「ブタもおだてりゃ木に登る」などのセリフで1970年代に人気だったアニメ「ヤッターマン」が実写版映画として製作されることが10日、配給する日活から発表された。メガホンを取る三池崇史監督が、敵役に米女優アンジェリーナ・ジョリーに出演依頼するなど、総製作費は13億円をかけた大エンターテインメント作品となる。年末に撮影開始。公開は09年春予定。
あの「ヤッターマン」が30年ぶりに実写でよみがえる。同作は「タイムボカン」シリーズの第2弾として77年から79年までフジ・関西系で放送。ガンちゃん、アイちゃんがヤッターマン1号、2号に変身し、“ドクロストーン”を探す泥棒3人組ドロンボーと対決するアクション作。世相を風刺した内容も盛り込まれるなど大人からも人気が高く、最高視聴率は25%を超えた。
配給する日活の親会社インデックスHDが、原作製作のタツノコプロと共同事業組合を立ち上げたことから企画がスタート。「着信アリ」(04年)や「妖怪大戦争」(05年)などの三池崇史監督が「学生時代からファンだった」とメガホンを取ることになった。
注目の配役は現在、大物タレントを中心に出演打診中。敵役にもボヤッキー、トンズラーなどユーモアあふれるキャラクターばかりで、中でもボンデージ姿で「コスプレの走り」(三池監督)という美女リーダー・ドロンジョ役は大注目。もちろん三池監督もそこは承知済みで、「アンジェリーナ・ジョリーに依頼したが、やんわり断られた」と、ハリウッドの大物スターを指名する力の入りよう。
また、大型ロボ・ヤッターワンの口からたくさんの“ゾロメカ”が出たり、ブタが木に登るシーンなど、CGを駆使して忠実に再現。変身シーンなどセクシーシーンも「小学5年生が鼻血を出す程度」(三池監督)に盛り込まれる。
配給の日活は「総製作費を13億円、興行収入は最低でも30億円」と自信顔。さらに同社は同じタツノコプロ作品の「科学忍者隊ガッチャマン」の実写映画化も発表した。