「私の場合、作品のタイトルはギリギリになって決まる事が多いのですが、『働きマン』は、まずタイトルありきでした。連載は青年誌である『モーニング』。青年誌での連載は、これが初めてではなかったけど、『モーニング』は年齢層が上の方も読まれるので、私の世間知らずっぷりはバレないようにしなきゃなと気合をいれました(笑)。『働きマン』には、身の回りにはあまりいなくて、自分には理解しにくいキャラクターがでてくるから、苦労します。そんな、自分の内面とかぶらない人を描く時、不思議と現実世界でそのキャラクターに似ているであろう人物と会う事ができたりして、『あ、これで描ける!』となることが多々ありました。雑誌に載せるときに、最善をつくして描き終えたつもりでも、掲載時から時間をあけて読むと、『読者に伝わりづらいかも?』『もっと面白くできた』と思うことがあります。だから、私は、単行本で大幅に加筆修正します。最新刊4巻の主人公・松方弘子の最後のひとことも連載時にはなかったシーン。個人的にはすごく気に入っています」 |