【ソウル=山口真典】韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の訪朝に同行した延世大の文正仁(ムン・ジョンイン)教授は8日、ソウルの外国人記者クラブで会見し、北朝鮮の金正日総書記が3日の南北首脳会談の席上、「拉致日本人はこれ以上いない」と発言していたと語った。
教授は首脳会談に同席しておらず、出席者から聞いた話のようだ。「拉致問題は解決済み」とする北朝鮮の立場を改めて示したといえそうで、教授によると金総書記は「福田康夫首相が新しく就任したから、これから政策をどうするか見守る」と話したが、それ以上の議論はなかったという。
青瓦台(大統領府)報道官は8日、盧大統領が南北会談で日本人拉致問題を話題にしたことを公式に明らかにした。(23:09)