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国際

「上海閥排除」が焦点 15日から中国共産党大会(10/11 08:47)

 【北京10日高山昌行】中国共産党は十五日から、第十七回党大会を北京で開く。党大会は五年に一度で、胡錦濤総書記(64)=国家主席=が再任されるのは確実。最大の焦点は最高指導機関の政治局常務委員会人事で、胡体制確立に向け、江沢民・前主席(81)につながる「上海閥」などの影響力を排除できるかが注目される。また、ポスト胡の有力候補の李克強・遼寧省党委書記(52)らが政治局入りする見通しだ。

 現在の常務委の枠は九人。胡氏のほか、序列二位の呉邦国・全国人民代表大会常務委員長(66)、三位の温家宝首相(65)のトップ3の留任は確実視される。七位の呉官正・党中央規律検査委員会書記(69)と九位の羅幹・中央政法委員会書記(72)は退任の方向だ。

 流動的なのは、上海閥など江前主席に連なる四位の賈慶林・全国政治協商会議主席(67)、五位の曽慶紅・国家副主席(68)、八位の李長春氏(63)の処遇だ。

 党関係者によると、江前主席は最近まで全国各地を行脚、済南軍区の軍部隊などで演説を行った。二○○五年に公職は退いたが、党内に隠然たる影響力を保持しており、とりわけ、党内を掌握する実力者、曽氏をめぐり、胡主席と江前主席の綱引きがぎりぎりまで続きそうだ。

 新たに政治局入りするとみられるのは李克強氏、習近平・上海市党委書記(54)らで、李氏と習氏は二階級特進して常務委入りするとの見方も強い。

 李氏は、胡主席と同じ共産主義青年団(共青団)出身で「ポスト胡」の呼び声が高い。太子党(高級幹部子弟)の習氏は温和な人柄で、「学者肌の李氏より有能」との声もある。北京の外交筋には「胡主席は両氏を競わせた上で、後継を判断するのではないか」とみる向きもある。

 会期は一週間程度。初日に胡主席が政治報告を行い、今後五年間の基本方針を示す。また胡主席が掲げる「科学的発展観」を党規約に明記する見通しだ。

 政治局常務委員ら新指導部の陣容は、閉幕直後の第十七期中央委員会第一回総会(一中総会)で決定する。

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