参議院は10月5日、本会議を開き、各党の代表質問が行われた。医療関連では、医師臨床研修制度と医師不足の問題が取り上げられ、舛添要一・厚生労働大臣が「診療報酬体系の見直しの中で対応する」などと答えた。
自民党の椎名一保議員の「医師臨床研修制度が大学病院の医師派遣機能を低下させ、医師の偏在に拍車を掛けているのではないか」という質問に答えた。 舛添大臣は「産科・小児科を中心に医師不足問題が深刻な状況となっている中、地域に必要な医師を確保していくことは喫緊の課題と考えている」と答弁。
その上で「医師不足の要因としては、臨床研修の必須化など大学病院を取り巻く状況の変化に伴う大学病院の医師派遣機能の低下を含め、病院勤務医の厳しい勤務環境、特に産科におけるリスクの高まりや訴訟の増加に対する懸念、女性医師の増加など、さまざまな点があると考えている」と答えた。
今後の対応に関しては「本年5月末にも政府と与党が一体となって『緊急医師確保対策』を取りまとめ、研修医の都市への集中の是正を含め、短期的な対策から中長期的な対策まで各般の対策を盛り込んだ」と答弁。「これを受けて、予算措置、診療報酬体系の見直しの中での対応、制度的見直し、医学部の暫定的定員増などを通じ、実効性ある形で政策を具体化していく」と答えた。
更新:2007/10/09 キャリアブレイン
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