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「医師足りぬ」医師ら現状討議
「第56回日本農村医学会学術総会」が11日、長岡市のホテルで開幕した。全国から、地域の医療や福祉に携わる医師や看護師約800人が参加。「地域医療を守る」をテーマに、医師や看護師不足など厳しさを増す地方の医療の現状について話し合った。総会は12日まで。
同学会は全国の病院や大学の医療関係者が会員で、本県で総会が開かれるのは12年ぶり。
農山村医療の現状をテーマにしたシンポジウムでは、離島で医療に取り組む佐渡総合病院の服部晃院長が「海を越え、ヘリで搬送した場合、同乗医師の帰島のサポートがなく、佐渡で医師が1日不在になることもある」と課題を挙げた。
村上総合病院の小出章副院長は冬季に医師が常駐しない粟島浦村民の診療をテレビ電話で行っている例を説明。「ITを利用した遠隔地診療は、離島の医師不足の根本的解決にはならないが、有効な手段」と語った。
また医師不足が進む各地の医師が研修医確保策を紹介。鈴鹿中央総合病院(三重県)は、大阪の救命救急センターでの実習を3カ月間行うなど独自の改革に取り組み、三重出身で他県の大学に通う医学生の勧誘を始めたことを報告した。
新潟日報2007年10月12日
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