シェフのひとりごと

日記とレシピ
芸術的なひと時
芸術的なひと時

私は、音楽が好きで、一日中音がないと、生活できない体質になっている。
朝起きたときから、店の仕込みの最中、車の中、そして寝るとき、と。
気に入った曲など毎日五年以上聞いている。
一流のミュージシャンの楽曲は聴けば聞くほど、いろんなものが見えてくる。
これが音楽という芸術なのであろう。

芸術ってなんだろう。ってよく考える事があった。

芸術とは、人の心を動かすモノだと思う。

絵とか彫刻とかは評価されると、その価値は何億とかになる。
音楽はひとつの媒体に記録することで、絵画同様、変わらぬ
モノを永遠に伝え続けることが出来る。
しかも、リアルなプレイはライブとしてその場のみの感動も
与える事ができる。

私は、料理も芸術だと思ってきたが、料理ってレシピに残しても、
本物は伝わらないし、その場の作品でさえ、食べてしまえばもう残らない。
まして、何億円なんて評価はまずない。
寂しいもんだな。


て、思っていたが、逆に料理だけが、その時、その場でしか
感じられないものである。
媒体に記録できないからこそ、その料理人のその時の作品は
その時に感じられなければ、もう二度と同じものには出会えないし
もう二度とその人の作品で心動かす事はないのである。




芸術ってのは、その人それぞれの感性や感覚と、そこから始まる
経験と知識で、そのモノが理解していくわけであって、全てに対して
絶対というモノではない。

ピカソの絵だって、知識や感性が合わなければ落書きといっしょ。
音楽だって、雑音だし、料理だって、腹を満たすための食物にすぎない。

でも、その価値に出会ったときは、理屈ではなく、心が動くものであろう。
よく考えると料理って凄いモノをもっている。

本物の料理がもたらす力は、食べてる人だけではなく、
一緒に食事している相手や、周りの人にまで幸せにする気がする。

それより、心動かす料理は、ひとの心に楽しい記憶として一生刻まれると思う。

まぁ、芸術云々と大それたことは、まぁ良しとして

美味しいものがある食事のひと時って、とってもすばらしい。


最近日も伸びたし、少しずつ温かくなってきた。



そんな日は海の見えるところで、まだ明るい夕暮れに
ビルエヴァンスのゆっくり流れるジャズピアノでも聴きながら
キリット冷えたシャンパンで始めるのもすこぶるいいもんだ。

ちょうど西日が海をキラキラと照らして、シャンパン越しに
海を見ると、シャンパンの泡と海の輝きがとても儚く綺麗だ。

温かい磯の香りのする逸品を食べながら上物の
白ワインで穏やかに会話が始まる。
白ワインのしっかりした酸がその時に相槌をうつように
上質な時間が流れる。

もう、外は暗くなり、静けさのなかではハーブをたっぷり
使って焼き上げた子羊のパイ包み焼きに濃厚な香り高いソース。
もちろんボルドーの極上の赤ワインを飲みながら、
もう、そのときは海にいることさえ忘れてしまうような
楽しく綺麗な時間が流れている。

外にでれば、月明かりに照らされた海と波の音。
そして潮風が肉料理の最後のスパイス。

どう?フランス料理っていいもんでしょ。




| chef | シェフの日記 | 14:10 | - | - |
ピアノ
ピアノ

最近すばらしくハイテクな物を買った。

ボイスレコーダーなのだが、これが凄いハイテクなのだ。
そう、ボイスレコーダーってよく会議なんかで会話を記録する
小さな録音機器。
昔はカセットテープだったが、今はHDD内臓。
しかも、今回買ったのは録音技術がすばらしく、
歌とか楽器の生演奏を録音してCDに出来るという
優れもの!もちろん、音もすこぶる良い。

自己流でピアノを始めてもう20年以上。
相変わらず進歩はないが、それでも弾いているときは、
全てを忘れられるひと時なので、それなりに楽しい。

よく考えてみれば、自分の曲をあらためて聴いたことはないので
どんな感じなのか楽しみである。

折角だからこの際、自分で作ったピカソ級の芸術曲よりも、
ちゃんとした、ピアニストの名曲など弾いてみようと思った。

好きなアーティストの楽譜を購入して、愛用のアップライトピアノ(ロゼッタ♪)の
前に座り、ミスタッチの無い様、ちょっと緊張して、いざ!




はっ!‥
大変な事に気づいてしまった‥
譜面、読めなかったんだ‥

そう、今まで自己流で勝手に弾いてきたんで、全く譜面など読めなかったんだ‥
譜面1500円もしたのに‥

まぁ良し。

結局自分で作った曲を何曲かと、練習用のベースのリフを決めて、
それにあわせたアドリブのジャズ曲をポロポロと弾いて録音した。

CDにして聞いてみると、いやはや、少し恥ずかしい気持ちもあるが、
なかなかいいもんだ。
リズムが安定してないな、とか、ミスタッチが多いな、とか、曲の変調の仕方が
綺麗じゃない、とか。
それより、ずっとつれそったロゼッタの音がたまに、透明感のある綺麗な音を出す
んだ、と思った。
それでも、ちゃんと手入れしてないから、所々音がずれてたりして、また
そのへんが愛らしくてかわいいもんだ。

ロゼッタとも長い付き合いだしそろそろちゃんと、調律と調整しなくちゃな。


| chef | シェフの日記 | 14:04 | - | - |
仕事の後は
仕事の後は

もう、この仕事を何十年もやっているとあまり気にならないが
時々世のサラリーマンが羨ましくなるときがある。

まず、週休二日制でしょ、あと、有給休暇とかあるし、拘束時間も
八時間とかさ‥

おらっちなんて、朝から朝まで仕事だし、店を週休二日なんて
とんでもないし、なんと言っても仕事終わるの夜中だから
その後飲みに行く店なんてかぎられてしまう訳ですよ。

やっぱり仕事の後は会社の同僚とか、新入社員の可愛い
部下なんかと居酒屋とか行って、ぐったりしたハマチの刺身と
ケミカルなチューハイでカンパーイ!なんてあこがれちゃうのです。

そんで可愛い部下(もちろん女子社員)に、部長!これから
頑張りますんで、よろしくお願いします!
なんて言われて、
よし、なんでも相談しなさい。僕は頼れる上司だからね!
なんて会話があったりして、
部長はワインとか詳しいのですね、尊敬しちゃいます!
とか言われて
ははははは、部長だからね、社会人としてのたしなみだよ、君ぃ!
なんて会話があって、はぁーホノボノですなぁー
ちなみに部長とは私のことですが‥

まぁそんな妄想はどうでもいいのですが。

最近飲んだワイン


そんな中でも仕事が終わってから行くなじみの店がこの
船橋にもある。
まず、カイユでその日売れ残ったシャンパンを飲んで、
足りないから、もう一本シャンパン飲んで
それから、近所の寿司屋に行く。

その寿司屋Aでいつものごとく、漬物食べてビール飲んで
海苔巻き食べて大勝のくだらないおやじギャグにうんざりして退散。

その後近所のバーで飲み直す。
ビルの二階にあるそのバーは船橋では数少ない本物の店である。
はっきり言って船橋では私の知る限り本物といえる店は数少ない。
その中でも、このバーとその近所にある銀座の名店にひけを取らない
寿司屋Bがある。寿司屋Aはおやじギャグに関してはどこにもひけをとらないであろうが‥

薄暗いバーのカウンターで年代物のカルバドスなんかやってると、至福の時である。

時々寿司屋Bの大将とばったり会ったりして、料理談義に花を咲かせたりして
なかなか、楽しいものである。
そんでお客さんとあったりして、調子こいて、また店戻ってワインなんか飲んで
ベロベロになって外でると明るくて、はぁーーーなんてことも、まぁ良し。

至福の時


船橋に店を出して、もうすぐ三年。
今は一人だが、なかなか、なかなかこの町もいいもんだ。
まったく、よく三年もったものだな、店の契約も更新したし、
とりあえず、一段落か。
三周年は何やろうかな、もう、歳だから疲れない事にしよう。
家でのご馳走
| chef | シェフの日記 | 20:22 | - | - |
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