小浜市大手町の公立小浜病院で10日、県内2番目となる救命救急センターが開所した。今月29日には高度医療施設棟も本格運用を開始。嶺北との医療格差が叫ばれる嶺南地域の中核病院として、高度医療と24時間の診療体制の提供を開始する。
同病院では05年10月から約85億4400万円をかけ、医療提供体制の充実を目的とした工事を病院内で進めてきた。
新設される救命救急センターには2人の医師が24時間体制で勤務する。これまで正式に設置されていなかった集中治療室(ICU)も整備された。
高度医療施設棟は鉄筋コンクリート9階建て。4~8階には病室を配置し、新しい機器を設置するスペースなども考慮し、従来の病室よりも広さを確保した。
同棟1、2階には、画像診断や検査の最新鋭装置を導入した。中でも、がんの画像診断に利用される装置「PET-CT」は県内でも2例目の導入という。これまで別々に行っていたがんの形態と状態の検査を一度に行うことにより、がんの検出と部位の診断がより容易で正確になる。【高橋隆輔】
毎日新聞 2007年10月11日