黒木のなんでも掲示板3 (0016)
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Id: #e20021111002109
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Date: Mon Nov 11 00:21:09 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021108214933
Name: まきの
Subject: データはだれが作らない?
かもさんの文章を読んでいる限りでは以下の解釈も可能では?
- 学生さんはデータをファイルをから読んでなんかするプログラムを作った。
- 学生さんはプログラムをテストしようと思ったが、入力に指定されたファイルが存在しないことに気が付いた。
- しょうがないのでそのファイルを作ってから改めて読み込むようにプログラムを書き直した。
もちろん、書き始める時点でファイルが存在しないことに気が付いて、ファイルを作るところから始めたという可能性も。
かもさんの「意図」と学生さんの行動が違うというのはわかりますが、どちらに原因があると解釈すべきかは課題自体を見ていないのでなんともいえませんが、、、
というか、実のところ私はかもさんが学生に何をさせようとしたのか良くわからないです。プログラムを書くだけは書いて、誰かがデータを準備するまでテストもなにもしないで待っていて欲しかったのでしょうか?だとすれば演習としてはちょっと変わったやり方だと思います。
Id: #e20021109234944
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Date: Sat Nov 09 23:49:44 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021109062316
URL: http://cafe.ocn.ne.jp/profile/siroukun
Name: しろうくん
Subject: それなら僕はもう「終わり」だな…
>高等教育を受けなかった親の子供の将来はほぼおわりと、どうして誰も書かないのでしょうか?
…僕は「両親・学歴“中卒”」です。来年で、19回目!の大学受験…。
父のバイク屋の商売もほぼ壊滅し、僕はパソコン組み立ての仕事に就き、月50時間以上の残業をこなして働きながら勉強してますわ!
(「放送大学」のタイマ−録画ビデオは溜まる一方…)
現代日本の教育論の金科玉条「生きる力」&「生涯教育・学習」&「自己教育」…などとは言っても、
学歴無し&金無し(ついでに田舎で学習環境無し!)で、さすがに疲れました。
まあ要するに、東大・京大は、「自力」で行ける大学ではありません!
そして、行けた人は「自力」の努力だけで行けたと決して思っちゃいけない!
僕に残された学習動機の最期の「切り札」は、
京大名誉教授・森毅先生が、その著書で教えてくれた「文化としての学問」への憧憬のみだ!!
p.s. 今日の16時〜NHK教育「学力低下」の特番で、
京大の数学者・上野健爾先生が、文部科学大臣に相当執拗に突っ込んでおられたのが、たいへん印象深かった。とても心強く感じた。
あの番組には森先生も出て欲しかった…。
Id: #e20021109062316
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Date: Sat Nov 09 06:23:16 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021108003425
Name: BUNTEN
Subject: 階層の一時的崩壊と再編
走り書きで申し訳ありませんが、元々階層化している(階層社会である)、に一票。
戦前のかなりタイトな階層固定社会が、戦後の一時期だけ少し緩んで、
別の形で固定化しつつある。(参考文献:「不平等社会日本」佐藤俊樹)
その、戦後すぐの階層化が緩んだ時期を基準に取れば「階層化している」
となるわけです。
>高等教育を受けなかった親の子供の将来はほぼおわりと、どうして誰も書かないのでしょうか?
そこまでストレートでなくてよければ、書かれたものがなくはないでしょう。
Id: #e20021108214933
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Date: Fri Nov 08 21:49:33 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021104204821
Name: かも ひろやす
Subject: データはだれが作る?
私の出会った学生の場合、「勝手にデータを生成」の具体的な方法が標準入力から読んだデータを整形して指定されたファイルに書き込むという代物でした。はたして、テストデータを生成するという意識があったかどうか。それに、指定されたファイルに上書きしてしまうわけで、「合理的でない」と通り越して「有害な」プログラムですな。
私の判断は、その学生は次のどれかではないかと。
- 入力データというものは常にキーボードからやってくるものであると思い込んでいて、ファイルの形でデータを渡されることが理解できなかった。
- 入力データがすべてそろってからそれを処理するプログラムを書くものだと思い込んでいて、先にプログラムを書いて準備しておくという発想がなかった。そのため、目の前にデータがないので作らなくてはならないと思い込んだ。
- 入力データを用意することとプログラムを用意することの区別がついていなかった。
どれにしても、プログラミングという活動に対して根本的な勘違いをしているわけで、「それはあなたの仕事ではない」と説得したのは、勘違いを正す意図でした。
どれでもなく、予想外の勘違いをしていたのだったらどうしよう。
Id: #e20021108003425
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Date: Fri Nov 08 00:34:25 2002
In-Reply-To: e0012.html#e20010727004820
Name: Kasumoerer
Subject: 階層化日本、とはいうけれど。
まず自己紹介から。
私は原則的にネット上ではHNを使っています。今年作曲家としてデビューすること、記事の内容も含めてHNで書くことに決めました。不適当でしたら削除して下さい。記事を読んでいけば、私が何者かは見当が着きます。
階層化日本、とはいうけれど。元々階層化しているのではないのか、と。
私の両親は高等教育を受けていない。だからどうしたと言われるかも知れませんが、いろいろな問題が出るわけです。
父はローマ数字が読めない。「このヴイとかいうのは、、」と続けたのは明らかにケアレスミスではありませんでした。この程度の教養だと、私が今どういう曲を作曲するかとか、全く伝わりません。
母は11月11日にすみだトリフォニー小ホールで行われる私の作品に興味が無く、それでも行く理由は「審査員長がテレビに出ているから。」だそうです。これは作曲家の親がとる態度としては異常です。
こんな家庭だから留学の先生も選べない、ピアニストとして訓練を受けたのにデビューリサイタルも開けない、と重なってくるわけです。このような経験を経た私には、「今、階層化している」と言われてもあまり飲み込めないのです。学歴社会から自分から捨てられに行っている人間に、階層化の自覚はありません。
高等教育を受けなかった親の子供の将来はほぼおわりと、どうして誰も書かないのでしょうか?
Id: #e20021106010657
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Date: Wed Nov 06 01:06:57 2002
Name: くろき げん
Subject: 「期待」という訳語のまぎらわしさ
辞書によれば、 "expect" という語は「かなりの確信と理由をもって事が起こるであろうことを予測する時に用いる」ことになってますが、 expectation を「期待」と訳してしまうと新たに「〜となって欲しい、〜となると嬉しい」というニュアンスが付け加わってしまう可能性があるのだ。
確率論などで「期待値」という言葉を初めて習った人は「〜となって欲しい値、〜となると嬉しい値」のように誤解してしまう可能性があるのではないか。
あと経済学で「ケインズは期待の働きを重視した」と言うときの「期待」 (expectation) も初めて日本語で聞くと誤解し易いと思う。この意味での「期待」も「〜となって欲しい、〜となると嬉しい」というタイプの予測だけではなく、「〜となると困る、〜となると嫌だ」というタイプの予測を含んでいる。大事な点は「かなりの確信と理由をもってそれが起こると予測していること」。
Id: #e20021104204821
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Date: Mon Nov 04 20:48:21 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021104201903
Name: くろき げん
Subject: データはどっからわいて出た?
この Subject はどこまで続くか? (^_^;)
「初投稿、とあるプログラマー」さん、ここは一応「匿名」での批判は禁止ということなので、よろしくお願いします。ハンドルも所謂「捨てハン」は印象が悪いので禁止です。 ("」" の位置は勝手に直しておきました。)
しかし、もしも学生が勝手にデータを生成するプログラムを書いたというのであれば、褒められることはあっても貶す必要は全然ないという意見は非常にもっともだと思いました。テストデータ生成プログラムの品質についても学生側にコメントしておけば教育効果が高まるような気がしました。「テストデータを生成する」プログラムと「データを処理する」プログラムを一本のプログラムにしていたら、それは合理的ではないということも説明する。
Id: #e20021104201903
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Date: Mon Nov 04 20:19:03 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021028174313
Name: 初投稿、とあるプログラマー
Subject: データはどっからわいて出た?
間違った推測だったら、ごめんなさい.
くだんの学生さんは、「テストデータを生成する」プログラムと
「データを処理する」プログラムを一本のプログラムに
まとめてしまった、という誤りを犯しただけなのでしょうか?
はっきりと別のプログラムにして!"%F%9%H:Q$_$N!V%G!<%?=hM}
プログラム」のほうを提出するようなことは、BUNTEN 様と
同じく、私もしばしばやります. (こんなデータで試験しました、
くらいの情報は付けて.)
充分なテストデータを与えられていないのなら、それらしき
データを生成するプログラムを作ってしまおう、という考え方
は健全だと思います.
念のため、「テストデータを生成する」プログラムと
「データを処理する」プログラムを一本のプログラムに
まとめてしまうのは、問題が多いと、私も思います.
内部で妙なショートカットをしていて、そのことを作者本人
さえ気付かない、ということがありえるからです.
(学生さんなら、特になおさら)
Id: #e20021103073529
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Date: Sun Nov 03 07:35:29 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021028174313
Name: BUNTEN
Subject: データはどっからわいて出た?
その課題、私もおそらく「かくかくしかじかなデータを勝手に生成してそれを
あれこれするプログラムを書」くだろうと思います。そして、「それをあれこれ
する」部分が仕様通り動作していることが確認されたら、「かくかくしかじかな
データを勝手に生成する」部分を"かくかくしかじかなデータを入力する"
プログラムに差し替えて提出します。 :-p
…コンピュータ関係の学生をやったことはありませんが、プログラムを書く
必要があった時、何度かこのようなことを行いました。やばそうな境界域の
データを手入力して最終確認したこともありますし、業務用ワークシートの時は
過去データを幾つか食わせて手計算と同じ結果が出るようにチューニングした
ものです。(円未満を四捨五入するか切り捨てるか切り上げるか、なんてのは
結構大きな問題になりうるが、前任者が退職していたために仕様を確認
できなかった。)
かもさんの学生が私のやったようなことをやろうとしたのでないことは
学生さんの反問から明らかですが、中には私みたいな変人がいてもおかしくない
かもしれません。
Id: #e20021101023908
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Date: Fri Nov 01 02:39:08 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021101000337
Name: ぶたねこ
Subject: なんでも
「どんな」も良い言葉だが、『なんでも』も素敵。
トムはグランゼコル出身ではなく、普通にストラスブールで、最初は多変数解析をしこしこやってたのでは。
Id: #e20021101000337
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Date: Fri Nov 01 00:03:37 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021030164503
Name: くろき げん
Subject: 「任意の」と「恣意的な」
arbitrary という語は「任意の」と訳されることもあれば、「恣意的な」と訳されることもある。
実はずっと「恣意的な」の方を知らなくて、びっくりしたことがあったのだ。数学科の授業で「恣意的な ε > 0 に対して……」とやったら怒られるだろうなあ。(^_^;)
「任意の」にしても「恣意的な」にしても「意」という語が入っているのがくせもの。「勝手な」だと「俺の勝手にして良いのか?」と思う奴が出て来る。論理的な意味で「任意の」だとか「勝手な」という言葉が使われる場合は人の意志とは関係ないんだよな
子ども相手では「どんな線を引いても」だとか「どんな数字を入れても」という言い方にすることには賛成。大人とみなせる相手には、「任意の」という言い方も教えて、「任意の」にしても「勝手な」にしても論理的に使われる場合には人の意志とは無関係だと教えておかないといけない。そういう言い方で書かれた文献が大量にあって、習慣として固定されてしまったので仕方がないのだ。
この「勝手な」という言い方は結構混乱を招くようなので、意識して使わないようにしているつもりだが、どこかで使っていたらごめんなさいだな。
「恣意的な」にはいまだに違和感がある。文化圏の違いということか?
Id: #e20021031232426
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Date: Thu Oct 31 23:24:26 2002
Name: トキタ
Subject: ルネ トムさん成仏
ルネ トムさん成仏
Id: #e20021031115539
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Date: Thu Oct 31 11:55:39 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021030164503
URL: http://member.nifty.ne.jp/unifedaut/petmain.htm
Name: ニキ リンコ
Subject: 「任意の」ネタ
こんにちは。ごぶさたしてます(メチャクチャ忙しいんですもの)。
子どものとき、算数の本に出てくる問題で、
「かってな線を引いて○○になる」とか「かってな数を入れると」とかいうのが
わからなくて悩んだ。
父が工学系の人で、しかも口下手で、
子ども相手の言い方なんか工夫できない人だったのが逆に幸いして、
「任意の」って言われてから「そうか!」とちょっと納得した。
でも、どっちにしても、「any」の訳語なのであれば、
「かってな線をひいて」じゃなく、「どんな線を引いても○○になるように」
「どんな数字を入れても、いつも○○になるように」にしてくれた方が。
これは私(37歳)が小学生の時のことだけど、
今はどうなのかなあ。
Id: #e20021030164503
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Date: Wed Oct 30 16:45:03 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021028174313
Name: たざき
Subject: 論理的には同じことだと思うけど
「任意の××について・・」という設問を出したところ、「××は任意だから、○○の場合を考える」と勝手な設定にしてしまった学生がいた。
any の訳語としての「任意」なんですが、「(おれの)意にまかされた」と読んだのでしょうかね?
Id: #e20021028174313
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Date: Mon Oct 28 17:43:13 2002
Name: かも ひろやす
Subject: データはどこに消えた?
昨年、プログラミングの演習の「かくかくしかじかなデータにあれこれするプログラムを書け」といった課題に、かくかくしかじかなデータを勝手に生成してそれをあれこれするプログラムを書こうとする学生に出会って、驚きました。「それは、要求されていることと違う」と指摘したら、「かくかくしかじかなデータはどこにあるんですか」と反問されて「だれかが作ってそのプログラムに与えるのです。それはあなたの仕事ではありません」と説得しなければなりませんでした。
長くやっていたらいろんな学生に出会うなあと思っていたら、今年も、まったく同じことをする学生に出会いました。もしかすると、最近よくあることなのでしょうか。
Id: #e20021019153152
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Date: Sat Oct 19 15:31:52 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021019152002
Name: たかはた よしひろ
Subject: 補足
あっ,誤読していたみたいです.
長官の“hurting technology”というのは,特許審査の遅れに対する発言みたいですね.
ビジネスモデル特許に対する嫌悪感から,この発言がビジネスモデル特許そのものに対するものと勘違いしていました.
恰好悪いなあ> 自分
Id: #e20021019152002
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Date: Sat Oct 19 15:20:02 2002
Name: たかはた よしひろ
Subject: ビジネスモデル特許の動向
まれにしか出てこない,たかはたです.
ご存知の方も多いのかもしれませんが,まだこちらでは紹介されていないようですので,情報提供ということで.
特許概念を拡張していこうという近年の動きが以前にここで話題になっていましたが,ZDNNにこんな記事が.
日本語記事(訳というわけではないのかな?)によると,
米特許商標庁のJames Rogan長官は、これまで多数のビジネス手法特許を認定してきたのは誤りだったとの見解を明らかにした。
中略
同氏によると、特許商標庁はかつてビジネス手法特許の申請のうち65−70%を認定してきたが、現在では65−70%の割合で申請を却下しているという。
ということなんですが,さて日本の特許庁はどうするんでしょうか.
まあ,アメリカではすでにビジネスモデル特許やソフトウェア特許をめぐる利権集団が形成されてしまっているみたいですし,こうした方針がいつまで続くかは分からないんでしょうが,ちょっと風向きが変わってきたのかもしれませんね.
ところでZDNNの日本語記事の方,長官の
"We want to move away from the status quo," he said. "It is hurting technology. It is hurting our economy."
(強調はたかはたによる)
という言葉を訳してないのはなぜなんでしょう? なかなか良い台詞なのに.
Id: #e20021017010010
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Date: Thu Oct 17 01:00:10 2002
Name: てのひらを太陽に
Subject: 質問です。
フロイトと一緒にヒステリー共同研究をしたJ・ブロイアーっていう人のことを詳しく教えてくれませんか?
Id: #e20021015015824
(reply,
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Date: Tue Oct 15 01:58:24 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20021015002620
Name: くろき げん
Subject: 大学院の定員増加と学部から大学院への飛び級
はじめまして富田林さん。
酒の席での話題なのでどういう話をしたのか記憶が全くないのですが、「院生の増加+飛び級」についてであればそのとき自分が何を言ったかは想像が付きます。 (違っているかもしれませんが。)
まず、数年前の「大学院重点化」政策によって、設備や教員の数などの他の要素がほとんど変化しないまま大学院生の数が急増しました。たとえば、うちの数学教室の場合は定員が16人から38人に増えた。それにしたがって、各教授が大学院生一人当たりに割ける時間は減りました。大学院の定員が増えれば大学院入学試験合格の難易度も低下します。現実には大幅に低下している。そして、その後、試験に合格すれば学部3年終了時に大学院に飛び級できる制度ができました。
さて、そのとき何が起こるか。現在の大学院は楽に入学できます。飛び級もやろうと思えば相当に楽にできるでしょう。しかし、大学院で教授に直接指導を受ける時間は以前より大幅に減っています。
以前の大学院は現在よりも圧倒的に厳しい選抜試験をクリアした人たちだけで構成されており、人数も少ないので教授からの直接指導の密度もずっと高かった。それでも学問的に成功する人はまれでした。
学部から大学院に飛び級することを考慮している学生はこういう事実を十分認識した上で進路を決定する必要があります。もう大人なんだから自分の進路選択の責任は自分で取る必要がある。
しかし、すべてを飛び級する個人の責任だとは言い切れないように思えるんですね。実際には学問的な準備ができてないにもかかわらず、試験の成績が合格水準に達していたがために大学院への飛び級に成功してしまう人が出て来てしまう。学士も取らずに大学院に進学したものだから、修士は絶対に取らなければいけない。これは相当なプレッシャーだと思います。
たとえば、うちの数学教室であれば4年生のときのセミナーで英語の数学専門書を読みます。毎週担当者の学生がその本を読んできてその内容を先生の前で数学的に厳密に説明し、様々な質疑応答に答えなければいけない (かなり厳しい)。それを1年間まじめにやれば最初はあまりできない学生であっても専門的な数学的知識と英語で数学の専門書を厳密に読む能力と論理的に複雑な対象を理解するコツのようなものがある程度身につきます。セミナーは厳しいので真面目にやれば力が付かざるを得ない。 (もちろん真面目にやらなかった人は力がつかない。) 大学院ではそういうセミナーが普通にできる能力が要求されます (これもかなりしんどい)。そういう準備抜きで大学院に飛び級すると当然のことながら大変なことになる。
人数を増やし過ぎた大学院のレベル低下と学部から大学院への飛び級制度の組み合わせは相当によろしくない、というのが私の考えです。
私はぶっちゃけた話を学生の前でできるだけするようにしているので、私から教わったことのある過去の学生の中には以上の飛び級にかかわるリスクについてから聞いたことがある人は多いと思います。
Id: #e20021015002620
(reply,
thread)
Date: Tue Oct 15 00:26:20 2002
Name: 富田林
Subject: 少し古い記事なのですが
関西在住の大学生の富田林と申します。
以前あるところで「飛び級などによる教育水準の低下(そうなんです、飛び級は危険なんですよ!詳しくは黒木氏に聞け!)」という一文をGR8+$7$?$N$G$9$,!"$b$7$h$m$7$1$l$P!"$=$NFbMF$K$D$$$F65$($F$$$?$@$1$J$$$G$7$g$&$+!#googleで検索してみると、あまりにも沢山の結果が出てしまうのもさることながら、この具体的な内容が気になったので…。愚問ですがどうか宜しくお願いします。
Id: #e20021011154847
(reply,
thread)
Date: Fri Oct 11 15:48:47 2002
Name: ブタネコ
Subject: 日経のJAVAは見やすい
囲碁の話しです。評判の悪い経済記事ではなくて。
http://hobby.nikkei.co.jp/igo/oza/java50_1.cfm
新着の石に赤い四角がとても見やすく、動きもゆんさんのフラクタル並。
Id: #e20021008092445
(reply,
thread)
Date: Tue Oct 08 09:24:45 2002
Name: ブタネコ
Subject: また人間の勝ち
チェスの話しです。
http://www.lemonde.fr/article/0,5987,3242--293295-,00.html
http://kramnik.homestead.com/Fujitsu.html
なんでも1 の ゆん さん紹介のフラクタル描画ソフトはすばらしいですね。
関連する数学書で『もう一つの函數論入門』谷口雅彦 京大出版はしぶい。
Id: #e20020923204004
(reply,
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Date: Mon Sep 23 20:40:04 2002
Name: ブタネコ
Subject: インスタントンがインスタントコーヒーのように?
http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~hamanaka/
『ADHM/Nahm構成法とその双対性』 素粒子論研究 106-1 (2002-10) 掲載予定
Id: #e20020917065256
(reply,
thread)
Date: Tue Sep 17 06:52:56 2002
Name: くろき げん
Subject: sendmailと名前が似ているスンドメール
一発ギャグ:sendmailと名前が似ているスンドメール (乳の詫び状 2002/09/13 より)
Id: #e20020830163854
(reply,
thread)
Date: Fri Aug 30 16:38:54 2002
Name: かも ひろやす
Subject: 同程度一様連続? 一様同程度連続?
突然ですが、ある文書を書いていて、用語の疑問が生じたもので。
同程度連続の一様連続版を表わす日本語としては、「同程度一様連続」と「一様同程度連続」のどちらが一般的なんでしょう。Google で検索した結果は、「同程度一様連続」が2ページ、「一様同程度連続」はひっかからずで、参考になりませんでした。
ちなみに、英語のほうの Google の検索結果は、"uniformly equicontinuous" が172ページ、"uniformly equi-continuous" が14ページ、"equiuniformly continuous" が9ページ、"equi-uniformly continuous" が39ページでした。
Id: #e20020828014503
(reply,
thread)
Date: Wed Aug 28 01:45:03 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020704212951
URL: http://member.nifty.ne.jp/cristal/
Name: 大西
Subject: ありがとうございました。
ヤフーオークション事件顛末記を紹介していただいて、ありがとうございました。
ログを見ていて発見?しました。
このようなアカデミックな掲示板にアホ話の話題を出していただいて、驚いています。
犯人は中国に逃げ、中国マフィアも弱体化してきたとは聞いていますが、まだ、ヤフーのユーザー無視の姿勢は続いているようです。
最近、ヤフー関係のページの更新をさぼっていますが、近いうちに再開しますので、よろしくお願いします。
Id: #e20020827165616
(reply,
thread)
Date: Tue Aug 27 16:56:16 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020827163549
Name: ブタネコ
Subject: 複雑
実際、経済で最初に複雑って言葉を使ったのはタヌリかも。タヌキでもタモリでもなく、日銀総裁といえば一万田で仏銀総裁といえばこの人。
エゲレスの投資がフランスにどんどんやってきた。なにしろイギリスとしては子分の日本の、日本資本の上海工場のストをイギリスの官憲が弾圧してあげてるのに、バカな軍人を外務省はとめられないし、インドもガンジーだけでも手強いのに、ネルーまで現れた。それで近場で安全パイのフランスに投機が集中してバブリーに。
そんときのタヌリの言い分が、フランスは豊かな農村があって、うまいものの食える複雑な国だから、単純なエゲレス(今でいうグローバルスタンダード)にまきこまれてはいかん。インフレを押さえる。成長はしなくても、うまいものは食える。
せっかく、ルーマニアという石油とアルミのあるヤクザな子分がいたのに、美味しいワインを飲み、スペインの人民戦線を見捨て、マジノ線なんて万里の長城の後ろでまってると、やってきたのはヒトラーの急降下爆撃機ユンカーだった。
Id: #e20020827163549
(reply,
thread)
Date: Tue Aug 27 16:35:49 2002
Name: ブタネコ
Subject: ポアンカレ サンディニスタ
なんでも2のBernankeに関心があるのは、人民戦線のころの、ポアンカレ フランが気になって。
このルールに出兵させて2次大戦への怨念を作ったポアンカレ、力学系の元祖のポアンカレの従弟なんですね。ということは複雑系の元祖???
戦後通産省が、フランスを当面のキャッチアップの目標にするんだけど、日本の後ろを走ってたチェコとハンガリーも大戦期間に軽工業の達成に伴う民主化と、重工業化の苦闘にともなう権力国家化を示し、戦後のラテンアメリカにその延長を見るという、Guillermo O'Donnellらのうがった見方もあって、経済だけでなく政治もからめなければですが。
ラテン といえば、ポアンカレが出兵させてた70年前、アメリカもニカラグアに手を出し、サンディニスタはそのときの人で、ソーカルは偽知識人と違ってニカラグアに...とか、残暑のせいかいつも以上に混乱してきた。
Id: #e20020826180740
(reply,
thread)
Date: Mon Aug 26 18:07:40 2002
Name: やまが$?
Subject: クルーグマンの空間経済学がらみのイベント
本来なんでも2のネタですが、いまの話題をブチ切りたくはないのでこちらに:
ポール・クルーグマン:グローバル経済における都市の将来
Cities in the Changing World Economy
クルーグマン氏は、従来の経済学の分野に空間の概念を取り入れ、その「空間経済学」の概念は、
一国内の都市・地域のみならず、多数の国を含む国際地域における、理論及び政策立案の両面に
おいて、大きく貢献する事が期待されている。
本シンポジウムは、個々の要素が複合的にからみあい、単純な方法ではとても捉えきれない現代
都市を、空間経済学の観点から捉え直し、現在および今後の日本経済、都市の行方を探る。
※通訳:日英同時通訳
開催概要
講演者 :ポール・クルーグマン(プリンストン大学経済学部教授)
伊藤元重(東京大学大学院経済学研究科教授)
藤田昌久(京都大学経済研究所教授)
会 場 :品川インターシティホール
東京都港区港南2-15-4
http://www.sisity.co.jp
開催日時 :2002年10月1日[火]15:00〜17:30
主 催 :大林都市研究振興財団、日本経済新聞社
協 賛 :大林組
企画・運営監修:TN プローブ
定 員 :750人(自由席)
入場料 :2, 000円
入場券購入方法:入場券は、最寄りのチケットぴあのお店、ファミリーマート、
東京都内セブンイレブンにて販売しています。
電話予約受付 03-5237-9999(オペレーター受付)
03-5237-9966(プッシュホンダイヤル)
インターネット予約受付 @チケットぴあ http://www.pia.co.jp
Pコード:803-079
プログラム詳細
14:00 開場
15:00 -- 15:10 主催者挨拶1
大林剛郎(大林都市研究振興財団理事長)
15:10 -- 15:20 主催者挨拶2
島田昌幸(日本経済新聞社常務取締役)<予定>
15:20 -- 15:40 講演「クルーグマン教授と空間経済学の創造」
藤田昌久
15:40 -- 16:25 講演「空間経済学から見る国際地域経済と日本」
ポール・クルーグマン
16:25 -- 16:40 休憩
16:40 -- 17:30 ディスカッション
(50分)「21世紀の都市と地域:クルーグマン教授の講演をうけて」
ポール・クルーグマン/伊藤元重/藤田昌久
※日英同時通訳
※ディスカッッションは英語で行われる
詳細お問合せ
財団法人大林都市研究振興財団
〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-1 オーク東京ビルアネックス
TEL:03-3505-5034 / FAX:03-3505-5377
Id: #e20020816053723
(reply,
thread)
Date: Fri Aug 16 05:37:23 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020815084051
Name: BUNTEN
Subject: 両側コンセント疑問ほぼ解消
えらく疑問だらけで、何かのわなかと思って静観していた両側コンセントネタ
ですが、おおむね妥当な注意書きに変化し、電気屋のはしくれとして安心して
おります。
一番恐いのは、両側をコンセントに挿し、ブレーカーを落とせない程度に全長が
長い(全抵抗値がそれなりに大きい)場合で、ブレーカーは落ちずに被覆が燃えて
火事になります。
三角タップで延長コードを作る場合(って作ることをすすめるわけではない)、
プラグの穴に電線を通し、ひねり(ねじり)接続というのが私の常套手段でした。
これなら容易に復旧できますが、構造上大電流に耐えられないので、ラジオには
使えますが電気コンロやホットプレートには向きません。
Id: #e20020816003420
(reply,
thread)
Date: Fri Aug 16 00:34:20 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020815084051
Name: 大'
Subject: 光るドライバー
検電ドライバーって奴ですね。柄にネオン管が入ってて,コンセントの穴が短い方(ライン側)に挿すと光るのだ。長い方の穴(アース側)に挿しても光らない。今でもちゃんとあります。
Id: #e20020815084051
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Date: Thu Aug 15 08:40:51 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020813165008
Name: 後藤文彦
Subject: 両側コンセント補足
いやあ、物理部なんて、たぶん最もイケてない帰宅部の一つだったので、そこに
こんなドラマ仕立ての演出までしてくれる方がいらっしゃるとは、嬉しいです。
とはいえ、あの両側コンセントプラグは、私が一人で勝手に作りました。
より安全な(普通な)延長コードの作り方としては、三つ又のプラグに部分にコードを
はんだ付けしてそこをガムテープで防護するというような方法もあったのですが、
たぶん、三つ又を展示後も使える状態に戻せなければならなかったような気が
します。
指程度の抵抗の大きいものでプラグをショートさせたからといって、火花なんて
散らないような気がしてきたので、触った時に感じたバチッという衝撃と、
プラグと三つ又の端子との間に軽く散った火花とが、記憶の中で自分の手から
火花が散ったように誇張されたのかも知れません。
あと、小学生の頃ですが、家のコンセント穴にコンセントプラグを半分だけ
挿してプラグをドライバーでショートさせたこともあります。そのときは、
火花が散ったかどうかの記憶がない程度に大したことは起きなくて、夕方に
なって、電気が使えなくなっていることから、私のイタズラがばれました。
親は、どうしてブレーカーのヒューズが飛んだのだろうと、私に問い詰め、
私は「ん、ドライバーで……」と口ごもったら、私の父親は善意の解釈で、
「(コンセント穴の片方につっこむと人間を介してアースとつながって?
柄の部分に仕込まれたランプが光るようになっている)ドライバー*が
光っかどうがやってみでがったんだな?」と言ってくれましたが、
正直にドライバーでプラグをショートさせたと言って、怒られました。
この手の話はいっぱいありますが、また、そのうち、どこかに書きます。
* 確か、そういうドライバーだったと思うが、これって今もある?
Id: #e20020813165008
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Date: Tue Aug 13 16:50:08 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020813084450
Name: たざき
Subject: うひょおお
いま、日記に「さすがに作ったことがあるとかいう反響はなかった」と書いたところでした。
たしかに、あの文化祭前日の濃密でテンションの高い何でもありの空気の中でなら、両側コンセントが実要されることもありうるのですねえ。
すなおに感心。
Id: #e20020813084450
(reply,
thread)
Date: Tue Aug 13 08:44:50 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020812163232
Name: 後藤文彦
Subject: 両側コンセントプラグ+三つ又
実は私は両側コンセントプラグを実用?したことがあります。
高校の物理部の文化祭で電子オルガンを展示しようとして
いたのですが、展示場所とコンセント穴までが遠くて、かと
言って、翌日が展示日なのに延長コードもなく、取り敢えず、
その辺に転がっていたコンセントプラグとコードを使って、
両側コンセントプラグを作り、両側コンセントプラグと電子オルガンの
コンセントプラグをつなぐものとして、何と、三つ又!を使いました
(一応、三つ又のプラグの部分はガムテープで防護してですが)。
で、展示が終わって、三つ又から両側コンセントプラグを抜くときに、
ついうっかりプラグを触ってしまったら、バチッと火花が散って手が
痺れました(記憶では)。
Id: #e20020812163232
(reply,
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Date: Mon Aug 12 16:32:32 2002
Name: くろき げん
Subject: 両側コンセント
わろた→これの後半
Id: #e20020812135009
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Date: Mon Aug 12 13:50:09 2002
Name: ぶたねこ
Subject: 兀
漢字の兀でして、ギリシャ文字のπではないです。
兀山は禿げ山で、長野に正式の知名で兀山がある。
円周率を3にするなら、πでなく兀と書こうかな。
Id: #e20020806020841
(reply,
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Date: Tue Aug 06 02:08:41 2002
Name: hrgy
Subject: 「ラボ・ツアー」
「つくば松竹梅高校科学漫才部活動記録」こと,
ナノテクノロジー研究部門「ラボ・ツアー」 へようこそ
http://staff.aist.go.jp/w.mizutani/nanotech/
Id: #e20020731194754
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Date: Wed Jul 31 19:47:54 2002
Name: ブタネコ
Subject: Strings 2002
Strings 2002 豪華な講演がズラズラ。
アティア卿はエディンバラの学長なんですね。ロバチェフスキーはカザンの学長になったら、学園業務が増えたというけど、大丈夫かいな?
Id: #e20020730191703
(reply,
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Date: Tue Jul 30 19:17:03 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020729052623
Name: aito
Subject: Re: ゲーム脳
ゲーム脳については
読冊日記経由で
Slashdot JPで話題になったりしていますね.
しかし,この辺を見ると,類似のエセ科学本は
数限りなく出ているわけで,こういう本を大学教授が出版すること自体,珍しくもなんとも
ありません(
電車の中での化粧を脳のせいにした本もありましたしね).
ゲーム脳本の問題は「なぜこの本だけ新聞で真面目に取りあげられ
たのか」ということになるのではないかと思います.
# 大学教授といってもこんなもんだ,というのは志が低すぎますか?
Id: #e20020729052623
(reply,
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Date: Mon Jul 29 05:26:23 2002
Name: くろき げん
Subject: 住基ネット、TRON、ゲーム脳
1. 池田信夫の「ドット・コミュニズム」 第20回「監視社会」の神話──プライバシーなき世界は恐怖か
こういうのに納得してしまう人は駄目過ぎだと思う。自民党の抵抗勢力議員よりも劣る。(^_^;)
中村正三郎の乳の詫び状 2002/07/17-18 を読むべし。
すでに十分問題があるお役所の情報セキュリティをさらに悪くするのが住基ネット。今まで問題が無かったのが駄目になるという理由で反対している人はいない。
ついでに述べておけば、第19回もお話にならないくらいひどい。
これについても、中村正三郎の乳の詫び状を読むべし。 2002/07/23 の標題が「TRONは国家プロジェクトではない」で、 2002/07/28 の二つ目の記事の標題が「ITRONに関して」。
2. 『ゲーム脳の恐怖』の恐怖 (2002/07/25, 2002/07/26)
「著者は幕張メッセで開催された「テレビゲームショー」に行って、その異様な雰囲気にショックを受けた」という話に笑う。問題なのはそのショックを差別的な偏見にまで増幅した上で科学的な (実際には単にエセ科学な) 権威付けをしようとしていること。
毎日新聞の記事。これは署名記事。 cf. マイナスイオン。
Id: #e20020725174409
(reply,
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Date: Thu Jul 25 17:44:09 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020725144547
Name: 大'
Subject: Re: 日本の文化的基盤
そして「何が健常者の幸福と広く信じられているか」と「何が障害者の幸福と広く信じられているか」の違いがけっこう大きいと思う。よその国でどうかは知らないけど。
Id: #e20020725144547
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Date: Thu Jul 25 14:45:47 2002
Name: ふるかわ
Subject: 日本の文化的基盤
たとえば「障害児は親が面倒見て当然」「親の介護は子がして当然」「選挙の投票率は低くて当然」なんてのも一種の文化的基盤かも.
文化的基盤という言葉がまずければ,「日本の社会的風土に合った福祉のあり方」でもいい.
「その社会では何が人生の幸福と広く信じられているか」はけっこう大きいと思う.
Id: #e20020724125422
(reply,
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Date: Wed Jul 24 12:54:22 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020719155223
Name: ガ
Subject: すぐ思い付く答え
>日本の文化的な基盤の上で良い制度は
と来たら「江戸時代」と言いたくなるけど、今の日本人に「日本の文化的な基盤」があるかどうか疑問だ。
Id: #e20020719155223
(reply,
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Date: Fri Jul 19 15:52:23 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020719095456
Name: ふるかわ
Subject: デンマークにおける障害者福祉事情(補足)
よくデンマークの障害者福祉の話をすると,「そりゃあ,あれだけ高い税金を取っていれば……」って話になりやすい.つまり「あれは高税率に支えられているから実現できる話なので,日本では無理.ないものねだりするな」という反論が返ってくる.たしかに制度の異なる日本にそのまま輸入できないことも多いんですが,
(役所の)誰かになにかを聞いたとき,「知りません」「わかりません」「できません」は絶対に言わない.もし自分がわからなかったら,どこかから答えを探してきます.「私は知らないけれど,来週の何曜日までに答えを見つけてくるからちょっと待って」「私のできないところはどこそこのだれそれさんができる.連絡しておいたから電話がかかってくるよ」と言ってくれます.サポートする側の方から連絡を取りに来てくれるわけですね.
なんて話を聞くと単に制度の問題じゃないよなあ,と思うわけです.
(ついでに言うと「デンマークだって問題点がある」という反論も必ず
あるわけですが,そりゃ問題点はあって当然なわけで,だからって参考に
ならないとか,今の日本のままでいいとかって話にはならないはずなのだ)
働く人のプロ意識の高さや自分の職業に対する誇り,公共心の高さ
(このあたりは「少子化を乗り越えたデンマーク」にも詳しい)という
文化的な基盤があって,その上で今のデンマークの制度があるのであれば,
じゃあ日本はどうしたらいいのだろう(日本の文化的な基盤の上で良い
制度は作れないものか)と考えてしまう.でも答は見つからない.
このあたりみなさんのご意見も聞きたいところです.
Id: #e20020719095456
(reply,
thread)
Date: Fri Jul 19 09:54:56 2002
Name: ふるかわ
Subject: デンマークにおける障害者福祉事情
ふるかわです.こちらでは長らくごぶさたしています.
以前,デンマークの社会について少し話題に出ましたが,
デンマークの障害者福祉と子育てをテーマにしたワークショップを
こちらで開いたので,そのときの記録をまとめてみました.
http://forum2003.jdsn.gr.jp/workshop/ws01.htmlです.もしよければご覧下さい.
さいきんはこんなのの実行委員長をすることになり,目がまわりそうな毎日です.単なるイベントに終わっては意味がないので,月に1度のペースでワークショップを開いています.本来のイベントよりこっちの方が本当はためになるのではないかと最近思っているところです.
Id: #e20020719051730
(reply,
thread)
Date: Fri Jul 19 05:17:30 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020713034743
Name: くろき げん
Subject: 乳の詫び状(2002/07/17)「恐怖!? 住基ネットのセキュリティ」
http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/
確かに、他の国の話だったら大笑いするよなあ……。
実は自国の話なのに笑えてしまうんだけど……。(^_^;)
Id: #e20020713034743
(reply,
thread)
Date: Sat Jul 13 03:47:43 2002
Name: 崎山伸夫
Subject: 住基ネットのセキュリティ問題
住基ネットのセキュリティ問題を扱うスレッドを住基ネット反対運動のサイトの掲示板のなかにつくって、わかる範囲の情報を書いています。ご参考まで。
Id: #e20020708155418
(reply,
thread)
Date: Mon Jul 08 15:54:18 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020625194808
Name: 新井
Subject: ゲーム 毎日2時間以上は大脳活動に影響
ゲーム 毎日2時間以上は大脳活動に影響
マイナスイオンと同じ記者の記事ですね。
あやしいのが好きなのかしら。
Id: #e20020704212951
(reply,
thread)
Date: Thu Jul 04 21:29:51 2002
Name: くろき げん
Subject: ヤフーオークション事件顛末記
ヤフーオークション事件顛末記は面白い。
Id: #e20020701152933
(reply,
thread)
Date: Mon Jul 01 15:29:33 2002
Name: ブタネコ
Subject: Hirosi Ooguriのビデオ講議
http://msri.org/publications/ln/msri/2002/ssymmetry/ooguri/1/
Id: #e20020626103951
(reply,
thread)
Date: Wed Jun 26 10:39:51 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020625194808
Name: 大'
Subject: 「科学的な検証は遅れている」んですか… (^^;;
仙台近郊の秋保大滝では,「常時 CC/3 万個以上と日本一の濃さ」(どんな単位だよ)のマイナスイオンが発生していて,濃密な「マイナスイオン」浴が楽しめます。健康にはサイコーです。(おい)
ちょっと前にいろいろ見てたら,食用油が「マイナスイオン化」したり,水や食品の電子量が減ったり,世の中ではいろんな事が起きているようです(この掲示の前後からいろいろ辿れます)。今週末は,扇風機のイオンボタンを押しにヨドバシに行くのだ。
Id: #e20020625194808
(reply,
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Date: Tue Jun 25 19:48:08 2002
Name: くろき げん
Subject: 「体にいい」マイナスイオン
「「体にいい」マイナスイオン」 (Mainichi INTERACTIVE 科学環境ニュース) に対する天羽さんによる突っ込みにおおうけ (つづき:1, 2, 3, 4)。
「ロシアでは、公共建築物の基準を「マイナスイオン3000〜5000個、プラスイオン1500〜3000個」と義務づけている」ってなんのこっちゃ? (^_^;)
マスメディアの本来の役割は「マイナスイオン」のような言葉を利用して良い消費者イメージを得ようとする行為に皆が批判的な視点を持てるような情報を広めることであって欲しいと思います。
P.S. 毎日新聞のようなメディアに掲載された記事に対するメディア側への質問への回答はそれがたとえ個人宛の返事だったとしても自由に公開して構わないというのがデフォルトにならないと不自由だと思うし、どのような場合であっても個人宛の返信だからデフォルト公開不可という言い分を認めることには社会的に大きな害があると思う。
Id: #e20020622093039
(reply,
thread)
Date: Sat Jun 22 09:30:39 2002
Name: ブタネコ
Subject: Jürgen Jost
朝刊にグロモフが京都賞ってでてた。シブイ選考委員がいるのかな?
大域微分幾何ついでに、JostのRiemannian Geometry and Geometric Analysis
が3版になって、サイバーク ウィッテンやモース理論からフロアホモロジーなども取り込んだ。今、数学黄色キャンペーン中なので法外
価格の丸善でも6000円で買える。太田のM理論は赤本だから高いまま。
Id: #e20020604155746
(reply,
thread)
Date: Tue Jun 04 15:57:46 2002
Name: helium kids
Subject: 週刊ダイヤモンド5月25日号の
「最新科学を読み解く」というコーナーでロンボルグの本が紹介されています。
「この本に対してアメリカのジャーナリズムは、総じて非常に好意的に反応した」のだとか。
執筆者は翻訳家・科学ライターの田中三彦という人だそうで、「次号に続く」となっています。
(既出だったらすんません)
Id: #e20020531113552
(reply,
thread)
Date: Fri May 31 11:35:52 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020530021016
Name: まきの
Subject: 日経サイエンス7月号
ぱらぱら見ました。岡田さんがでてますね、、、というようなことが問題だったわけではないか。
一応ロンボーグの長い反論というのも読みましたが、時間の無駄としか思えなかったです。1-2 ページのものを載せた Scientific American の判断は妥当なものだと思います。
Id: #e20020530021016
(reply,
thread)
Date: Thu May 30 02:10:16 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020527093045
Name: くろき げん
Subject: Scientific American 側の反論とまとめ
全然暇がなくて読めないのですが誰かが読んでどこかで何か書いてくれれば参考になるので。 http://www.sciam.com/explorations/2002/041502lomborg/ に Scientific American 側のまとめがあります。
Id: #e20020527093045
(reply,
thread)
Date: Mon May 27 09:30:45 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020526230523
Name: くろき げん
Subject: Scientific American による Bjorn Lomborg の扱い方
山形氏に「Scientific American の一件はひどい話」ということを教えてもらいました。実は私はまだ日経サイエンスの当該号を見てないのですが、日本の読者も事情をよく知っておいた方が良さそうですね。
日経サイエンス2002年7月号のロンボーグ関連の部分を読むときには、以下を印刷して手もとに置いて読むと良いかもしれません:
山形氏によるこの前者のロンボーグによる反論の翻訳途中の様子も読めます。
Id: #e20020526230523
(reply,
thread)
Date: Sun May 26 23:05:23 2002
Name: くろき げん
Subject: 日経サイエンス2002年7月号でロンボーグの本が話題に
http://www.nikkei.co.jp/pub/science/page_2/magazine/0207/issue.html
Bjorn Lomborg はデンマークの統計学者で The Skeptical Environmentalist の著者。日経サイエンス2002年7月号で、この Lomborg の本に対する Stephen Schneider, John P. Holdren, John Bongaarts, Thomas Lovejoy による批判とそれに対する Lomborg の反論が一部要約されて翻訳されている。
Id: #e20020506152953
(reply,
thread)
Date: Mon May 06 15:29:53 2002
Name: ときた
Subject: 中西 対 原田
中西準子の 雑感176 -2002.4.30「霞ヶ浦導水 縮小、それにしても遅い!」
(新しいアド) に中西さんが30年前に 『展望』に寄稿したときの、後の径書房の代表で、当時編集長の原田奈翁雄とのやりとりが面白い。
公共事業の無駄とか、百年河清を待つとか、まあいろいろだが、土建屋に殺された湖の自然や、溜め池のどぶ水に
塩素をたっぷり加えたものを水道水とする住民の健康は?
Id: #e20020502224701
(reply,
thread)
Date: Thu May 02 22:47:01 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020420194527
Name: かも ひろやす
Subject: 1990年代前半のハッカー界
パーソナルコンピュータの出現でアカデミアから離れてハッカーが生き延びる環境が整ったと書いたときには省略しましたが、パーソナルコンピュータは、出現した当時、ハッカーから喝采とともに迎えられてはいません。むしろ、大部分のハッカーは、パーソナルコンピュータを自分たちには関係のないものと感じていました。当時のパーソナルコンピュータの文化を担ったのは、従来のハッカーたちとは異なる人々だったのです。
しかし、パーソナルコンピュータの世界に従来のミニコンピュータやワークステーションのハッカーの文化と異なる新しいハッカー文化が栄えることはありませんでした。パーソナルコンピュータの発展とともに、パーソナルコンピュータをハックしていた人々も、従来のハッカーたちの技術を必要とするようになり、結局、従来のハッカー文化に吸収されていきました。
その結果、新興勢力が続々と流入し、人数では旧勢力を圧倒しながら、新興文化は生まれず従来文化が発展する二重構造が、1990年代前半のハッカー界にあったのです。Linuxは、まさに、その二重構造の中で生まれたものでした。
Id: #e20020420194527
(reply,
thread)
Date: Sat Apr 20 19:45:27 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020419202608
Name: 大森啓
Subject: いやーおっしゃるとおりで・・
なるほど、そういうことでしたか。
僕もそれほど鈍感なほうではないので、かもさんご指摘のところでは、これはまずったなあという感触は持っていました。
肝心の入り口でいきなりけつまずいて、体勢が整わないまま突き進んじゃったような感じがあります。途中感情的になったのは、そういう自分に対する情けなさもあったような。
でも、不慣れで無知で無礼な僕のようなものに対し、かもさんをはじめ皆さん方には、冷淡に見放すのではなく、自分の話を進める上で最低限のポイントは示唆していただけたように思っています。
野球を知らない人間に野球を教えてくださるように。
ただ、かもさんのお感じになられた苛立ちが、お答えいただいたようなところに集約されるのであれば、
>入り方が悪かった、不用意だったり失礼に当たるようであったりする発言が何度かあった、そういうことであれば納得できるのですが。
とした点で大筋は外していないのではないかなあ。
僕はそれ以上のものがあるのかもしれないと感じていたのですが。
より明確にいえば、前回投稿のヒネマン批判みたくなってしまった、あの辺りにこそ僕はこだわりを持ちつつ、しかし、あくまでもハッカー倫理の普遍的な可能性に一票を投じるつもりで、自分の考えをまとめてみたかったのです。
僕がハッカー及びハッカー論者から、下手打てば総すかんを食らうことになるのは、おそらくこれからです。
本質をわからないまま、外野からものを言っているようなものになるだろうから。
僕は、ハッカー倫理の普遍的な可能性に将来的な展望を感じたからこそ、ウェーバーに倣い、ヒネマンに対しても、生涯をかけて自分の言説の広め深めてほしいと切に感じています。(まあ、一人勝手にではありますが)
あんなものは、オルタナティヴ・トレーダーとでもしておいたほうがよほど一般受けするだろけど(実際、フューチャーズ・ジャパンという雑誌では、年初あたりから、オプション、デリバァティブ、先物などの金融取引をひっくるめてそういう呼称を使い出しました)、あくまでハッカーという言葉にこだわりたかったのは、そういう気持ちの表れなのです。
おそらく、全く外側から見た僕の印象では、ハッカー・ムーブメントは、90年代の代表的なカルチャーのいくつかのもののひとつで終わってしまいかねない懸念があるように思います。
ヒネマン批判みたいになってしまった箇所は、その僕の感じていることのひとつを、ごく簡略に具体的な形にしてみたものです。
ヒネマンの理論には社会的な観点も経済的な観点も含まれていますが、政治的なそれはない。(法的な部分に関しては説得的な補足があることを教えてはいただきました)
ネグリの『帝国論』を批判的に吟味することから、僕はその開いたままに感じる穴を埋める作業に手をつけてみたいです。
『批評空間』の「帝国」をめぐる議論を読むまで、僕はこの種のことはさっぱり不明でした。ただし、その類の政治的な欺瞞をめぐる問題はあってもよかっただろうということくらいはずっと前から感づいていたので、読んですぐ納得です。
ちなみに僕の立場は、あそこでいうなら市田良彦さんに近いです。
それにしても、日本の論壇は過去10年なーにやってきたんだか、個人的には憤慨ものです。カルスタもポスコロも所詮は派生的な課題に過ぎないのに(だから軽視してもよいとは決して思わない)、政治的により本質を突いているといいうるネグリの「帝国論」なんて翻訳すらされてない。(この辺さすがにアウトノミアではあります。やるべきことをちゃんとやってたんだと感心しました。)
ポスト・モダン全盛の頃にフーコーあたりを読んで、新しいタイプの権力論戦わせていた人たちは、猛反省すべきですよ。
ネグリとは関係ないけど、まともにやってたのって稲葉さんくらいのものなのではないかなあ・・。
90年代に生まれた新しい可能性をはらむ諸現象を、単なる一時代の風俗に終わらせないためにも、これは$^$@$d$jD>$9CMBG$A$,$"$k$HKM$O;W$$$^$9!#
ネグリのことは知らなかったけど、それくらいのアタリはつけてサイト全体の企画書を書いたくらいなのです。
前回の補足として、僕がマルクス的といったことについては、世の中の多数派は基本的にシバキ系の条件下に生きることを余儀なくされているってことだと受け止めてもらった方がわかりやすいかも。
シバキ系の中で大なり小なりドツキドツカレしながら生きている人が過半をこえるはずです。
でも、現実がそうだからといって、シバキ系で世の中を構成せんと主張する輩には感心しません。
本質がシバキ系であればこそ、マイルド系、ソフト系の対策が必要なのだと考えるものです。
Id: #e20020419202608
(reply,
thread)
Date: Fri Apr 19 20:26:08 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020418225211
Name: かも ひろやす
Subject: なぜ嫌われたか
ハッカー論者の書いた本を数冊読んだだけで、いきなり「高度な管理と商業的な利用が進むインターネットという空間におけるハッカー的な遊びの余地の現実的な可能性について」などと理解していない言葉を弄んだら、ハッカー関係者に嫌われるに決まっているではないですか。日本のプロ野球にセ・リーグとパ・リーグがあることすら知らない人が、野球解説者の書いた本を一冊を読んだ印象だけで野球文化論をぶって、野球関係者に嫌われるようなものです。背伸びせず読んだ本の印象を語ることから始めれば、呆れられることはあっても嫌われるまではいかないのに。
あと、最低だったのは、「無邪気な誤読と勘違いから生まれるものをこそ大事にしたいという僕の信条はこんなところに由来するんですよ。」個人的に大事にするのは勝手だけど、他人に接する時にそんな態度を取ると嫌われるのは、当然の帰結ではないですか。「私はあんたを誤解し勘違いするが、あんたはそれを認めろ」と言っているのだから。
承知の上で、わざと嫌われる態度を取りたければ、それもいいですよ。でも、それなら、嫌われることに文句を言ってはいけません。自分から喧嘩を売っているのですから。
Id: #e20020418225211
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Date: Thu Apr 18 22:52:11 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020416181428
Name: 大森啓
Subject: 不完全ですが・・。いつも気にかけていただいてありがとうございます。
毎回ありがとうございます。決して変な意味で受け取らないでくださいね。もとから僕はこういう指摘をいただきたくて、こちらにお邪魔させてもらったのですから。
>ハッカートレーダーの件は、こっちで始まったので、ここからこっちに戻しました。
一般に流布しているハッカーの(誤った)イメージを逆手にとるつもりなら、ハッカー論で理論武装しようとするのは、かえって、ボロを出すだけです。その上、ハッカーには喧嘩を売る結果になるし、何も得るものはありません。最悪の戦略です。
ですか・・・。そこのところは、実は、僕が自分のアイディアが有効かどうか、本当にわからなくて、まずそれを確かめたいと思ってここにお邪魔したくらいの核心にあたります。
自分の理論組立が不完全なままこういうことをお聞きするのが不躾であるならば、そのように受け止められても仕方がないですが、よろしければもう少しそのあたりの感覚を詳しく教えていただけませんか。
ずっと不思議だったのが、僕はここではなぜか、ハッカー及びその周辺の方々に敵対しているように見られていたことです。
ごく単純にいってなんでだったんだろ?
入り方が悪かった、不用意だったり失礼に当たるようであったりする発言が何度かあった、そういうことであれば納得できるのですが。
でもそれ以上の問題が当方にはあるようなんですよね。うすうすは感じながらも、そこの部分は本当にいまだにわかってないです。
>潔く「『ハッカー』の語感が気に入ったので勝手に借用しました」といっておけば、「ハッカーはそうではない」といわれても、「そうらしいですね。そのあたりが、ハッカーとハッカートレーダーの違いです」といって、涼しい顔ができます。それでは、ダメなのでしょうか。
そういうことでごまかそうかと思ったんですけど、やっぱりちゃんと筋は通したかった。間違いを空とぼけてごまかすのは、僕の倫理観に合いませんでした。
>そういえば、Linuxを武器にマイクロソフトと闘う人々とハッカーとを混同しているのも、本当は違うとわかっていながら、「一般に流布しているハッカーのイメージを逆手にとる」ために、わざとやっているのでしょうか。ずっと、本当に混同しているのだと思っていましたが、一般に流布しているイメージ云々を読んで、わかっていてわざとやっているのではないかと、疑念が生じました。
うーん、上記のごとく、一番最初のところで痞えているのでお答えしにくいですね。
後日、ちょっとまとめて考えてみたいんですけど、今回はそのさわりだけ書かせてください。(また反感かうだけかも・・・。ヒネマン批判みたいな感じになっちゃった。)
僕は、山形さん方の翻訳で知ったヒネマンの考え方を、とても面白いと思った者です。
特にウェーバーをネタに使うあたりに感心しました。
僕が学生だった頃は、古い先生方が定年で退官されていくサイクルの中にありました。 社会科学系の単科大学だったし、あくまで一学生としての印象なので正確ではないかもしれませんが、教養課程で彼らから受けてきた講義は戦後あたりから積み重ねられてきたマルクス、ウェーバーの古い解釈であったりしたものです。
ポスト・モダンが浸透してきた頃のことで、また僕自身に思想的な偏りがあったわけでもないので、当時はかび臭いことを・・、というくらいの感想しかもてなかったものですが、大学の外に出てみるとそっちの方が有効に思える機会に出くわすことの方が多かったですね。
例えば、90年代のアカデミズムにおけるアングロ・サクソン系のポスト・モダンの論調は、留学している友人を通してさわりは伝わってきていましたが、アラン・ソーカルに叩きのめされたように空疎で内容のないトリッキーな言葉遊びでしかなくなっているんだなとの印象を僕はずっと持っていて、改めて老いた教官の方が言われていたことの重さを確認することにもなりました。
在野でいろいろ経験してきた僕の捉え方では、ウェーバーは社会全体及びそこに属する個人のモチベーションに関して、マルクスは大小さまざまな場面で必ず生じうるパワー・ゲームに関して、現実的な視点を外すことなく議論を展開してきたように思います。
その僕が感じてきた実社会に関する理解をフィルターにかけると、ヒネマンのやり方はまだ不完全なのです。
単純にマルクスに視点が抜けてますから。
ここでご紹介いただいた白井さんの往復書簡においても、問題として提起されていたものには僕がマルクス的と思えるような観点を含んでいるような感じを持ちましたが、回答はそこのところには満足のいく答えを出していないように思えました。
若い法学者に答えを強要する筋合いのものではありませんし、それはまたほかの誰かがやればいいことです。
ただ、今だそういう視点から、将来予想されうるハッカー的な倫理を共有する社会におけるパワー・ゲームの議論というのは目にしません。(世間知らずなだけかもしれませんが)
必要だと思うんだけどな。
(くろきさんの掲示板2で話題となっている、マクロ経済学をめぐる話題は、その意味で興味深く読ませてもらっているところです。)
パワー・ゲームというのは単純で露骨で、だからあまり表面には出てきません。おそらく当事者にとって都合の悪い話が多くなっちゃいますから。
以前、かもさんからいただいた返答の中にまさにそこのところにジャスト・ミートしたものがありました。僕はそういう構造もすべてオープンにしていくほうがベターだと考えている者です。
ケインズにしろ、クルーグマンにしろ、皆わかっているはずですよ。ケインズは相場で大きな財を成した人物として有名ですし、クルーグマン$@$C$F%(%s%m%s$N
でも、それでも構わないと僕は考えます。彼らは、自分たちがおかれている立場の社会的な優位性を自覚しつつ、傑出した自らの才能を、パワー・ゲームの果てに出来た社会的な凹凸のせいで不利な立場にたたされてしまった人たちのことも視野に入れて、全体によりフラットに戻していこうという方向で使っています。
でも、ヒネマンはどうだろう。多分いいとこ取りだけしてくんじゃないかな・・。
また、ウェーバーの『プロ倫』はきわめて説得的に見えますが、あくまでも仮説です。そのことは、本人も自覚していたのだと思います。ウェーバーの学者としての誠実さが伺われるところなのですが、彼はその後の学者人生をすべて費やして、自らの仮説の実証性を確かめるような追求を続けていましたよね。(宗教社会学とか。それが正しいかどうかはまた別の問題です。)
ヒネマンはやらないだろうなー。彼はあくまでもスマートだもの。
僕には、ITバブルで株式上場を果たし創業者利益をがっぽりといただいた、倫理的に問題の多いと見做されはじめた(エンロン疑惑に見るがごとくです。)幾多の若いやり手のビジネス・マンくらいにしか見えないです。
以前、白田さんの往復書簡から引用した辺りから伺える、あくまでも個人的な感想ですけど。
事実認定が間違っているようなら、手厳しい批判は覚悟しています。
でも彼は、わかっていながら、無視してる。パワー・ゲームの存在を。そのありがたみを享受した上で。僕はそのように感じます。
そういう話は展開していきたいですね。自分の考えとして。
電子商取引を個人でするというのは、ゲンナマに直結する話ですから、やっていればそのあたりは自然に見えてきちゃいます。
ハッカー倫理をめぐる状況について、僕がここでマルクス的と書いたような話をする人は、いてはるのかなあ・・。
電子商取引は、ハッカー的な倫理を持つ人が社会の主流になっていくような社会において、個人的にパワー・ゲームを生き残るための有力なツールのひとつだと僕は思ってます。
別にやらなきゃいけないというほどのものではありませんが、実際、今でも既に、社会的に不安定な立場に侵されている人ほど敏感なのは確かですよ。
Id: #e20020417033835
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Date: Wed Apr 17 03:38:35 2002
In-Reply-To: e0016.html#e20020416221809
Name: くろき げん
Subject: タイトルには "?" が付いており、最初の方に "prospective proof" と書いてあるのだ
昨日の野尻ボードで「ポアンカレ予想解決」という話が出ているのを見て、ぎょっとしたのですが、 http://www.maths.soton.ac.uk/pure/viewabstract.phtml?entry=655 を見ると、論文のタイトルの最後に "?" が付いているし、 PDF を取り寄せて最初の方だけを見てみたら、 "We give a prospective proof of Poincaré Conjecture." と "prospective" という形容詞が "proof" という語にくっついていたのだ。 (まだ中身は全然読んでない。)
ポアンカレ予想に代表される有名な未解決問題を解説したサイトにはどういうところがあるのかよく知りませんが、 Clay Mathematics Institute の "Millennium Prize Problems" (7つの問題一つあたり100万ドル) は結構有名だと思う。
Real Player によるビデオが追加されているようですが、今は覗ける環境にないのが残念。面白かったら誰かが他で解説付きで宣伝すると良いような気がする。
Id: #e20020416221809
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Date: Tue Apr 16 22:18:09 2002
Name: いまだ
Subject: ポアンカレ予想の肯定的解決
トポロジーが話題になっているので。
いまさらかもしれませんが、
ポアンカレ予想が証明されたそうですね。
Id: #e20020416181428
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Date: Tue Apr 16 18:14:28 2002
In-Reply-To: b0042.html#b20020412235013
Name: かも ひろやす
Subject: ハッカートレーダー
ハッカートレーダーの件は、こっちで始まったので、ここからこっちに戻しました。
一般に流布しているハッカーの(誤った)イメージを逆手にとるつもりなら、ハッカー論で理論武装しようとするのは、かえって、ボロを出すだけです。その上、ハッカーには喧嘩を売る結果になるし、何も得るものはありません。最悪の戦略です。
潔く「『ハッカー』の語感が気に入ったので勝手に借用しました」といっておけば、「ハッカーはそうではない」といわれても、「そうらしいですね。そのあたりが、ハッカーとハッカートレーダーの違いです」といって、涼しい顔ができます。それでは、ダメなのでしょうか。
そういえば、Linuxを武器にマイクロソフトと闘う人々とハッカーとを混同しているのも、本当は違うとわかっていながら、「一般に流布しているハッカーのイメージを逆手にとる」ために、わざとやっているのでしょうか。ずっと、本当に混同しているのだと思っていましたが、一般に流布しているイメージ云々を読んで、わかっていてわざとやっているのではないかと、疑念が生じました。
Id: #e20020415022515
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Date: Mon Apr 15 02:25:15 2002
Name: はまだ
Subject: キクチの壺
キクチの壺を考案されたそうでおめでとうございます。
ところで、
(1)「構造と力」にでてくる、『<<クラインの壺>>』
(2)山形論考にでてくる、いわゆる『アサダの壺』
(3)黒木論考にでてくる、『3次元ユークリッド空間内で擬似的に実現されたクラインの壺』
(4)『キクチの壺』
は、どう違うんですか?
Id: #e20020415002953
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Date: Mon Apr 15 00:29:53 2002
In-Reply-To: e0015.html#e20020415001145
Name: 菊池和徳
Subject: 訂正
第3段落3行目、「主張された側」は「指摘された側」の間違いです。すみません。(他にもあるかも?)
管理者: 黒木 玄
<kuroki@math.tohoku.ac.jp>
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