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アタマジラミ 流行の兆し

2007.10.13 23:09
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 アタマジラミが全国的に流行する傾向を見せている。東京都へ寄せられた平成18年度の相談件数は8年ぶりに1000件を突破したほか、駆除薬の昨年の国内出荷量は前年と比べて40%増加した。国立感染症研究所の調査では、国内で使われている駆除薬が効かない新タイプのアタマジラミも確認されており、新たな対応策を迫られそうだ。

 都の調査では、アタマジラミの18年度の相談件数は1125件で、前年度(720件)の1・5倍に急増した。

 国内で唯一のシラミ駆除薬「スミスリン」シリーズを販売する大手殺虫剤メーカー「大日本除虫菊」(大阪市)によると、昨年の「スミスリンLシャンプータイプ」の出荷量は40%増加した。

 髪をシャンプーでしっかり洗えない小学校低学年以下の児童や幼児を中心に、全国的に流行しているとみられる。

 こうした事態を受け、国立感染症研究所は今年、国内各地の医療機関などの協力で、102人から採取した226匹のアタマジラミの遺伝子調査を実施。4人から採取した9匹が、「スミスリン」に抵抗力を持つ新型のアタマジラミであることが判明した。

 同研究所殺虫・殺そ剤室の葛西真治主任研究官(37)は「薬が効かないシラミは、目の細かいくしですき取って駆除するしかない。流行の直接的な原因ではないが、新薬の開発を進める必要はある」と話している。

    

 ■アタマジラミ 頭髪に寄生して吸血し、卵を産み付けて繁殖するシラミ。季節を問わず発生し、数が増えるとかゆみを伴う皮膚炎を起こす。タオルやくしの共用でもうつるが、感染者の大半は小学校低学年までの子供。駆除するには毎日の洗髪、ドライヤーによる髪の乾燥、髪を短く切る、駆除薬の使用−などが有効とされる。

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