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生活

9割、困窮が原因 フィリピンの腎臓提供者 聞き取り調査(10/08 23:06)

 フィリピンでの臓器売買の実態を調べている岡山大大学院の粟屋剛教授(生命倫理)は八日までに、マニラ近郊の貧困地区での聞き取り調査の一次集計結果をまとめた。報酬を受けて腎臓を提供したと回答した百六十三人のうち、九割近い百四十三人が、経済的な困窮を提供理由に挙げた。平均年収の十五倍もの現金を手にした人もいた。

 回答者の九割は男性で、失業者、建設や港湾関係の不定期労働者らだった。謝礼は五万ペソ(日本円で約十三万円)−二十三万ペソ(同五十九万八千円)で、平均七万五千ペソ(同約十九万五千円)。生活費や借金返済などに充てられた。粟屋教授によると、回答者の収入は月額約五千ペソ(同約一万三千円)程度という。

 移植手術をする病院との仲介役として、ブローカーがかかわったケースが87%を占め「謝礼の幅は、ブローカーらの中間搾取額による」(粟屋教授)。

 腎臓摘出後に重労働ができなくなったなど体調悪化を訴えたのは三十一人(19%)。罪悪感を覚えた人が百七人(66%)おり、後悔した人も三十六人(22%)いた。

 一方、腎臓の提供を受けた人の42%は、欧米、アラブ諸国など十数カ国から来た外国人。日本人は十二人で、中国人(十五人)に次いで多かった。

 粟屋教授は「腎臓提供が貧困層の貴重な生活費であり、提供を受けた外国人は移植がかなったと喜んでいる。臓器売買は単純に悪と切り捨てられない面がある」と話す。

 調査は今年五月から九月にかけて行い、有償で腎臓を提供したとの回答者五百人を目指して今も続けている。

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