないだろう。
 長妻代議士は年金問題を中心に、また税金の無駄遣い、天下りを指摘していた。
 参議院選挙で民主党が参議院における第一党になってから、衆議院の民主党も元気が出てきた様に思う。一日も早く衆議院を解散して国民の審判を受け、民意を受けたしっかりした政治、良い政治を行ってほしいものである。

本日提出した質問主意書3件
bS0 社会保険庁職員の賞与返還に関する質問主意書
bS1 テロ特措法による海上自衛隊の給油支援に関する再質問主意書
bS2 インド洋における多国籍軍の海上阻止行動を巡る国連安保理決議に関する再質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2007年10月2日(火)

鈴 木 宗 男

 今日の閣議で質問主意書に対する答弁書が決定され、9通返ってくる。
 その中の一つの質問主意書で、北海道洞爺湖サミットで北方領土問題を提議し、議長声明若しくは政治宣言に盛り込む考えを政府は有しているかと尋ねたところ、政府は「政府としては北海道洞爺湖サミットにおいて北方領土問題を提議し、文書等に盛り込む考えを有していない。」と答えてくる。
 福田内閣における答弁書で、閣議決定されている。新首相においても、北方領土問題解決に向けての熱意は感じられない。島を追われた元島民を想うと、政治がない、外交がないことを申し訳なく思う。同時に、6年前の森−プーチン会談が懐かしい。
 最終的に四島を返してもらう点において、私は一度も妥協したことはない。外交は相手がある。日本の主張ばかりが通る世界ではない。お互いの名誉と尊厳に立ち、解決されなければならない。四島が帰ってくるにはどんなアプローチがあるのか。原理原則のみを100年主張しても、1億回言っても、動かなければどうするのか。
 プーチン大統領は1956年の日ソ共同宣言について、両国が批准した、今も生きているものだと再々言っている。日本側がロシアのシグナルに対して応えたことがあるだろうか。テープレコーダー宜しく、ナントカの一つ覚えで主張しても解決できない。空想的解決よりも、現実的解決に向けて決断をしてほしいものである。元島民は70歳、80歳、90歳と、与えられた時間は限られていることを是非とも頭に入れてほしい。
 テロ特措法による海上自衛隊の給油支援について、これまでの給油量及び給油先艦艇につき年度ごとに明らかにされたいと質問主意書で質したところ、「特定の補給に係る対象艦船の名称については、これを明らかにした場合、当該艦船の所属国との信頼関係を損なうおそれがあることから、答弁を差し控えたい。」と答えている。船の名前を明らかにすることで、何故信頼関係が損なわれるのか。国連で謝意決議がなされたのは何だったのかと疑問を持つ。決議国民の理解・応援なくして国際貢献は出来ないのである。こうした官僚的答弁で良いのだろうか。国民に情報開示をせずして何の国際貢献か。私は国民の皆さんの声を、思いを聞いているのである。
 終日議員会館で仕事をし、18時半埼玉の越谷サンシティホールに向かう。9月28日からスタートした松山千春さんの秋のコンサート激励のためである。元気な千春さんを見て安心する。
 電話ではよくやり取りしているが、やはり本人を見るとなんとなくホッとする。熱のこもった松山さんの歌と話に、今日も教えられること大であった。
 「心」を失っている今の時代、シンガソングライターで一人三役をこなし、変わらざる「情」「男気」「勇気」「優しさ」を持っている松山さんの人間味は、私の人生の道しるべである。松山さんに感謝してやまない。

本日提出した質問主意書2件
bR8 大使公邸に勤務する公邸料理人に対する称号に関する再質問主意書
bR9 国連における先住民族の権利宣言を受けての我が国政府の取り組みに関する質問主意書

本日受領した政府答弁書9件
bP8 ロシア専門家を招いた懇談会におけるプーチン大統領の北方領土問題に対する発言に関する質問主意書
bP9 トラック環礁における日本兵の遺骨の取り扱いに関する質問主意書
bQ0 北方領土問題についての外相の発言に関する再質問主意書
bQ1 「われらの北方領土」における記述内容の変更に関する質問主意書
bQ2 東京宣言と日ソ共同宣言の内容に関する質問主意書
bQ3 北海道洞爺湖サミットにおける北方領土問題の提議に関する再質問主意書
bQ4 北方領土におけるロシアの実効支配強化に関する再質問主意書
bQ5 インド洋における多国籍愚の海上阻止行動を巡る国連安保理決議に関する質問主意書
bQ6 テロ特措法による海上自衛隊の給油支援に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2007年10月1日(月)

鈴 木 宗 男

 国会が3週間ぶりに再開される。この空白期間に、意味なく国民の税金が無駄に遣われてしまっている。安倍前総理はこの厳粛な事実をどこまで考えておられるのか。国民の汗と涙の結晶が尊い税金である。この税金によって国民生活が守られている。自分の財布でないから心配していない、関係ないという認識では困る。
 中小企業の経営者の中には、来月の手形をどう落とそうか、社員の給料はどうやって払おうかと心配しながら毎日を送っている人が沢山いることを、是非とも知っていてほしい。「2世・3世、また官僚上がりの政治家には生活感がない」という声が私の所に聞こえてくる。
 福田総理の所信表明演説があり、注目して拝聴した。安倍前総理は「厳しい選挙結果を踏まえた『反省』と国民のために闘うとの『覚悟』を持って引き続き改革に取り組むことにより、国民の皆様に対する責任を果たして参りたいと思います。全身全霊をかけて内閣総理大臣の職責を果たしていくことをお誓い申し上げます」と、言葉では大変な気合が入っていたが、その2日後に辞意表明した。福田首相は総花的に落ち着いた中身で、メリハリはどこにあるのかという演説であった。これからの国会審議を見守るしかない。
 ただ、次のくだりには率直に驚いた。「情勢が悪化したミャンマーで邦人の方が亡くなられたことは誠に遺憾です」という表現である。「遺憾」という言葉を広辞苑で調べると、「思い通りにいかず心残りなこと。残念。気の毒」という意味と出ている。尊い命が非人間的行為で奪われたのである。「1億2500万の日本人は、至近距離から長井さんを撃ったであろうあの兵を絶対許さない。日本を代表して心からの怒りを表明する」と、強く出るべきではなかったか。他人事みたいな福田総理の表現にガッカリしたのは、私だけではないだろう。
 何かが欠けている、大事な「魂」「心」を失っていると受け止めているのは私だけだろうか。明後日からの論戦を待つことにしよう。
本日提出した質問主意書2件
bR6 沖縄県における「集団自決強制」削除の教科書検定を巡る県民大会に関する質問主意書
bR7 ミャンマーで殺害された邦人記者の遺品の取り扱い等政府の対応に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

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