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あごのマッサージロボット 顔面疾患治療へ開発

2007年10月10日

 顎(がく)関節症などの治療のため、口とその周辺へのマッサージをするロボットを早大と朝日大(岐阜県)のグループが共同開発した。センサーで肌から受ける力を感知し、無理な力がかからないよう制御する「人へのやさしさ」が特徴。ストレスで増えているとされる口と周辺の病気の新たな治療機器として、3年後をめどに実用化を目指す。

 医学部を持たない早大にとっては、工学分野から医学との融合を目指す「医工連携」の一環だ。

 このロボットは早大理工学術院の高西淳夫教授と朝日大歯学部の勝又明敏准教授のグループが開発した。アルミ製で2本のアームと台座、ヘッドレストからなり、模擬治療の結果、唾液(だえき)分泌の増加、血流の改善によるとみられる顔の温度上昇などの効果が確認された。

 顎関節症や口腔(こうくう)乾燥症(ドライマウス)など口とその周辺の病気の患者は潜在的な人も含め、国内に約1000万人。医師や理学療法士によるマッサージ治療が有効だが、受けられる機関が少ないため開発に取り組んだ。

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