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【愛知】

看護師さん戻っておいで 小牧市民病院が再就職へ研修実施

2007年10月10日

有資格者向けの研修を実施する小牧市民病院=小牧市常普請で

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◆人材不足…資格者確保へ

 看護師不足の病院が広がる中、小牧市民病院(同市常普請)は、いったん職場を離れた看護師資格所持者を対象に「カムバック研修」を実施し、再就職のきっかけづくりに取り組むことにした。すでに昨年十月から通年採用を行っている同病院だが「病院の雰囲気などを見ていただき興味を持ってもらうことで、もう一度看護職に復帰していただけたら」(同病院看護局)としている。

 同病院の看護師は現在、適正人員四百六十五人に対し四百五十人で十五人の不足。もともと激務のため家族の転勤のほか結婚、出産などをきっかけに離職の多い職場だが、昨春の診療報酬改定で看護師の多い病院への報酬が多くなり、大学病院など大病院への集中が進んでいることも人材不足に拍車をかけている。

 このため同病院では早くから、正規看護師の採用年齢制限を四十歳未満から五十歳未満に引き上げたり、採用試験の毎月実施に取り組んだりしている。さらに今回、研修の受講を広く呼び掛けることで、有資格者の掘り起こしと人材確保につなげたい考えだ。

 研修では、最近の看護業務や医療安全について同病院看護師らが説明するほか、最新の医療機器の取り扱い法なども講義。さらに病院施設を見学してもらい看護職への関心をもってもらいたいとしている。カムバック研修は十一月六、七の両日に同病院で。無料で受講でき、募集は十五−三十一日。問い合わせ、申し込みは同病院看護局=電0568(76)4131、内線2205=まで。

 公立病院の看護師をめぐっては、人材不足から名古屋市立病院の一部で病棟休止に陥るなど深刻な問題となっており、近隣では春日井市民病院が毎月の採用試験に取り組むなど対策を打ち出すところが出始めている。

 (神谷浩一郎)

 

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