宙に浮いた5000万件の年金記録の保険料について、社会保険庁は9日、サンプル調査での試算では、総額で約2兆3500億円に上ることを明らかにした。同日開かれた民主党の厚生労働・総務合同部会で、社保庁が単純計算として出したもので、「正確なものでない」としている。
試算は、5000万件のうち、氏名のない記録524万件のうち、東京社会保険事務局がこれまでに調査した150件から試算した。それによると、150件の総納付月数は5527カ月で保険料総額708万1966円。1件当たり4万7213円となり、5000万件では約2兆3500億円になる計算だ。
5000万件について、政府は来年3月までに照合作業を完了させるとしている。保険料の総額はその際に確定される見込みで、国庫から加入者や受給者のために補てんされることになる。【野倉恵】
毎日新聞 2007年10月9日 11時14分 (最終更新時間 10月9日 12時41分)