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【国際】

台湾、米の圧力で公開せず 上海射程の巡航ミサイル

2007年10月10日 20時57分

 【台北10日共同】台湾の陳水扁政権は10日の双十節(中華民国の建国記念日)の軍事パレードで、中国の上海を射程に置くとされる独自開発の巡航ミサイル、雄風2E型の初公開を予定していたが、急きょ見送った。

 9日付の台湾紙、中国時報によると、台湾海峡情勢が緊張することを懸念し、同ミサイルの開発自体に反対する米国の「懸念と圧力」が背景にあったことを李天羽国防部長(国防相)が認めた。

 雄風2Eの射程は1000キロ、弾頭は400キロとされ、米政府は「中台の軍事バランスを変える戦術兵器」として開発中止を求めてきた。

 陳総統が来年3月の総統選と同時実施を目指す「台湾名の国連加盟への賛否を問う住民投票」に米政府が強く反対し、米台関係は悪化。台湾が米国に求める戦闘機F16の新型モデルの購入交渉も凍結状態。今回の圧力により、台湾内にくすぶる反米感情がさらに強まる恐れもある。

 

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