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台湾双十節で新兵器公開 16年ぶり軍事パレード
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台湾の双十節(中華民国の建国記念日)の10日、台北の総統府前で祝賀大会が開かれ、独自開発の新型ミサイルを初公開するなど、最新兵器や部隊を披露する1991年以来16年ぶりの軍事パレードが行われた。
来年5月に2期の任期満了で退任する陳水扁総統にとって最後の双十節。軍事パレードで台湾防衛の決意を内外に示し、軍事力増強を続ける中国をけん制する狙い。
来年3月の総統選に向け、対中危機感と台湾人意識をあおり、独立志向の与党、民主進歩党(民進党)の政権維持を後押しする思惑もみてとれる。
陳総統は祝賀大会に先立ち総統府内で行われた式典で演説し「台湾と中国がそれぞれ独立しているのは歴史的な事実だ。中国は国連で台湾住民を代表できない」と述べ、台湾名での国連加盟の正当性を強調した。
昨年までの双十節は総統府の建物に「中華民国建国を慶祝する」と掲げたが、今年は「台湾は国連に加盟」と陳総統が進める台湾名の国連加盟運動のスローガンを大きく掲げた。
軍事パレードには台湾軍2300人が動員され、陸海空の兵器約40種類が披露された。独自開発の新兵器としては、改良型パトリオット(PAC2)に近い性能を備え、ミサイル迎撃が可能な対空ミサイル天弓3型、台湾海軍初の超音速の対艦ミサイルで成功級フリゲート艦に搭載する雄風3型などを公開した。(共同)