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夜間外来透析の1割、廃止か縮小 診療報酬改定で '07/10/10

 中央社会保険医療協議会(中医協)は十日、夜間外来の人工透析に対する診療報酬の加算を四割引き下げた二○○六年度改定の影響で、夜間の外来透析を行っていた医療機関のうち約13%が夜間対応を廃止か縮小したとの調査結果を公表した。

 専門医や夜間透析利用の全体数に変化はないものの、地域によっては腎臓病患者が不利益を被りかねない。厚生労働省は「全体的な分析ではあまりマイナス面はないが、個別の問題発生には注意したい」としている。

 調査は今年七―八月、透析を実施している病院・診療所から抽出した二千カ所を対象に実施し、58%の千百六十八カ所から回答を得た。夜間の外来透析を実施していた医療機関六百七十カ所のうち、「最近廃止した」が五十カ所、「最近縮小した」が三十六カ所あった。縮小した医療機関の半数強では受け入れ患者数を絞っていた。

 廃止・縮小した八十六カ所に理由を聞くと、「患者がいない」が36%と最も多く、次いで「採算が取れない」が24%。中医協改定結果検証部会の委員からは「採算を理由とした点は見逃すべきでない」との意見が出た。

 日本透析医学会によると、慢性透析患者は○六年末で約二十六万五千人で、うち約16%が夜間の透析を受けている。




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