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地方分権を進めるため、県は十二日、特定の行政事務を分野ごとにまとめた「パッケージ制度」の創設などを織り込んだ「第二次権限移譲方針」を発表した。パスポートの交付申請などの移譲条件を全市町村に拡大するほか、県独自の「分権モデル市町村制度」も見直し、二重行政の解消を図る。
権限移譲方針は二〇〇四年十二月に策定され、移譲対象は百三十一事務。第二次方針では十四事務を追加し、〇八年度から三年間実施する。
分野別のパッケージ制度には「青空再生」「地域産業活性化」「子育て支援」など、行政分野の課題に対する関連事務をまとめた十五のパターンを用意。移譲事務の受け入れ準備に対する経費を特別交付金として支援する。
市町村によるパスポートの申請受理事務は川口市、草加市、越谷市で今年四月からスタートしている。現行では指定都市、中核市、特例市に限られるが、新たな方針は七十市町村に変更する。
分権モデル市町村制度の見直しでは〔１〕分権中核（人口約二十万人）〔２〕分権特例（同十五万人）〔３〕まちづくり分権（同十五万未満）―の各自治体を設定。それぞれ一般廃棄物処理の設置許可や騒音規制に関する事務、アイドリングストップの勧告などを移譲し、特別交付金として受け入れへの経費を負担する。
地方分権支援課によると、県内で権限移譲率が最も高いのは、さいたま市（９８・４％）。八潮市（９１・３％）川越市（９０・８％）と続く。逆に最も低いのは児玉郡美里町の４１・０％。同郡上里町（４２・４％）大里郡寄居町（４２・９％）の順。移譲対象の延べ四千九百九十三事務のうち移譲済みは三千七百十二事務。全市町村の平均は７４・３％となっている。
また、移譲の割合がゼロの事務は有料老人ホームの設置届け出やＮＰＯ法人の設立認証など九つに及ぶ。
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