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10/12-12:49--吉備路決戦スパート 出直し総社市長選 声からし訴え加速

 市長の辞職による出直し総社市長選は14日の投票まであと2日となり、無所属新人で元行革担当相秘書官の片岡聡一氏(48)=同市秦=と、無所属前職の竹内洋二氏(57)=同市山田=の一騎打ちはラストスパートに突入した。大接戦となった05年と同じ顔合わせだが、市長へのリコール(解職請求)運動や、入札介入疑惑に伴う市議会百条委設置など状況は変化。両陣営とも演説会などを開き、片岡氏が「市政の刷新と信頼回復」、竹内氏が「医療ビレッジ構想実現」と絞り込んだ公約を掲げ、支援拡大に声を張り上げている。  片岡氏は11日、同市総社3丁目の総社小学校などで集会。自民県議や、推薦する吉備医師会の関係者らが「総社を変えようと一心で頑張ってきた。どのような審判が下されるか真価が問われている」などと候補者の意気込みを紹介。片岡氏は「古いしがらみや習慣を壊す。総社市政と市民の掛け橋は遮断され、前に進んでいない。選挙で市政の信頼が取り戻せたら、医療、子育てのこともやっていける。命を懸けて市民の信頼を回復する」と力を込めた。  前回は70票差で惜敗。今回は突然の選挙となったが、各種団体の推薦を受け、無党派層への浸透も狙う。陣営は「リードしているだろうという上滑りの感はある。五分五分であと一歩だ」と引き締めを図る。  竹内氏は11日、同市中央3丁目の市民会館で演説会を開催。自民県議や支援する市議、他市長らが「改革を進め、地方自治に取り組むリーダーを失うわけにはいかない」と実績を強調し、百条委のスタンスを批判する意見も聞かれた。竹内氏は「町の安全安心を守るのが24時間医療体制の医療ビレッジ。市民の皆さんが決めてくれれば、直ちにやる。いったん言ったことは必ず実行する」と呼び掛けた。  旧総社市時代から3期途中まで市長。熱心な支持層を持ち、初当選から選挙では接戦を制してきた。今回は医療ビレッジの説明を中心に選挙戦を展開。寸劇でも公約をPRする。陣営では「逆風で厳しい選挙だが、高齢者らに公約も浸透し、盛り上がってきた」と追い上げに力を入れる。  3市村合併に伴う前回選挙は投票率67・10%で竹内氏が1万7504票、片岡氏が1万7434票。今回も市を二分する選挙戦となり、自民、民主、公明の各党は自主投票を決めた。  激戦を反映してか、期日前投票は好調で8〜11日で2874人。05年時の4日間の数字(1709人)を上回っている。ただ市民には「興味のない有権者も多いのではないか」(50歳代公務員)という声もあり、投票率が上がるかどうかは微妙だ。

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