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【社会】元巡査長、警官5人かたり借金 愛知県警の情報漏えい事件2007年10月14日 08時22分 愛知県警の情報漏えい事件で、元県警組織犯罪対策課巡査長、栗本敏和被告(32)=受託収賄罪などで公判中=が、警察官5人の名前を勝手にかたって借用書を偽造し、名古屋市内の自営業男性から計80万円の借金をしていたことが分かった。借用書には県警のマークやマスコットを刷り込んだ名刺も添付。男性に対し、複数の警察官が実際に借金を申し込んだように信じ込ませていた。 県警もこうした事実を把握しているが、栗本被告を既に懲戒免職とし、男性から被害届が出ていないため、新たな懲戒処分や立件はしない方針。 男性ら関係者によると、栗本被告と男性は元県警巡査部長、木村有志被告(51)=贈賄罪で公判中=を通じて知り合った。2004年7月と05年1月の2回、栗本被告が「県警の同僚が金に困っている」と借金を申し込んだ。5人分の借用書と引き換えに、男性は1人あたり10万−20万円を貸した。 借用書には、県警本部などに勤務する警察官の住所、氏名、階級が書かれ押印されていた。県警の正式なデザインの名刺も張ってあった。 栗本被告の初公判後の今年9月、男性が借用書に書かれた警察官に直接、返金を要求すると「身に覚えがない」と借金を否定された。この警察官らに確認したところ、借用書に書かれた氏名の文字や所属部署に誤りも見つかり、借用書が偽物と分かった。 男性は栗本被告の担当弁護士を通じて抗議すると、同被告が「迷惑をかけた」と電話で謝罪した上で、全額を返済することを約束したという。 県警のマーク類は電子データとして県警内部で出回り、マーク入りの名刺をパソコンで作ることもできる。しかし他人の官職を記した名刺を使うと軽犯罪法に触れる疑いがある。借用書には印鑑が押されており、有印私文書偽造の疑いもある。 (中日新聞)
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