地球温暖化を警告したゴア前米副大統領のドキュメンタリー映画「不都合な真実」の内容が「政治的だ」などとして、英国の中等学校で上映しないように保護者が求めた訴訟で、英高等法院は10日、「大筋で正確である」として原告の訴えを退けたものの、映画には9つの「科学的な間違い」があると指摘した。
BBC放送などによると、判決は同映画の9カ所が科学的な常識として定着していないとして、授業などで上映する際に、教師らが議論となっていることを生徒らに指摘すべきだとした。
判決は、映画では南極やグリーンランドの氷が解けることにより、近い将来、海面が最大6メートル上昇する可能性があるとされたが、実際には「数千年以上かかる」と指摘した。(共同)
毎日新聞 2007年10月12日 8時21分