シェフのひとりごと

日記とレシピ
葉山の話
<葉山の話

この二年間正月も休まずやってきた。
もう、いい加減連休とっても店は潰れないだろう、
と言うことで月火曜で連休をとった。

やりたい事はいっぱいあったのだか、2連休では
たいした事もできないし、お約束の房総でも行こうかと
思ったが、せっかくだからと、同じ半島でも神奈川県
三浦半島に行ってきた。しかもセレブな避暑地、葉山へ。

しかも、なぜか途中、中華街でランチをしたのだが
ご存知のようにあの町はどこが美味しい店なのか
本当にわからない、まさか私が中華街ガイドブック
片手に行くわけもいかないし、鉄人の店!なんてのも
ちょっと‥結局小さい個人店のような店に入った。

驚いたのは、昔、弟子の有田がまかないで作ろうとした
スープ炒飯なるものが売りの店である。

その時は有田に、こんなもの邪道だ!中華じゃねー!
と怒ったのだが、中華だった‥‥

香ばしくべっちゃりとした炒飯に科学調味料たっぷりの
あんかけスープ。米とスープのまさに近未来的な
テクスチャー。 中華じゃねーな。

その後横須賀を抜けようやく、葉山到着。

まずは、葉山マリーナへ、やはりまずは海の下見だ。

なんじゃこりゃ!そこには豪華ヨット&クルーザーが
ずらり!

石原家や加山家の世界‥

船と言えば漁船か手漕ぎボート、海といえば磯の私は
まるで初めての海外旅行のような違和感につつまれた。

いや、決してひるんではいけない!よし!釣りしてやる
このマリーナで!

今回はスペシャル釣りセットを持参しなかったので
手ごろな穴釣りというのにした。簡単仕掛けで餌は
小さな海老があればよい。

近所の釣具屋へ行ってまたびっくり!なんと、釣具屋のじいさんは
船長のイカリマークの帽子をかぶって出てきた。
麦わら帽子じゃないのか!買った餌の海老もなんだか
偉そうに見えてきた‥

高級ヨットを後ろに気合を入れてフィッシング!

まったくぴくりともしない‥

よし!第三の目を開くか、気合をいれて竿を動かす。
かすかだがピクピクと感じる。そこはプロ、間髪いれず
とりゃあー!
こ、これは、宇宙人!またやってしまった。

ひとでです
やる気のない宇宙人か


と、言うことでレストランへ。

葉山というところは海岸沿いにいくつものレストランがある。
どれも抜群のロケーション、店も高級感たっぷりだがセンスがよい。
ここが房総と違うところだ。

時は夕刻、テラスが素敵な高級イタリアンに入った。
平日ということもあるのか先客は女性一人。

しかもテラスでハーフの白ワインを飲みながら、
食事をしていた。うーん、これが葉山セレブだなー



よし俺はフルボトルにしよっ!なんだか勝った気がしない・・・

海を見ながらお勧めの相模湾天然ヒラメのカルパッチョ
という、養殖ヒラメと、相模湾新鮮海の幸サラダという
高価な海鮮サラダを食べた。いつから相模湾では
タスマニアサーモンが獲れるようになったのやら・・

ここまできたらという言で、お勧めの肉料理、
ワサビ醤油ソース、という創作イタリアン?を見て、
よし、鴨焼いて!羊も焼いて!でもワサビ醤油はいやだ。

と注文、ここのシェフは絶対フレンチあがり、しかもホテル系だ。
私らはだいたい、レストランの料理を食べれば経歴がわかるもので
作っているほうも、客の注文を見てだいたい同業だとわかるものだ。

房総っ子の私としては、すでに、葉山は敵になっていたのか・・・・

ここのシェフを絶対引きずり出してやる・・ヒヒヒヒ・・・・
て、もう完全に意地悪小僧になっていた。

こうやって観光客をだまして高い金ふんだくってんだな!
ジャロに訴えてやる・・・ヒヒヒヒヒヒ・・・
いつからニシンが相模湾であがるんだ・・・

なんて考えていたらなんと、高級ワインの値段付け間違え発見!

サービスの人に尋ねても普通にその値段ですよ、と答えられた。

こっこれは、おとなしくしておこう!五万はするワインがなんと七千円!

じゃこれ下さい。と、笑顔で注文したのであった。

しかし、私にとっては、抜群の立地であった。

いつかは、海岸沿いのレストランをやりたいと思ってる、やはり、
テラスは必須条件でそこで潮風をスパイスとした料理を作りたい。

また、海を見ながら、海以上の一皿の魚料理を作りたい。

海岸が暗くなったら、波の音とかすかに流れる音楽、
そして銘柄赤ワインとフレンチならではの最上級の肉料理で
本当の贅沢と時間を作りたい。

うーん、五百円玉貯金箱はまだカラカラいってるし、
とりあえずは民宿か!
なんて、まだまだ先の事だな。

さてさて、私の最後の店はどこになるやら・・・

いつのことだか・・・
葉山の海
| chef | シェフの日記 | 03:38 | - | - |
ローヌ ワイン会と二周年のお祝い
ローヌ ワイン会と二周年のお祝い

いよいよ、第三回となるワイン会、第一回目は
シニアソムリエ黒田とコラボの高級なワイン会。
第二回はアルザスワイン会。
そして今回はどうしよう‥
夏だったら南仏とか考えていたが梅雨時ときた、
でも二周年もかねてだからなんとかしなければ‥

そうだ!こういう時は黒田にたのもう!

しかし、この間お客さんが、ソムリエの黒田さんて
この人ですよね、雑誌にのってましたよ。

と、持ってきてくれた、なんとかコンシェルジュという
そうとうブルジョワの方が読む雑誌を見せてくれた。
そこには超有名店の個人向け出張料理などの
紹介がのっていた。

あっ、黒ちゃんだ、何?一時間ん万円〜出張ソムリエ
します。勿論ワイン代別途。

何!出張ソムリエって栓抜くだけだろ!
なんて、一人で怒ってしまったが、この男そういう
世界の人なのだ。

今回のギャラはペソとかリラは通用しないしな、‥どうしよう‥

キラン!(シェフ頭脳の効果音)

そうだ、弱みを握っていたんだ、

即効電話。
もしもしー黒ちゃん、こないだはどうも、またなんだけどさー
ワイン会やってくんないかなー、今度はさーカジュアルなんだけどさー

あっどうもシェフ、いつですか?ちよっとここの所忙しくてスケジュール
空かないんですよね。

ん、来週、いきなりで悪いんだけど二周年からんでるからヨロピコ!

えっ、駄目ですよ、無理ですよ、その日出張パーティーあるんですよ。

(ははーん、例のやつだな‥) キランキラン!あのさー確かさー
前回俺の家で醜態さらしたよねー、証拠写真もあるんだよねー
俺今ブログやってるから世界中に配信してもいいんだけどねー

わ、わかりました‥‥

という事で黒田プロデュース、ワイン会ローヌ編となったのだ。




今回は十年以上も前からのお客様も参加していただき
とても楽しく出来た。




前回同様、ほとんどワインの話はだれも聞いてなく
ひたすら食べて飲んで盛り上がっていた。
みんな黒ちゃんのギャラいくらだと思ってんだと
思ったが今回もペソで支払うのでどうでもよい。

だが、この男、本当にただサービスするだけで
グランメゾンの光を放つ。

カイユが独特の雰囲気をかもしだすから
本当に不思議だ。




二時間の楽しい宴の後はお約束の二次会大宴会!



知り合いの和食屋さんに行ったのだが、みんな
初対面どうしでも何年来の友人のように盛り上がっていた。
みんな心から楽しんでくれていたのでよかった。

二周年をお祝いしてくださった方がた本当に感謝してます。

三周年目指してがんばりますよ!シェフ

その前に夏のワイン会だ‥今度はうずら亭で焼酎の会にしようかな‥

だったらレモンハイでいいや

| chef | シェフの日記 | 02:05 | - | - |
お蔭様でホームページ一万人達成‥
お蔭様でホームページ一万人達成‥

ここの所多忙な日々が続いた。なんせカイユも二周年を向かえ
られそうで、それにともない、何か企画しなければ、と考えて
いた。そのうえ、根性で完成したホームページもそろそろ
一万人の閲覧になりそうだ。季節ごとにやろうと思っていた
ワイン会もそろそろ時期である。

まぁ、気にしなければ、それでもいいのかもしれないが、
ここまでカイユがもったのも本当に愛してくださるお客様の
おかげだ。千葉の船橋という立地でフランス料理、しかも
たった六坪の鶏小屋のような店。すき放題やらしてもらって
本当に反省するべき事は山のようにあるのに。

感謝の気持ちを私なりにあらわすためにも、何か企画せねば
ならない。

そう、あせってはいけないのだ。一つ一つこなしていかねば。
まず、ホームーページに関してだ、確か現在9980人くらいの
閲覧者だ。一万人目の方には何かプレゼントしよう。

後日常連さんのナカノさんと談笑中、

ホームページ一万人目の方が証拠写真を持ってきたら
シャンパンと料理セットでプレゼントしようかと思ってるんですよ。

えっ!本当ですか、僕ねらいますよ!

ええ、是非がんばってください。近くなったらメルマガで
お知らせしようと思ってるんで。

それから噂は広まり、なにやら一万人目の人には
シェフからハワイ旅行プレゼントやらパリ美食の旅シェフガイド付
挙句の果てにはシェフ一日貸しきり、など意味不明な
話にふくらんでいた。

それから何日後の事か、二日酔いで目覚めた私は、市場で
朝食をとっていて、ふと、気づいた。あっ、ホームページの事
メルマガでお知らせしなければ、

まぁいいか、明日にしよう。

帰宅して、やっぱり今日メルマガ出さないとな、気が付いたら
一万人超えてたなんて、もう洒落にならないしな。
とりあえず、今何人目だ?どれどれ。

あれ?なに‥、ん?こ、これは‥もしかして

この数字、この綺麗な数字って 10000 !!

あれーーーーーー、俺か!マジーーーー!

やばい、こんな時に第三の目を開いてしまったのか!

その夜常連のナカノさんが、
今日会社で見たら後すこしだったんで、これは!と思って
いろいろ場所変えて見たんですけど、駄目でしたよ。
最後は会社早退して秋葉のメイドカフェで見たら10006人目でしたよ、
悔しいですよ、いったい誰だったんでしょうかね?

すいません、私です‥。

証拠写真
| chef | シェフの日記 | 01:00 | - | - |
奇跡のワイン
奇跡のワイン

もう二十年くらい前の事だ。当時小僧
であった私は本格的にワインに目覚め
金があればワインを買った。いろんな
失敗をしてようやく信頼のおけるワイン屋の
親父と仲良くなり、とにかく暇さえあれば
カーブ(地下にあるワイン貯蔵庫)に足を運んでいた。

高級ワインに没頭していたその頃は五年後、
十年後を考えて少しずつだがワインを
買っていったのだ。

ところが!やはり!飲んでしまった。

しかし、一本だけチャンスがなく空けられ
ないワインがあった。当時お気に入りの
ワインでアロースコルトンてワインだ。
しかも1984年ものでブルゴーニュでは
結構最悪の年である。もって五年。
二十年もたったらただの茶色い
水である。

しかし、もし仮に彼女(アロースコルトン)が
まだ一片でも輝きをもっていたなら
料理が粗末では申し訳ない。
ゆえに料理は今もてる限りの技術で
望んだ。
ただの茶色い水だったとしても、
それはそれで二十年の私の歴史だ。

鴨を低温で優しくロティし、ブルゴーニュの
古酒をイメージしてドライフルーツや甘美な
スパイスを効かせて仕上げた。

彼女のコルクの頭はカビに覆われ、しかも
もう少しで壊れそうな、儚くそして力強く
ワインを守っていた。

そっとコルクを抜くとパシュッと音がする。
そう、彼女は今やっと目覚めたかのように
二十年間の香りを放った。

紫がかったレンガの色調。腐葉土や紅茶、
茸やスパイスなどの香り。
枯れかかった酸味と甘味。
官能的でそして優しい光と希望を
見せてくれる様なワインであった。

このワインが二十年以上も,もつなどと
誰が思ったことか。

まさに奇跡である。私の経験上では
本当に奇跡的である。

力強く繊細で複雑な料理と
儚くそして優しいワイン。

奇跡のワイン


まるでこの二十年の歴史を思わせられる
マリアージュであった。



| chef | シェフの日記 | 01:09 | - | - |
仕事のあとのワイン
シェフ御殿

だいたい、仕事が終るとワインを飲む。
ラストオーダー後そのまま、常連のお客様と
飲むときもあるし、従業員のカミやアリと飲む
時もある。勿論一人で飲むときもある。
週2〜3社ワイン業者と打合わせを
するのだが、一度に数種類のワインをテイスティングする。
計算すると一週間で15種類は飲む。
ボトルだと10本くらいはすくなくとも飲むだろう。

昔ワイン関係でお会いした女優さんが、
私の血はワインが流れてるの、となかなか
トンチの効いた事を言っていたが、私の場合
ワイン歴20年。何十万本飲んでいるわけだから
体中がアルコール漬けなのでいつまでも
鮮度が保たれているだろう。若さの秘訣か!

その日は、知り合いの和食屋が新規開店という事で
カミをつれてご挨拶に伺った。
やはり、オープン間もないこともあり、お祝い客で
店はごったがえしていた。
長居するのも悪いので軽く一杯飲んで帰ろうと
言うことになった。
だが酒飲みという人種が一杯でやめるわけがなく
次の酒場を探したわけだ。

しかし、深夜にやってる店はほとんどなく、
カイユにもどってワイン飲むか、と言うことに
なったのだが、カイユで飲むとなんだか仕事の延長
の様な気がしてあまり楽しいわけではない。

この間グラスワイン用に買ったワインシェフの家に
あるんですよね。

なんだよ、カミ…、俺んちか?

いや、ここから近いですし、まだあのワイン飲んでないですから、
お客様に説明できないですし。

説明なんてほとんどしてねーだろ、と、思いつつ
いつもの様にしぶしぶシェフ御殿へと向かった。


なんせ、六坪のカイユでは一応ワインセラーが
三つあるが、せいぜい80本くらいしかワインストックが出来ない。
結局シェフ御殿がワインカーブとなってしまった。

ハイエナのようなカミ


また増えてますね!好きなの飲んでいいすか!

いいわけないだろ!一番安いの探してあけろよ。

結局私がチーズを用意してる間にそこそこのワインを
空けられてしまった。
グラス用のワインの話など一ミリも出なかった。

しかし、家で飲むとき、カミは必ずコンビニで
チーズ系スナックを山ほど買ってくる。
(コンビニしかないので)
よっぽどチーズ風味のスナックがすきなのか。

アリは必ずキムチだ。
辛いのは駄目だよといっても、胡瓜のキムチや
ニラのキムチを買ってくる。
さんざん文句を言われたのに
今度はあさりのキムチときた。
必ずキムチだ。
アリはバカだ。

ちなみに私はというと、
食パンもしくはバターロールパンに
ごはんですよ(海苔の佃煮)と
魚肉ソーセージとスライスチーズを
はさんで食べる。
これがまたチープな赤ワインにはぴったり。
まるで鴨とフォワグラのパイ包み焼きと
ペトリュス、ぐらいぴったり合う。

ちょっと言い過ぎだが、キムチよりは良い。
獲物をしとめたカミ

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