舞台から姿を消す人々
プルガサリ~伝説の大怪獣~ 価格:¥ 2,500(税込) 発売日:2004-06-25 |
インターネット行政調査新聞というサイトがあるんだが、川越あたりのローカルな地方新聞らしいんだが、実は、ここの北朝鮮分析は定評があって、以前から注目しているわけだ。なんでも、古くからの北朝鮮ウォッチャーで、潜入取材で拘束された事もあるとかで、単なる物見遊山のブロガーではない。で、イスラエルがシリアを爆撃し、北朝鮮から派遣されていた技術者が怪我したとか何とかNEWSがあったんだが、そうやって北朝鮮とシリアの関係が明白なモノになったのにもかかわらず、六カ国協議に影響を及ぼしていない件について、書いているわけだ。
ブッシュ米政権は、北朝鮮の核保有を追認するかのような姿勢で、このままでは、ほぼ間違いなく年内に米国は北朝鮮を「テロ支援国家指定」から解除し、米朝国交正常化が軌道に乗ることになるだろう。
こうした国際状況を勘案してみると、世界中の常識とされるものとは異なった結論が導き出される。すなわち北朝鮮は、米国の使い走りとなって中東混乱を演出しているのではないか――という結論だ。北朝鮮を巡る6カ国協議は、明らかに、米国の意向を得た北朝鮮主導ペースで進行しているように見えるのだ。
ところで、イラク自衛隊の「駆けつけ警護」で巻き込まれ戦争という話があるんだが、アレは昔から日本軍に限らず伝統的な戦争状態の作り方でね。イチャモンつけて兆発して、トラブルが発生すると待ってましたとばかりに駆けつけて「警護」だ「治安維持」だと軍隊を投入する。その手法で行くなら、いまごろアメリカはシリアに侵攻してなきゃいけないし、北朝鮮も爆撃してなきゃいけない。つうか、かつてのアメリカだったらジサクジエンででもやっていた筈なんだが。
で、さらにブッシュの異常な行動は続く。アベッチアボンヌの原因がブッシュだというのは既に常識となりつつあるようなんだが、なんと外務省の役人までがブッシュの手先となって日本国首相を裏切っていた、という話なんだが、
9月10日の国会での所信表明演説で、安倍晋三は、「拉致問題の解決なくしては、日朝正常化はあり得ない」と発言する予定だった。ところが外務省の強い圧力により、これを明文化することが拒否されたのだ。いったいこれは、何を意味しているのか。米朝国交正常化を急いでいるブッシュ米大統領は、APECでの安倍に対するひと言だけでは安倍の翻意は無理と判断し、文官を使ってその意思を突きつけたのだ。外務省官僚までもがブッシュの駒になっている現実を知らされたところで、安倍は戦意喪失となったのだろう。
まぁ、アレだ、国民に愛国心とか美しい国とか押しつける前に、自分とこのバカを何とかせぃ、というわけなんだが、そこで話はグッと大きくなる。二瓶絵夢の逮捕と、フリージャーナリストの若宮清の逮捕という件なんだが、
彼ら2人のフリージャーナリストは「北朝鮮」という単語で括ることができる。そしてこの単語で括ると、今年(2007年)3月に逮捕されたレインボー・ブリッヂ小坂浩彰から、6月の緒方元公安調査庁長官逮捕事件、「現代コリア」廃刊、安倍晋三辞任……と、いくつもの人名、事件名が浮上してくる。そこには瀬島龍三の死まで絡むかもしれない。
――と書くと、賢明なる読者諸氏からお叱りを食らうだろう。「二瓶の逮捕は二階に絡むもので北朝鮮とは関係ない」とか、「現代コリア研究所の閉鎖は政権に偏りすぎた誌面体質の変遷そのものが理由だ」と怒る方々もいるかもしれない。その通りだろう。こうした一連の事件は、相互に連関しているものではない。だが、もし百年後、二百年後の歴史学者が、今年の一連の事件を分析した場合には、単純にこう言うだろう。――時代の激変期に、北朝鮮に絡んだ人々が一斉に舞台から放り出されたと。
これらはすべて、一連の動きなのだ。で、
舞台から姿を消す人々と言ってるんだが、北朝鮮という国に絡んで色んな形で利益を受けていた人間が、どんどん姿を消して行くという、そういう時代なんだよね。アベッチにしたって、拉致問題を騒ぎ立てる事によって「国民的人気」とやらを享受していたわけで、さて、時代は変わる。どう変わるのか、それはまだ見えて来ないんだがね。
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