JFEスチールと三井物産は4日、中国・内蒙古自治区に鉄鋼副原料であるマンガン合金の新工場を共同で建設すると発表した。両社と現地の合金メーカーの計3社で運営する合弁会社が2008年末に第2工場を稼働、生産能力を年間15万トンと2倍に引き上げる。投資額は1500万ドル(17億円)程度。世界的な鉄鋼需要の拡大を受け副原料の価格が高騰しているため、JFEは自前の調達先を拡大する。
第2工場で生産するのは、厚鋼板や鋼管の強度を高めるために混入する合金「シリコマンガン」。建設に伴い合弁会社の資本金を約3000万ドルへ倍増する。出資比率はJFEと三井が各24.5%、現地企業のオルドスが51.0%で、増資前と変えない。
希少金属(レアメタル)を多く含む鉄鋼副原料は鉄鋼メーカー間の争奪戦が激化。シリコマンガンも国際価格が2年間で約2倍になっている。(23:26)