現在位置:asahi.com>国際>中東> 記事

武装グループ、日本人大学生を拘束 無事は確認 イラン

2007年10月11日10時39分

 イラン南東部を旅行中の日本人大学生の男性(23)が武装グループに拘束されたことが分かった。外務省は誘拐事件とみて10日午後、対策本部を設置したほか、高村外相がイランのモッタキ外相と電話会談し、救助などの協力を要請した。イラン当局が犯行グループと接触し、男性の無事は確認されているという。イラン国営通信(英語電子版)は11日、イラン治安当局が10日夕から同国南東部のケルマン州で広範囲に捜索を始めたと伝えた。

地図

  

 同省によると、8日深夜(現地時間8日夕)、テヘランの在イラン日本大使館から連絡が入った。男性本人が大使館に「武装グループに拘束された」などと2回電話してきたという。この男性は大学を休学中で、パキスタンからイランに入国し、ケルマン州か東隣のシスタン・バルチスタン州付近を旅行中に拘束されたとみられる。けがはないと話しているという。イラン国営通信によると、男性は世界遺産に指定されているケルマン州バムの城塞(じょうさい)跡を訪れる途中だったという。

 同省は10日午後3時、小野寺五典外務副大臣を長とする対策本部を立ち上げ、情報収集を急いでいる。

 高村外相は11日朝、モッタキ外相から犯行グループの潜伏場所が特定されていると伝えられたことを明らかにし、「昨日夜の時点で無事であることは確認されている。(犯行グループから)どういう要求があって、どういう対応をするということは申し上げられない」と同省で記者団に語った。

 イラン南東部のシスタン・バルチスタン州周辺では8月にもベルギー人夫婦が誘拐される事件が起きており、同省は「渡航の是非検討」の危険情報を出して注意を呼びかけていた。

PR情報

この記事の関連情報

このページのトップに戻る