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札幌市、ピンチの夕張に救急車を1年間貸与

2007年10月08日18時50分

 財政破綻(はたん)の影響で、急患搬送中にエンストするほど老朽化した救急車を買い替えるお金さえない――。北海道夕張市のこんな窮状を知った札幌市が、手をさしのべた。同市消防局にある40台の救急車のうち、研修用の予備車両1台を1年間ほど貸すことを決め、8日、夕張市消防本部で引き渡し式を行った。

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夕張市消防本部に貸与する救急車(後)のキーを藤倉肇・夕張市長(右)に手渡し、握手する上田文雄・札幌市長=8日、夕張市消防本部で

 貸与したのは、救急救命士が車上で救命活動をすぐに開始できる機材も搭載した高規格型。この日、藤倉肇・夕張市長は札幌市の上田文雄市長に「65歳以上が4割、60歳以上が半数を占める超高齢化した夕張で、冬を迎えるに当たって一番困っていた問題だった」と吐露。上田市長は「安心してこの街に住める、という思いを持ってもらいたかった。夕張を見捨てないという我々のメッセージです」と応えた。

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