弁護士・未熟な人間・今枝仁・・・光市事件と刑事弁護の理解のために

勇気を出して光市事件の思いを赤裸々に書きつづったところ、意外とご理解を頂きました。
ご批判もありますが、事件や自分の状況、意見を書きつづってみようと思います。
そうしてみて改めて、人間としての私の未熟を実感しました。
これまで犯した過ちを償い、人間として成長する場をここで与えていただきたいと願います。

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2007年10月14日(日)

◎ 重大報告 弁護人を辞任することになりました。

 被告人の不利益に配慮し、あまり具体的には書けませんが、本日の弁護団会議で、弁論に向けての方針等の意見が対立し、私が、「法医学の論点ばかり重視して、他の論点がおろそかである。今日の議題も法医学ばかりではないか。そういうことであれば私は今後弁護団会議には出席せず、自分で『戸別訪問は強姦の計画性でなかった』『現在の反省と将来の更生』等の検討を独自にする。」旨表明したところ、主任弁護人と弁護団長から、「そういうことであれば、弁護団から外れるのみならず、弁護人から降りてもらいたい。」旨の発言がありましたので、明日一応被告人に説明をし、弁護人を辞任します。
 この問題は以前から発生しており、被告人自身は、「今枝先生に降りてほしくはないけど、最終的には今枝先生自身で決めていいよ。」と言われています。
 ほかにも、私自身の健康状態の問題もあります。ほかの依頼者にこれ以上迷惑をかけられらないということもあります。
 
 今後は、「元弁護人」として、秘密保持義務や被告人の不利益に配慮しつつ、限られた範囲で、表現することになります。
 いいブレーキになってちょうどいいかもしれません。
 よって、公判調書に従った被告人質問の再現等は、中途で残念ですが、弁護人を辞任することに鑑み、中止させていただきます。

 なお、「パフォーマンスである」等の批判が予想されるため、今まで明らかにしておりませんでしたが、10月3日、私は、被告人の身元引受人となる文書を広島拘置所に提出しました。
 処遇上の問題解決への協力や、釈放後の住居確保や、死亡時の遺骨・遺品引き取り等の責任を負います。
 麻原の娘の後見人になり苦い思いをされた江川紹子さんに相談するなどしながら、悩んでなした決断です。
 今後は、裁判の弁護という枠を外れ、被告人の精神的安定や、今後の生活への指針づくりなど、身元引受人としてのサポートをなしていきたいと思います。

 弁護団について、外から批判することはしないつもりです。
 しかし弁護団から私を非難されるようなことがあれば、別です。

作成者 今枝仁 : 2007年10月14日(日) 16:12 [ トラックバック : 2]

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