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心に青雲とは青雲の志を抱くこと。弁証法、認識論を踏まえ、空手、科学、芸術、時事問題などを論じます。

不妊治療について

「向井亜紀の代理出産を叱る」(06.10.1)と「ふたたび向井亜紀を叱る」(07.3.30)の2回に渡って、タレント向井亜紀が代理出産をしたことを批判し、あわせて不妊になる原因を一般的に説いておいた。これに関して、いまだにポツポツと猛烈な反発のコメントがくる。
 先だっても、不妊治療二年目を迎えると自称する人が、「あまりにもの発言」「不妊患者に対してなんだか妙な偏見をお持ちのよう」と言ってきた。
 「あなたの家族、親戚、知人、友人、それらの方々に不妊に悩む誰かがいたとしたら、あなたは同じ言を口にしますか?」と問われる。はい、いかにも同じことを話します。正しいことだからであり、それが本当の親切だからだが、聞く耳を持たぬ人には言わない。
 個人的には子どもが欲しいのにできない方の気持ちは痛いほど分かっているつもりである。むろん同情する気持ちはあるが、二度に渡って書いたことが正しいことだからだし、不妊を改善してあげたいからこそ、またそれが本当の親切だから、はっきり口にする。

 私はこの方の言うように「自分の行いが悪いから子供が出来ないんだろうと。子供が出来ないなら、出来ないままでいろ」などと、罵倒する言い方をしているのではない。不妊になるにはなるだけの理由としてその人の生活過程に問題があったのだと、本当のことを述べた。だから「出来ないままでいろ」ではなく、きちんとした生活をすれば不妊にはならないのだと説いているのだ。実際、噂ではあるが、向井亜紀は今も酒浸りの日々と聞く。だから癌になった。どれほどのことかは知らないが、そういう乱れた生活で不妊になることが多い(すべてとは言わないが)のである。
 「きちんとした生活」とは、食事、睡眠、運動を正しく行なうことであって、これも何度も説明してきた。その中身もいろいろな機会に書いてきた。
 例えば、ここに大学受験生がいて、とうてい国立大学に通る学力がないとわかっているとしよう。その受験生に、試験は水ものだから受験しなさい、君の実力でも合格するかもしれないのだから、とオベンチャラを言うべきだろうか。はっきりと、君は国立大学に合格する実力はない、そうなったのは親からの遺伝ではなくて、君がちゃんと勉強してこなかったからだ、と説明するべきではないか? 
 同じことであって、あなたの不妊は、あなたのこれまでの生活過程に問題があったのですよと、譬え嫌われ、憎まれても言うしかないではないか。

 私が空手道場で指導をしているからといって、「人を募り人を指導する立場の熟達された大人であるのなら、もう少し人生の理知を生かしたものの考え方はできないものでしょうか?」って…まったく見当違いなことを言ってくる。「人生の理知を生かしたものの考え方」をすればこそ、不妊の原因を正しく捉えるべきであると言っているのだ。言っておきますが、「不妊症」という病気があるわけではないのですよ。「不妊症」という病気があって、それに人間が感染でもするとお考えかい? 癌だろうが脳梗塞だろうが、はては肥満だろうが脊髄小脳変性症だろうが、原因はすべて生活過程にある。生活過程の歪みの量質転化した現象が、さまざまにどこかしらにいろいろな形態で現れるものを、それぞれ「病気」と名づけているのである。不妊も例外ではない。

 何度も言うが不妊になるのは、その女性なり男性なりの生活の仕方にある。生活をきちんとしなかったことが不妊として現れたのだから、まずはそこを反省しなければいけない。と本当のことを言うことが、「憤りを感じました」に、どうしてなるのか。私を無知だと罵るけれど、無知を恥じなければならないのは、この文句をつけてきた方のほうである。
 「子供が欲しくても持てない人がいたとしたら、頭ごなしに人工授精・代理出産・遺伝子治療・様々な可能性をただの悪だと言えますか?」と言うが、「頭ごなし」とはどういうことを指すのか。真実を語れば、頭ごなしなのか?  
 また「ただの悪」なんて言ってはいない。「人生相応の理知を生かし、心穏やかに様々な方面から物事を考えてみてはいかがでしょうか」って…、それは、文句を言ってきた方にそのままお返しする。不勉強な医者の言うことだけが真実とは? 
 私は不妊の原因のみならず、仮に人工授精、体外受精で出産はできても、その赤ちゃんの将来は非常にむずかしいことになると書いた。それが“論理強制”である。人は本当のことを図星で言われると、腹をたてるものである。この文句をつけて来た方もそういう人なのだろう。“論理強制”と言われても何のことだかわかるまい。

 赤ちゃんが欲しい方は、たしかに医者だけが頼りであろう。その最も頼りにしている医者を否定されたら、たまったものではない、となる気持ちはよくわかる。しかし西洋医療、いわゆる病院で治療なり相談なりすることだけが選択肢の全てなのだろうか? 別に子どもを授かる神社に参拝しろとか、何かオカルトに頼れと言うのではない。例えば漢方や鍼灸で改善するとか、生活改善を指導して治すこととかがきっと行なわれていて成果をあげているはずである。そういうことを検討することも、「人生相応の理知を生かし、心穏やかに様々な方面から物事を考えてみる」ことなのである。

 何度もこのブログで書いてきたが、良心的な医者もいるけれど、カネ儲け主義の病院にどっぷり漬かり、検査データしかみないで診察する怠惰な医者もまた多いのである。そういう医者は商売をじゃまされたくないから、漢方治療や生活改善でという考え方を激しく非難罵倒してくるものだ。その医者の言い分のみを信じたい方はどうぞ、である。
 医者は平気で人工授精、体外受精をやるけれど、ではそれによって誕生した子どもが成人してどうなったかまで、きちんと追跡調査をしたんだろうな? 産ませっぱなしで責任を放棄しているのでは、よもやあるまいな? であれば、そういう子どもがどうなったかのデータを出してみろ。恐ろしくて出せまい。厚生労働省は、ひたすら隠蔽しているのではないのか? 
 まさか厚労省が、国民の健康を守ることだけが主任務だなんて思っているのではないでしょうね。あの薬害エイズ禍をもう忘れましたか? あいつらは国民の健康なんか二の次で、製薬会社や病院、医師会などの利益のために働いているのであって、そうでなければ自分たちが利権や天下りなどのおいしい汁を吸えないからである。

 やがて向井亜紀の泣訴のかいあって、きっと代理出産も日本で認められるだろう。それをやれば医者も製薬会社もみんな儲かるからだ。今はまだ世間が許さないから躊躇しているだけであろうし、良心的な医者も頑張っているからであろう。もしかしたら、製薬会社や医療界が向井亜紀を唆して、実績をつくろうとしていたとしても、怪しむには足りない。
 代理出産、人工授精を批判したら、偏見だ、無知だと罵倒するとは…、まるで朝青龍の仮病問題で批判的コメントを述べた元NHKアナウンサーの杉山氏から「協会批判をしたから」と記者章を取り上げた、アホの北の湖理事長のようなやり口ではないか。文句があるなら、感情でわめくのではなく、論理的に反駁しなさいよ。それは、不妊の原因は生活過程ではないと、科学的に論証することですよ。

 自分のやっている不妊治療だけが正しくて、異論を許さない姿勢は、まさに外界をまともに反映しない人の言である。内界と対話することに快感を覚え、何の疑問も持たないのだろう。また、対象の構造に自分自身をあわせる努力が嫌で、かつそのすべがわからなくて、主観でものを見てしまう人間であろう。
 私に「向井亜紀への批判に賛成です」と言ってくださる女性の方も大勢いるのだ。向井亜紀がどれほどわがまま勝手で愚劣かをわかる人間は、社会を正しく見る目を持っている方である。

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コメント
 
 
 
Unknown (ヒデ)
2007-09-25 18:15:27
まったくその通り。同感です。物事の本質を捉えようとしない方多いです。
 
 
 
Unknown (kirakira☆)
2007-09-28 01:01:31
ここ数年、代理母や不妊治療などについてを感動仕立てに取り上げるインチキ番組の多いことといったら・・。若い人たちもTVを観るわけですし、そうやってじわじわと国民を洗脳していく流れを空恐ろしく感じます。

鬱病で書かれていたことと同様、子供ができない女性は自分は「被害者」の殻に閉じこもったまま思考停止している気がします。本当は自分自身にこそ最大の原因があるかもしれないのに、全く気が付かずに。

「追跡調査もしていないことをするのは危険である」というブログ主様のおっしゃることは、有名な医師の言うことよりも説得力を感じます。

※ちなみに私は一児の子をもつ若い(?)母です。
 
 
 
Unknown (kirakira☆様へ)
2007-09-28 16:56:42
ブログ主です。コメントありがとうございます。
来週にまた、不妊に関して書いたものをアップします。ぜひご覧ください。
ただ「追跡調査もしていないことをするのは危険である」と書いたのではありません。本当は厚労省は追跡調査をやっているようです。しかし実態は恐ろしくて公表できないのです。
例えばですが、どうしてこんな残忍な親殺しを!と驚くようなケースがありますよね。そういう子どもは、人工授精だった可能性も…。でもこれを公表できるでしょうか。「女性は産む機械」発言どころの騒ぎではなくなります。
 
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