独立行政法人「国立病院機構佐賀病院」(佐賀市日の出1丁目、島正義院長)が、入院患者らの入る現病棟を敷地内に建て替えることが12日分かった。新病棟には、県内唯一となる周産期医療の施設基準を満たす医療室も完備する。入院患者は建築後に移る予定。

 同病院は佐賀駅から北へ1キロの場所。前身となる国立佐賀病院は1945年に開業し、内科や循環器科、リハビリテーション科などがある。ベッド数は315床。敷地面積は1万9950平方メートル。建物は現病棟(6階建て)のほか、母子医療センター(3階建て)、外来治療棟(2階建て)などがある。新病棟の建設に伴い、現病棟と母子医療センターを解体する。跡地には大型の立体駐車場を設ける。

 新病棟は、現在の駐車場に建設。現病棟と同じ6階建て(延べ床1万2665平方メートル)で、産婦人科や小児科外来のほか、外来患者向けの薬局も入る。

 総合周産期医療室も新たに設置し、これまで同病院や県立病院などで補完してきた周産期医療を充実させる。来年4月に着工し、2009年に完成する予定だ。

 同病院の邉田昭敏・企画課長は「現病棟は築39年で、老朽化も進んでいる。加えて、利用者からは『駐車場を広くしてほしい』との要望があり、建て替えることを決めた」と話している。

 同病院は今後、入院患者らに詳しい計画内容などを説明する方針。建て替えの期間中、来客用の駐車場は、近くの県総合運動場の駐車場を借りるとしている。


=2007/10/13付 西日本新聞朝刊=